119、ダンジョン内 １
異世界でチート能力を授かった男のありふれた物語
王都からサラマンダーのいるダンジョンへは乗合馬車が出ている、王都の端から1時間馬車に揺られる
馬車はダンジョンの入口近くの野営場に到着する、皆此処で装備を確認して出発する、野営場には引き返して再度潜る準備の為に休息をとるパーティーが数組いる、俺達はそれを横目に少し離れたダンジョンの入口へ向かう
「此処からだな思ったより入口からでかい」
「此処からは私が先頭を行きます」(ルミナ)
ルミナの今日の装備はミドルシールドにミドルソード
「そうだな、ルミナ、俺、ギン、レイナ、乱丸の順で進む」
ダンジョン内は思っていたより歩きやすく臭いも埃も無い鍾乳洞を歩いている感覚に近い、此処には常時数組のパーティーが潜っている序盤は敵も出て来ない、分岐の無い一本道を進む、遠くから金属音が響く先行するパーティーが獣と戦ってるのだろうが普段とは違う響き渡る音で距離は分からない、暫く歩くと先行するパーティーの影が見えた、少し開けた場所で休憩している、俺達は彼等を追い越し先へ進む
「ルミナ敵が見えても無理に戦うな、気付かれずに通過出来るなら通過する、獣を倒して喜ぶのは後ろから来るパーティーだ俺達が体力を使う必要は無い最深部まで温存だ」
更に歩いて行くとルミナが歩みを止めた、前にゴブリンが１匹いるのが見える
「レイナ弓で仕留めれるか？」
「大丈夫です」(レイナ)
レイナが弓でゴブリンを仕留める、音をたてなければゴブリンは集まって来ない、ゴブリンを発見したら岩陰に隠れる等して戦わずに前に進む
今まで一本道だったが３つに別れた岐路になった、サーチで先を探る左から大きな反応、中央と右は小さな反応が多数ある、小さな反応がゴブリンか他の獣、左がサラマンダーだろう、サーチ能力の無いパーティーは此処で運任せになる
更に先に進むと大きな空間が現れ奥に大きな扉、扉の前には６人の冒険者、近づいて行くと扉の方から微かに音がする、俺達が扉の前に行くと1人の男が俺達に話しかけてくる
「さっき入ったばかりだ、次は俺達の順番だ、お前達に順番は来ないかもな」（モブ冒険者）
扉の奥からは人の悲鳴も聞こえてきた
「中は苦戦しているみたいだが、助けに行かないのか」
「お前達、此処は初めてか？此処では前のパーティーが出て来るまで次のパーティーは入らないルールだ」（モブ冒険者）
サラマンダーを見て戻ってくる者もいる、鍵がかかる訳では無さそうだ、順番を待つ事にする、俺達より先に来ている6人を鑑定したが驚くほどの強さは無い、待っていれば順番は回って来る
暫く待つと扉が開いた、怪我をした男達が出て来る顔は俯いたまま失敗している、怪我をした状態でダンジョンを脱出するのは大変だろうが俺達も治療で魔力消費する訳にはいかない
「俺達の番だな」（モブ冒険者）
順番待ちをしていた6人が装備を確認して中に入る、扉が開いた時中の様子が見えた、左右に数本の柱正面の奥に大きく黒い生物、トカゲの格好をしているが大きさは動物園で見た事のある象、もしかしたらそれ以上あるように見えた
扉が閉まるとドスドスと地響きのする音、ゴーと魔法を放った音？がし始めた、俺達はその音を聞きながら戦いの準備をする
「ルミナ大楯で準備してくれ、お前がどれだけ耐えられるかが勝負の鍵になる、レイナは光魔法付与の弓で攻撃してダメージ無しだったら回復要員だ、ギンと乱丸は最初魔法攻撃、ダメージ無しなら爪で切り裂きに行け、俺は糸を巻きつけてみるが駄目なら剣で斬りに行く」
皆が俺の言葉に頷く、準備は整った
体力 測定不能
魔力 測定不能
火・ファイヤ、ファイヤボール、ファイヤアロー、ファイヤウォール
水・ウォーター、ウォーターボール、ウォーターアロー、アイス、アイススピア、アイスウォール
土・ロックバレット、サンドウォール、グランドスピア、
風・ウィンドカッター、ウィンドウォール、サイクロン、インジェクション、エアーバレット
光・ヒール、エリアヒール、オートヒール、キュア、エリアキュア、オートキュア、ピュリフィケーション、サンクチュアリーサークル、ブレッシング、プロテクション、オートプロテクション、インビジブル、イカズチ、ノーザンライツ、ライト
闇・ブラックホール、ダークフレイム、ダークバインド、ブラックサンダー
無・鑑定・アイテムボックス、ブースト、グラビティ、テイム、ペットハウス、ムーブ、サーチ、スキルテイカー、スキルブレイク、エンドゥ、リモートイメージ、ポイズン、ポイズンブレイク、念話
特・複写、最適化、リングス、マジックアーマー
