18、運び屋
異世界でチート能力を授かった男のありふれた物語
俺達はこの大陸の最北の街クワッカに到着した、シーラは食事の準備、乱丸は1番疲労している為休憩、俺はアクアとマリーを連れて街に行く、急いでマリーの衣類を揃えないと着るものがない、何でも売ってそうな店に入る
「マリー、気に入った服を見つけておいで」と言ったが遠慮しているのか動く気配がない
「店員さん、実はこの子の荷物が盗難にあって衣類と身の回りの物少し見せてくれないか?この子に似合いそうな服を見つけたいが俺はよくわからん」と女性店員に丸投げした、30分ほど経った頃店員とマリーがこちらに来た
「お子様が気に入った服が無いようです、冒険者が着るような服が欲しいようで、、、」
その手の店はこの後行く予定だったが、マリーがそんな服を欲しがるとは思わなかった、街で着る用に俺の選んだ服1着と下着や櫛、髪留め等身の回りの物だけ購入して次の店に行く事にした、次に来たのは冒険者向けの店
「こんなのが着たいのか?」と俺が聞くと頷くマリー、俺はベージュ色で大体の服を買うが、マリーはモスグリーンのパンツに俺のより少し濃いベージュのコートが気に入ったようだ、木剣で真面目に素振りをしているので剣も購入する事にしたが、気に入ったのは子供の身体には少し大きく見える剣であった、腰につけるのではなく背中に背負うのがいいらしい、彼女の希望の武具を揃えて自分の荷物を管理出来るようにマジックバッグも購入した、見習い冒険者マリーの誕生である、とても嬉しそうに笑顔を見せる
急ぎの買い物は終わり皆んなの待つロッジに戻る、冒険者の装いをしたマリーをシーラと乱丸が驚きの表情で見る、乱丸が尻尾をブンブンと力強く振る、シーラも「格好いいにゃ」と言い良い雰囲気で夕食を楽しんだ
翌朝、全員で街の観光に行くと言うのにマリーは冒険者の衣装だった、俺の選んだ服を着てもらえなかったのが残念である、最北端の地に皆で立ち景色を眺める
「クロコこれを見るために此処に来たのにゃ?」
「勿論この景色も見てみたかった、それからこの街には数少ない変わった店があるからな」
「何の店にゃ?」
「運び屋さ!」きょとんとした顔で皆が俺を見る
「転移魔法で瞬時に遠くに行けるらしい、俺はその能力を複写する」
店の位置は昨日聞いている、皆を連れ店まで行く《運び屋》と大きな看板、日本で見たら怪しさ全開だ、とりあえず中に入ると受付しかない広い空間に、受付嬢とその隣に魔術師衣装の男2人だけ、高額で使う人が少ないと聞いてはいたが店内の客は自分達だけだ
「いらっしゃいませ、運び屋へようこそ、どちらに行かれますか?」
「転移体験をしたいので往復と言うのは頼めるのか?」
「はい、片道でも往復でも大丈夫です」
「ドルドに往復頼む」
「かしこまりました」
「では、この円の中にお入りください、入れば何人でも構いません」乱丸に小型化してもらい全員で行く事にした
「ムーブ、、、、到着です」一瞬光りに包まれ次の瞬間に移動している、確かに少し前までいたドルドだ、一応ステータス確認、大丈夫だ
「戻ってもらっていいですか」
「ムーブ、、、、到着です」元いた店の中だ、これで俺もムーブが使える
「クロコ凄かったにゃ、クロコも使えるのにゃ?」
「今から行った場所ならな」マリーは疲れが出ているのか、少し気分が悪そうだ
「マリー気分悪いのか?」
「大丈夫、何ともない」[車酔い見たなものかなぁ、様子見するしかないな]
「クロコこの街の用事は終わりにゃ?」
「ギルドに獣の素材を売ったら終わりだ、ちょっとギルドに寄って帰る皆んなは先にロッジに戻ってくれ」
「了解にゃ」
コウ•クロスが見えているステータス
体力 9590k
魔力 15370k
火・ファイヤ、ファイヤボール、ファイヤアロー
水・ウォーター、ウォーターボール、ウォーターアロー、アイス
土・ロックバレット、サンドウォール、グランドスピア
風・ウィンドカッター、ウィンドウォール、サイクロン、インジェクション
光・ヒール、エリアヒール、オートヒール、キュア、エリアキュア、ピュリフィケーション、サンクチュアリーサークル、ブレッシング、プロテクション、オートプロテクション
闇・ブラックホール、ダークフレイム、ダークバインド
無・鑑定・アイテムボックス、ブースト、グラビティ、テイム、ペットハウス、ムーブ
特・複写、最適化、リングス




