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156、キングオブキングス

異世界でチート能力を授かった男のありふれた物語

 ペーヤン国王暗殺計画が動き出す

 まずペーヤン国王についての情報だが、彼はその辺の世襲国王とは違い国内で最も強い魔術師でもある《キングオブキングス》国王はその強さからそう言われている、魔法は複数の属性を使うが詳細については不明、王城に暗殺に行った者は皆行方不明、つまり殺されている可能性が高い

 俺は今ロシナンテ王国の城下町にいる、敵国の有名な兵士が来ることは出来ないが、観光客、行商人、冒険者なら普通に此処までは来る事が出来る

 俺は恋人との旅行を装うため女性兵士のリズが俺と行動を共にしている、そして城の前にあるオープンテラス席でお茶を飲みながら城を眺めている

 「クロコどうやって忍び込むつもり」(リズ)

 「何処からでも入れそうだが」

 「貴方はこの警備が見えないの?」(リズ)

 「見えているさ、それより中の国王をどうやって暗殺するか考えている、城とこの城下町の一部を破壊するのが簡単だが無関係の犠牲者は出したくないしなぁ〜」

 「クロコ頭大丈夫?」(リズ)

 「大丈夫だ、城の上層部から強い魔力を感じるが国王かなぁ、国王の側近については調べているか?」

 「国王が自分自身強いから要らないと言って側近には強者いない、戦争になった時に先陣を切る部隊に数人強者がいますが国王と一緒にいることはありません」(リズ)

 「それは都合がいい」

 「都合のいい?それだけ強いって事よ分かってる?」(リズ)

 「面倒ごとは早く済ませる、今夜行くかな」

 「だからどうやって入るの?」(リズ)

 「こうやってだ[インビジブル]」

 突然俺は姿を消す、辺りを見回し俺を探すリズ

 「[キャンセル]大丈夫だろ?」

 魔法を解除して姿を現す

 「その魔法は私も消せるの?」(リズ)

 「無理だ、今夜は俺1人で片付けるから、その間こいつを預かってくれ来い乱丸」

 ペットハウス魔法で収納されていた乱丸を呼び出す

 「紹介する俺の相棒、乱丸だ」

 「よろしくね乱丸ちゃん、噛まないわよね?」(リズ)

 「リズ、相手に気付かれたようだ、今魔法を使ったのを見られたと思う、城から此方を見ている戦闘狂だなあれは魔力に殺気が混じって感じられる、戦闘を楽しめると期待に満ちたものが感じ取れる相当に強いな」


 その夜俺はインビジブルを使い城に入る大きな部屋で1人食事をする国王がいる

 「ネズミ隠れてないで出て来ればいい」(ペーヤン)

 「そうだな昼間から気付かれていたみたいだしな」

 インビジブルを解除して姿を現す

 「3Dロック、これで邪魔は入らないこの空間は俺かお前が死ぬまで開かない」(ペーヤン)

 「大した自信だな後悔するぞ」

 「同じ台詞を何度も聞いたお前も同じ末路を辿る、さあ始めようかいつでもいい」(ペーヤン)

 「[エアーバレット]魔封じはしてないのだな」

 「俺はそんな無粋な真似はしない、素手と言う事は貴様も魔術師か面白くなりそうだ、ブラックホール」(ペーヤン)

 「[ブラックホール]ブラックホール同士のぶつかりなんて珍しいだろ」

 ブラックホール魔法で出来た黒い穴がお互いを引き寄せぶつかって消滅する

 「俺は初めて見た、本当に楽しい」(ペーヤン)

 魔術師としては一流のペーヤン国王に俺は距離を詰めて体術で攻撃を試みるが風魔法を推進力にして素早く躱される

 「接近戦は苦手か俺は魔術師だが拳も得意なんだよ」

 距離を詰めようとするがペーヤンの逃げ足も早い

 「その逃げ方だと魔力が尽きるぞ」

 「ムーブ」(ペーヤン)

 ペーヤンが消えた、転移魔法を使ったのは分かるが何処に飛んだか分からない、動かなければ俺が負ける?俺は咄嗟に横に動く

 「転移魔法使いと戦った経験があるようだな」(ペーヤン)

 「そうだな凄い転移魔法使いを知っている」

 俺はマリーを思い出している

 「いつまでも逃げれると思っているのか?ムーブ、ムーブ、ムーブ、、、」(ペーヤン)

 近距離転移を繰り返して俺の隙を窺おうとしている、転移魔法使いにダークバインドは使えない捕えることが出来ないなら[リングス][ファイヤーインジェクション]指から出た糸の先から炎魔法を身体の周り10方向に放つ、何処に現れても無傷ではいられないだろう、10分の1の威力だが確実にダメージを与える

 「うわーぁぁぁ」(ペーヤン)

 背後に現れたペーヤンが焼かれる

 「転移魔法は転移先で何が起こるか分からない、どうだ炎で燃やされるのは」

 ダメージを受ければ肉体的疲労と精神的疲労から一気に魔力も消費する

 「次の手が無ければお前は終わりだ[ファイヤーボール、ラピッドショット]」

 「うおぉーぉぉぉ」(ペーヤン)

 炎に包まれるペーヤン国王

 「楽にしてやる」

 俺はアイテムボックスから剣を出してペーヤンの胸に突き刺した、その場に倒れると3Dロックの結界魔法が解除された、証拠にするため遺体をアイテムボックスに収納しする

 俺はインビジブルで姿を消して城をあとにした


 城を出た俺は、乱丸とリズと合流してオクライリ王国クエフに戻った

 「マルクス仕事を終えた証拠だ」

 俺はマルクスの前にペーヤン国王の遺体を出す

 「火傷が多いが面影もあるし装飾品等から考えてペーヤンで間違いない、よく勝てたな今まで何人も犠牲になっていたのに」(マルクス)

 「俺じゃない誰かの手柄にしてくれ、俺は金を貰えればそれでいい」

 「分かったそう言う約束だからな」(マルクス)

 「一応教えておくペーヤンは転移魔法使いだった適当に魔法を放ったら偶然にそこに転移で現れたとでもしておけばいい」

 「そんなヤツにお前はどうやって勝ったんだ」(マルクス)

 「企業秘密だ言えるか」

 俺は報奨金としてよく分からない額の大金を手にした

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