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176、ノエルの恋 2

地球の環境と似た星だが違った文明を持つ世界の物語

 10日後の王位継承式が終わればアズベルが王と認識されてこの国は重課税され時間の経過とともに衰退していく、なんとか阻止するために俺達は動くつもりだが今回はノエル主導で行動する

 正直言うとノエル1人で大丈夫と思っている、アズベルを暗殺して王位継承式をグレイスのものにすれば良いだけで簡単な作業だ、アズベル以外の死傷者をいかに減らすか、それを気をつけるだけだ


 〈森の中での作戦会議〉

 「相手は10日間厳重に警備されると思います、相手が判れば僕1人でもやれると思いますが、王城の内部がどの様になっているか判らない事とアズベルの顔を知らない事が不安材料です、影武者をやって本人は生きて継承式の日を迎えるのは最悪です」(ノエル)

 「誰かアズベルの似顔絵を描ける者はいないの?」(ソフィア)

 「・・・」

 俺が様子を見てくるしかないのか?今回俺は働きたくないが、、、城まで直線距離で15キロ飛べばすぐだだし帰りはムーブが使える、俺はちょっと見回りしてくると言って城へ向かう厳重な警備だがインビジブルを使い簡単に侵入して複写能力で城内の様子と主要人物と思われる顔を記録した

 1時間くらいで会議の場に戻ったが話が進んでいない、会議の机の上に幼児の描いたような絵が数枚置かれていた、思わず笑ってしまい顰蹙を買ってしまった

 「ソフィア腹減った、飯作ってくれ」

 「貴方会議を抜けて戻ってきたと思ったら腹が減った!?何考えているの?」(アンナ)

 「まあまあ怒るなよ、一仕事して疲れているんだから、コイツだろアズベルってのは」

 俺は複写能力で作った似顔絵数枚を机の上に置いた

 「貴方どうやってこれを?」(アンナ)

 「企業秘密だ」

 「貴方が以前ロシナンテ王国のペーヤン国王を倒した冒険者だからでしょ?」(グレイス)

 「姉さんペーヤンを倒したのは騎士マルクスでしょ?」(アンナ)

 「それは表向きの話、私は何度かマルクスに会ったけどあの方は確かに強いけど、敵陣に忍び込みあのペーヤンを倒すまでの力は無いわよ、そうでしょクロコ殿」(グレイス)

 「さあ俺にはなんの話かさっぱりわからない」

 「どうやったかわからないけど、アズベルで間違いないわ感謝します」(グレイス)

 「三階だったかなぁ〜大きな謁見の間?で椅子に座って寝ていたよ、多くの護衛を周りに配置して、あとはノエルの仕事だからなぁ〜」

 俺はソフィアが調理している場所に行き食事したが他の者は会議を続けていた


 翌朝俺が起きるとノエルは戦いの準備をしていた

 「今から行くのか?」

 「早い方が良いと思いますので」(ノエル)

 「頑張れよ」

 「一緒に行ってくれないのですか?」(ノエル)

 「俺は別の用事があるからな」

 「別の用事って?」(ノエル)

 「秘密だ」


 俺が用事を済ませ滞在場所に戻るとノエルも仕事を済ませ戻っていた、既に英雄扱いされている、これでガーネットの心をモノにしたかもしれないな

 「クロコ殿、ノエル殿、ソフィア殿この度は大変ありがとうございます、何か御礼がしたいのですが領地とかいかがですか?」(グレイス)

 「俺に1番不要なモノだな、分かって言っているだろう?」

 「貴殿が国内に居てくれれれば安心できるから、御礼は貴殿の希望に答えたいと思っているから考えておいて、継承式までは居てくれるんでしょ?」(グレイス)

 「そのつもりだ、報酬は考えておくよ」


 翌日王城へ戻るとアズベル派だった者もどっちつかずだった者も手のひら返しの対応、今後グレイスがどのような判断をして処分するのか楽しみである、謁見の間には多くの貴族、王城関係者が集まっているそこにグレイス王が最後に入り正面の玉座に座るのを見て俺は挙手した

 「クロコ殿何か?」(グレイス)

 誰だあいつは?と、ざわつく

 「王に贈り物です」

 と言って牢馬車に入れた盗賊十数名差し出す、俺はノエルがアズベルの暗殺に向かう時別行動をして殺し屋を探した

 「クロコ殿、何故いま此処でこの者達を?」(グレイス)

 「この者達は先日グレイス様を襲ってきた者、ある貴族から金銭を貰い依頼されたと言っています、そして顔は覚えているが名前はわからないとも言っています、多くの貴族が集まるこの会場で誰が暗殺を企てたか明確にしようかと思います」

 此処で2人の貴族が捕まり更にその2人の証言から芋蔓式に数名が暗殺に関係していると分かった、貴族に支払われる給金は高額、数名分の支出が今後抑えられ少しは財政が楽になるだろう


 「俺が偵察に行った時にアズベルを殺さなかったのは殺せば慌てて逃げ隠れする者が出てくる、暗殺を依頼した貴族は証拠隠滅を考える、今日依頼を受けた者を此処に連れてきて犯人探しをすれば全て丸納まる、俺の行動を理解してもらえるかなアンナ嬢ちゃん」

 「、、、」(アンナ)

 何も言えず悔しそうな顔をするアンナ

 これは偵察に行った俺を遊んで来たように思っていたアンナへ仕返しだ、俺は何歳になっても心が狭いから、、、

 

 1週間後無事に王位継承式が行われた、俺は城を出て旅を再会させる訳だが、ノエルはこの国に残る決断をした、ガーネットさんと共にグレイス王の補佐をするらしい、ノエルの恋が実ったようだ

 ソフィアもこの国残ってくれても良かったのだが俺についてくるらしい、これは想定内だが、、、、乱丸が王城で飼われていた雌の白狼に惚れてしまったようで、今回の報酬は白狼のサクラになった


 俺達は旅を再会させた

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