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167、新パーティー

異世界でチート能力を授かった男のありふれた物語

 5人の生徒との新しい生活が始まった


 俺の朝は早い、日の出と共に起きるのは乱丸が早起きだからだ、超高性能目覚まし時計〈乱丸ボディプレス〉は再会して更に高性能化されスヌーズ時〈乱丸ジャンピングボディプレス〉になっている、何度死にかけたか分からない、今日も乱丸に起こされ1日が始まる


 「起きろー!」

 俺の生徒は寝坊助ばかりで毎日俺が起こす、眠そうな顔をして家の前に集合する

 「昨日と同じコースだ、付いて来い」

 今日も当然付いて来れない、先が長そうだ

 ランニングを終え朝食の後は筋トレ昼食後に瞑想と魔力操作、夕方近くになってそれぞれの武器の訓練をして1日が終わる

 月曜から土曜日まで同じ事を繰り返し土曜の夜にバーガジュマルでストレス発散する

 2週目にアレンがランニングに付いて来れるようになり3週目にはカルロスとヒビキも付いて来れるようになった更にその翌週にノエルも付いて来れるようになった

 「これでやっと訓練に入れるな」

 「今までは?」(ノエル)

 「訓練に耐えるための基礎体力作りだ」

 「はぁ、、、」(ノエル)

 これからの訓練の厳しさを予想して全員が肩を落とす


 朝食後に魔力の使い方を教える

 「ブースト(筋力強化)とマジックアーマー(防御膜)、魔力を上手に使えばレベルの違いはあるが誰でも使える技だ、まずは見本だ[ブースト]」

 高速移動してみせる

 「俺の移動が見えたか?」

 全員が見えなかったというゼスチャーをする

 「次はマジックアーマーだ、カルロス剣で俺を斬ってみろ」

 「怪我しても知りませんよ」(カルロス)

 「かかってこい」

 剣で俺を攻撃するがマジックアーマーで弾かれる

 「カルロス怪我させるんだったよな?偉そうな事を言った罰として腕立て伏せ200回だ」

 カルロスは腕立て伏せを始める

 「他の者は魔力操作を身体の周りを巡らすイメージでやってみろ」

 4人が魔力操作を行うが身体の周りを巡らすと言うより、身体中から放出させているように見える

 「誰が放出しろと言った?すぐに魔力が切れるぞ!」

 魔力切れで1人づつ倒れていく

 「カルロス、乱丸、コイツらを家に運べ」


 床に寝かされている4人が1人づつ頭が痛そうに目を覚ます、俺はそれを椅子に座って見ている

 「イテテ、、、なんで床で寝ているんだ?」(アレン)

 「俺がそうさせた、不満か?アレン」

 「いえ、運んでいただきありがとうございます」(アレン)

 深々と頭を下げるアレン

 「学習能力はあるんだな」

 「誰だ床に運んだヤツは?普通ベッドだろ」(ヒビキ)

 頭をおさえながら身体を起こすヒビキ

 「ヒビキの頭の悪いのは治らないようだなぁ〜、アレン、俺の言いたい事を言え」

 「運んだのは先生で、腕立て伏せ100回だそうだ」(アレン)

 「よかったなヒビキ、俺なら300回って言っていた、始めろ」

 ヒビキが腕立て伏せを始める

 お世話係のソフィアを入れて5人が使い物にならないのは魔力操作が下手だからで間違いない、今までの歴代の弟子達と比べて体力は同等以上、魔力総量はこの星の人の特性なのか全員大きい特にノエルはずば抜けているが全員絶望的に魔力操作が下手すぎる

 翌日から魔力操作の時間を増やして訓練する、普通なら1ヶ月もあれば覚える魔力を全身に纏わせる操作を6ヶ月かけて覚えた

 「やっと次のステップに行けるな、体内に魔力を巡らせば身体能力が向上する、それがブーストで体外に纏わせ硬化させればマジックアーマーだ、今日からランニングの時間はブーストを使って高速移動の訓練に切り替える」

 毎朝20分で走っていたコースを先ずは10分で走る、最初は魔力消費で到着と同時に倒れるだろう、その後普通に訓練出来るようになれば更に次のステップに行ける


 魔力操作を覚えて1番能力を伸ばしているのはノエル、魔力総量が多いから当然だが個人特有の能力は未だ発生していない、もしかしたら大化けするかもしれない

 全員がブーストで10分走れ、その後普通に過ごせるようになるのに約1ヶ月かかった

 訓練を始めて約9ヶ月でオークを倒せるレベルになった、順調にいけば2、3ヶ月後にオークを確実に倒せるようになるだろう

 現状で1番強いのはアレン、遠隔攻撃ならヒビキ、知能を含めた総合力でカルロスだ、この3人は確実にオークを倒せる、ノエルは個人魔法が発動すれば大化け可能性大、ギリギリオークを倒せる?と言うレベルだ、お世話係のソフィアは希少なヒーラー悪くないパーティーだ


 更に訓練を続け、そろそろ生徒を預かって1年、獣人の国に返しても良い頃

 獣人の国へ行き生徒達をサーシャに返す

 「卒業だ」

 「大丈夫なのよね?」(サーシャ)

 「何がだ?」

 「全員が強くなったか?って事しかないでしょ」(サーシャ)

 「あゝ強くなっている筈だ、オークを倒せる程度には」

 「アレン、カルロス、ヒビキは大丈夫そうだけど、ノエルも戦えるの?」(サーシャ)

 「今は1番弱く見えるが、大化けする可能性が高いのがノエルだ」

 「それなら、ノエルとソフィアはあげるわ」(サーシャ)

 話し合った結果、ノエルとサーシャはそのまま俺と行動を共にする事になった

 そして俺のお一人様のんびり生活の夢が消えた

 これが新パーティー結成の経緯だ

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