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171、ナラト領 2

異世界でチート能力を授かった男のありふれた物語

 ノエルにかかっていた呪いが解け正気に戻ったが、ナラト領の問題は未解決だ

 

 「ノエル何処から何処までがお前の意思か分からないから確認するが、この町にとどまってどうするつもりだったんだ?」

 「オートマタの魔法を得て何でも出来る気がしていました、自分でこの町を正常化出来ると思い上がってました、そしたらいつの間にか自分の行動が自分で制御出来なくなって意識も何となくあるだけで、、、すいませんでした」(ノエル)

 深々と頭を下げて固まるノエル、よく見ると少し震えている

 「頭を上げろ今回の事はやり過ぎの部分もあると思うが悪い事ばかりでは無い、取り憑かれてしょうがない部分もある、今からその力を正しく使えば実験に使われた命も意味を持つだろう、正義を行使したいなら盗賊や殺人犯等の明らかな罪人だけにしろ、町で少しイキっている奴は町人や自警団が処理すべき事だし簡単に命を奪うものではない」

 「分かりましたが、明日からはどうされますか?この町を発ちますか?」(ノエル)

 「俺がお前達に教えてなかったのも悪いと思うが、こう言う場合先ずは正攻法だ、冒険者ギルドで賞金首がないか確かめる、俺が昨日確かめると2人の賞金首がこの辺に潜んでいる、この2人の組織を叩けば残りは小物だけになり町は今より平和になるはずだ」

 「この2人を探してギルドに差し出せばいいのですね」(ノエル)

 「そうだがアジトは調べてある、明日お前が捕まえてこい」

 「えっ!1人でですか?」(ノエル)

 「呪われていた時のお前なら喜んで行ったと思うぞ、つまり力は十分あると言う事だ、お前の気持ちの問題だ明日の朝まで考えろ」


 翌日、俺が起こしに行かなくてもノエルは起きていた

 「賞金首は僕が倒します」(ノエル)

 いつになく気合いの入った顔で話すノエル

 「そうか、お前倒すつもりなんだな?」

 「倒してくれるんですか?」(ノエル)

 「バーカ、俺がそんな事する筈無いだろ!行くぞノエル」

 


 俺達は町の端にある廃倉庫に行き、牢馬車を準備した

 「此処がアジトだ、[サーチ]中に5人いる、賞金首は1人だが全員捕まえて構わない」

 「分かりました、行ってきます」(ノエル)

 大丈夫だと思うがインビジブルで透明化して付いていく、出入口は開いたままで奥から人の声がする

 周りを警戒しながら声のする方へ進んで行くと酒を呑んで話をしている男が5人いる、1人の男がノエルに気付いた

 「誰だ?お前は」(モブ)

 酒を呑むのをやめて武器を持つ男達

 「僕は賞金首を捕まえに来た者です」(ノエル)

 「ハハハ、俺を捕まえに来た?お前が?笑わせるなぁハハハ」(賞金首の男1)

 「表に牢馬車があるので乗っていただけませんか?」(ノエル)

 「お前面白い事を言うなぁ」(賞金首の男1)

 確かに面白いやり取りだ、俺も笑いを堪えるのに必死だ

 「従ってはくれなさそうですね、ちょっとだけチクッとしますよ」(ノエル)

 ノエルが5人に針を投げ刺すと男達は出入口の方へ歩き出し、自ら手錠をかけ外の牢馬車へ入って行った

 「終わりました」(ノエル)

 「ご苦労さん」

 牢馬車に入って少しすると正気を取り戻す男達

 「俺は何で牢の中なんだ?」(賞金首の男1)

 「馬鹿だからだろ、ノエル次に行くぞ」


 賞金首2人目は森の中にある小屋がアジトだ、20メートルくらい手前に牢馬車を準備してノエルを向かわせる

 小屋の中に4人と外に2人いる、気付かれずに小屋に行く事は不可能な状態でノエルも諦めて堂々と小屋に向かう

 「おい、そこのヤツこっちに来るな」(モブ)

 「僕は小屋の中の人に用があるので」(ノエル)

 ノエルと話をしていない方の男が小屋のドアをノックして合図を送ると小屋の中の男達も出て来た

 「小僧何の用だ?」(賞金首の男2)

 「貴方を捕まえに来ました」(ノエル)

 「後ろに誰かいるようだが、、、2人か?俺達は6人だぜ」(賞金首の男2)

 「人数は問題ではありません、其方が10人いたとしても後ろにいる人の方が怖いですから」(ノエル)

 戦闘態勢に入るノエル、1度に6本の針を投げるが2人には剣で弾かれてしまった、針の刺さった4人は牢馬車へ向かう

 「先ずは4人ですね」(ノエル)

 「人を操作する能力か、変わった魔法を使うな」(賞金首の男2)

 再度針を投げるノエル、2人の男に3本づつ投げモブ男に2本命中した、賞金首の男は2本の針を剣で弾き1本は躱した

 「これで1対1ですね、勝負はついていますけど」(ノエル)

 「何だと、俺をそいつらと一緒に、、、」(賞金首の男2)

 時間差で賞金首の男の首に針が刺さる

 「針は全部真っ直ぐに飛ぶなんて言ってませんよね、ブーメランショットって言うんですが聞こえて無いですよね」(ノエル)

 仕事を終え戻って来るノエル

 「ノエル凄いじゃない、いつからあんな技使えるようになったの?」(ソフィア)

 「この町に来てからですね」(ノエル)

 「お前本当に強くなったな、1対1は苦手かと思っていたが問題なさそうだな」

 俺達は賞金首2人を捕えてギルドで引き渡して宿に戻った


 ノエルとソフィアは今回の件で冒険者は何が出来るのかを学んでいるはずだ


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