14、冒険の始まり
異世界でチート能力を授かった男のありふれた物語
冒険者カードが発行され旅に出る日が来た、多くの人に見送られ一歩を踏み出した
心地よい風、小鳥の囀りを聞きながら穏やかに過ごすはずだった、、、この鬱陶しい猫がいなければ
「コウ殿、何処行くにゃ?」
「まず俺の名は今日からクロコだ!それから何で俺の馬車に乗ってるんだ?!」
「シーラは王様から特別任務を与えられたのにゃ、シーラ優秀だからにゃ」
「特別任務って何だ?」
「クロコこの世界の常識知らないにゃ、優秀なシーラが助けるにゃ」
「しょうがない、俺は屋根の上でゆっくりしてるから邪魔するなよ、目的地はマイトル王国東の町ドルドだ」
「了解にゃ♪シーラ優秀にゃ♪ご飯作るにゃ♪洗濯するにゃ♪」
[屋根で寝そべれるようにしておいて良かった、でなければシーラの奇妙な歌をずっと聴く羽目になる]
ドルドまで馬車で2〜3日本気で走れば1日の距離だが、急ぐ旅でも無い、馬車は乱丸が引いて手綱を持つ必要もない、のんびり行けばいい
気持ちよく馬車の旅を楽しむ、この旅はもちろん異世界を楽しむ事が第一目的、だが自身の能力解明・向上も目的だ、転移時に真っ白な空間で聞いた言葉が本当なら魔力の具現化・実体化・物質化・言い方は多数あるが俺の手に魔力が集まって、、、、となるはず、以前からイメージしていたが形を成す事は無かった、そんな時見つけたのが怪しげな指輪セット、何故か惹きつけられ購入した
馬車の屋根で指輪を着け魔力を指輪に集める、鉤爪のような武器になると思っていたが糸のようにヒラヒラと風に靡くものが出てきただけだった、今まで何も起こらなかった事を考えれば大きな前進だ
「クロコ、検問にゃ、冒険者カード見せるにゃ」
「あゝ、わかった」
検問職員にカードを見せる
「Bランクか強いんだな、見かけない顔だがこの先は初めてか?」
「はい、初めてです」
「最近獣が増えているから気を付けていけ」
「はい、ありがとうございます」[獣が増えてか、、、晩飯の肉になるな]
検問を通過して1時間は草原地帯、新人冒険者が獣狩りをしているのが遠くに見えるが、獣が馬車を襲う様子は無い、俺はひたすら魔力の物質化に挑戦中、アクアは乱丸の頭の上でプルプルと身体を震わせ時折腹が減ったのか、道の傍にある草を食べている、馬車は草原地帯を抜け森林地帯へ入る、冒険者は途中の村で納屋でも借りて寝泊まりする事が一般的らしいが、俺は馬車を改造して宿泊出来るようにしてある、川のほとりの平地に馬車を停めた
「乱丸、アクア、晩飯狩りに行くぞー!」
「ワン、キュィー」[狼はワンと鳴くのか?アクアもいつの間にか鳴いてるし]
大量の獲物を持って馬車に戻る
「料理はシーラに任せるにゃ〜」[こいつの料理は美味い]
「シーラ肉が大量にあるからスープにしてくれるか?俺のアイテムボックスで保存しておく」
「了解にゃ、シーラ優秀にゃ♪料理作るにゃ♪料理美味しいにゃ♪」
テレビ、スマホの無いこの世界の夜は早い、そして朝も早い、俺の超高性能目覚まし時計<乱丸>、夜が明けると俺の上に乗ってくる、起きないと巨大化して重量が増す最新機能付きだ[マジで重過ぎなんですけど、、、]馬車の外ではシーラが朝食の準備をし、アクアが体操をしていぃぃ、、、星形に変形している、俺を見つけると「キュィー」と鳴き片手を上げる[スライムってこんなんだっけ?]
とにかく旅は順調だ!
コウ•クロスが見えているステータス
体力 8850k
魔力 12890k
火・ファイヤ、ファイヤボール、ファイヤアロー
水・ウォーター、ウォーターボール、ウォーターアロー、アイス
土・ロックバレット、サンドウォール、グランドスピア
風・ウィンドカッター、ウィンドウォール、サイクロン、インジェクション
光・ヒール、エリアヒール、オートヒール、キュア、エリアキュア、ピュリフィケーション、サンクチュアリーサークル、ブレッシング、プロテクション、オートプロテクション
闇・
無・鑑定・アイテムボックス、ブースト、グラビティ、テイム、ペットハウス
特・複写、最適化、リングス




