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178、獣人族の大陸 1

地球の環境と似た星だが違った文明を持つ世界の物語

 獣人の国を出発して次の旅へ行く


 出発の前日、長から地図を貰いこの星の説明をしてもらった

 今いるのが人族の大陸で他に獣人族、妖精族、鬼人族、悪魔族の大陸があるこの人族の大陸同様に他の種族も住んでいるが主だった種族の名前が大陸名になっている、他に小島が幾つもある、その一つに夢の島と言うものがあって、多種類のギャンブル、闘技場等の娯楽が集まっているらしい

 今いる人族の大陸から直接行くことが出来るのは妖精族の大陸と獣人族の大陸、それと夢の島だ

 俺はギャンブルとかそんなに興味が無いので獣人族の大陸を目指す事にした理由はゲートの存在、獣人の長が話してくれた内容は人族のバー等で聞くことがなかった、つまり獣人族の大陸に纏わる話ではないかと考えたからだ

 異世界に転移して地球の生活に未練はない、異世界の生活は俺に合っていると思っているが最近ホームシック?地球の事が頭をよぎる事がある、何となくだがゲートは地球への帰り道?ではと思っている

 浦島太郎が竜宮城から戻ったように俺も居心地の良いこの世界から戻る時が来たそんな気がしている


 行き先が決まり獣人の国を出発して獣人族の大陸への船が出ているサンデル王国北東部にある港町ケトンシーを目指す、以前と同じようにナラト領を通って行くが以前より幾分治安が良くなった気がする

 今回もこの町で宿泊、小型化出来るようになったアカツキも問題なく宿に入れた、夜町を歩いてみたが平和である、これもノエルの功績だ

 翌朝早くから宿を出てケトンシーを目指すのだが、この旅ワイバーンに狼を連れているせいか盗賊が襲ってこない快適だが収入が無い、今日明日の金に困っている訳ではない、快適な旅を楽しむ事にした

 ケトンシーから客船に乗り1週間で獣人族の大陸へ到着予定だが、船賃が、、、大型契約獣を連れているので特別室の利用で金貨1枚(日本円換算100万)もかかった(アカツキは小型化出来るが1週間小型化したままと言うのは無理そうだった)

 のんびりと船旅を楽しむ事にし船内を回っていると電話ボックスサイズの箱が3つ、上部にに『魔力買取』の文字、扉の説明を見ると

 [この船は魔力を燃料に運行しています、魔力に余裕のある方は魔力収集装置に魔力を流していただければ魔力量に応じて買取いたします]と書いてある

 「ここで船代を少し取り戻すかぁ〜」

 「主人、私が試してみたいです」(コハル)

 「珍しいなぁ〜コハルが自分から、じゃあ試しにコハルが1番でやってみろよ」

 「はい」(コハル)

 コハルが箱に入り魔力を放出させると、想像以上の魔力量を

 「コハルってこんなに魔力が強かったのかぁ〜、でも、、、放出し過ぎてないか?」

 数分後コハルが箱から出てくると中の収集装置に満タンの文字が表示されて機械から銀貨が溢れ出している

 「沢山出てくるなぁ〜、よくやったコハル」

 「お役に立てて光栄です」(コハル)

 全部で小銀貨70枚(日本円換算で70万)で船代が半減以下になった


 船の操舵室では船員が

 「おい燃料が満タンになっているぞ」(船員1)

 「本当だ初めて見たよ、どんな奴が魔力流したんだ」(船員2)

 「Sランクの冒険者でも乗っているのか?」(船員3)

 「沢山の人が魔力を売ったんだろ」(船員1)

 「そうだよな、この大型船の燃料を満タンだからなぁ〜」(船員2)

 と桁違いの魔力が小さな狼1匹のモノとは誰も考えなかった


 「広い部屋とは言え1週間で金貨1枚はと思っていたが大銀貨3枚と思えば安いよな、酒もツマミも備え付けてあるし良い船旅になりそうだ」

 俺達は羽を伸ばし船旅を楽しんだ


 「確かに良い船旅ね、観劇に高級飲食店の利用を毎日毎日、コハルの稼いだお金は残っているの?」(ソフィア)

 「んぅ〜、、、ほぼ使ったかな?偶には贅沢も良いだろ、それに最終日はこの船の燃料タンクも空きが出来るだろうから、今度は俺の魔力で稼げばいい、それと俺はこの世界の金は必要なくなると思っている」

 「この世界のお金が要らなくなる?ゲートを通って別世界に行くってこと?」(ソフィア)

 「あゝそんな気がするんだ故郷に帰れるって、今まで帰ろうとか考えてなかったしこの世界の方が居心地が良いと思っていたが不思議と帰る事を考えるんだ、お前は引き返して帰った方がいい、異世界まで世話をしに来る必要は無いだろ」

 「いいえ私は異世界でも何処でもついて行きます、国には兄弟姉妹がいるから私1人いなくなっても問題ないわ」(ソフィア)

 サーシャもロベリア星について来たからなぁ〜、その妹なら当然の答えだ


 船旅も終盤になった、使い過ぎたお金を取り戻すために魔力収集装置に向かう、満タンの表示がメーターの変わっているが30%が減っているだけだ、コハルが挑戦した時は70%減っていたはず、満タンまで魔力を買い取ってもらっても銀貨30枚かぁ〜楽勝だろうな

 「じゃあサックっと終わらせるぜ」

 俺は収集装置に魔力を満タンまで流した、ゴッソリと魔力を持っていかれた感じがする、俺の魔力総量の60%くらいだと思う、一気に魔力を使って気分が悪い

 コハルはこの倍以上の魔力を流して平気だった!?あいつどんな魔力総量なんだよ


 船の操舵室では

 「おい、また燃料が満タンになっている」(船員1)

 「あゝこんな事は初めてだな」(船員2)

 と、前例のない出来事に驚いていた

 

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