187話 この世は無常
こんにちこんばんは。
アトラクションを考えるのって楽しいですけどネーミングセンスが問われることに気づいた仁科紫です。
それでは、良き暇つぶしを。
「さて、こんな所でしょうか。」
あれから考えに考えた末、アトラクションは全部で以下の通りとなった。尚、名称に関しては変更する可能性もあるため、一先ずの仮名とする。
【ヘルside】
・VOLCANO
溶岩の急流すべり。
活火山の調査隊として火山の中へと入っていき、グルグルと冒険をしつつ最後に噴火と同時に外へと脱出するアトラクション。
火山の中を乗り物に乗って冒険するコースも作る予定だ。
{考案者コメント}
溶岩の急流すべりという点を活かし、活火山の調査隊という設定を追加。きっとこの設定は少年の冒険心を擽るに違いないね!
・Fly away!
所謂フリーフォール。
支えのない所まで飛び上がり、下に落ちる。実際は透明になっているだけだが、行きの途中から空へと放り出される恐怖と落下の恐怖はこれ以上ないスリルになるはずだ。
{考案者コメント}
皆、フリーフォールといえば上に行くまでのドキドキ感だって言うと思うけど、下に落ちる前に上に放り出されるなんて誰も思わないよね?
きっと楽しんでくれるさ。
・Twinkling stars
先の見えないジェットコースター。
線路が見えないために恐ろしく思えるが、爽快感は抜群。
足場がないタイプではなく、昔ながらのコースタータイプを採用している。
{考案者コメント}
2人で座れる形にしたため、手を繋いできゃーっというデートで定番のアレが出来てしまうのだ。
更に、手すりはあるがベルトを着用するだけにしているため、抱き合うことも可能である。
安全性という点は魔法でカバー。決して落ちないようにするためノープログレムなのです!計画は完璧なのですよ!
【カオスside】
・森廻特急
森を回る機関車。
伐採禁止地区のみならず、その周りの森を広めに残すことにより伐採禁止地区の外周に線路を通すことが出来る。
森の静けさや渓谷の沢の音等、自然の音を楽しめる個室の車両と賑やかな雰囲気を楽しめる共用車両の2種類を用意。
{考案者コメント}
機関車といえば、橋を通らないと!と、いう一言から橋を設置、綺麗な沢を眺めながら走る機関車を目指すことになった。
・審判の道(外:極楽駅 中:地獄駅)
中と外を繋ぐロープウェイ。
中に向かうまでの審判の道。全面がガラス張りであるため、外の様子は容易に知ることができる。
段々と近づいてくる恐ろしいアトラクションを見て何を感じるかは人それぞれだが、青ざめている人を見かけた際は降り側に案内してあげよう。
{考案者コメント}
機関車は線路が必要と断念。代わりに、ロープウェイで外と中を繋ぐことにした。
【パラダイスside】
・空のふわふわ旅行
空を旅する観覧車。
乗り物に乗ったあと全面がマジックミラーとなっているため、景色を楽しめる。ただし、床に絨毯を引くことも出来て高いところが苦手な人にも安心の仕様に。
{考案者コメント}
なんでこの名前になったかは聞かないように。誰が決めたかなんて誰にでも分かる話だろう。
上空から下を見ることが出来るこのアトラクションは小さな子に人気になること間違いなしだ。
・Ride on MONSTER!
好きな巨大生物の中から選んで乗り回してもらうアトラクション。
競争するも良し、のんびり旅を楽しむも良し。
一人乗り用から四人乗り用まであるため、小さな子がいる家族層にもオススメ。
{考案者コメント}
さて、どこから動物を持ってきたものか。
一番はテイムされた動物を連れてくることだが、テイマーは少ない。今後テイマーを雇うことも考慮しなければならないだろう。
・スカイウォークパレード
空に広大なフィールドを形成し、特製シューズを履いて空をふわふわと歩くアトラクション。
元気いっぱいの子供たちやちょっと気になる人と訪れれば盛り上がること間違いなしだ。
{考案者コメント}
シューズの開発に時間がかかりそうなものの、上手く行けば人気に出来ること間違いなしのアトラクション。
ただし、もう一捻り必要な気もするアトラクションである。ただ歩くだけはちょっと……という人のためにもレースコースはやはり必要か。(神様と相談中)
・アクアベール
水辺の休息地。
ポヨポヨぷにぷにの不思議な感触のクッションをお供にお昼寝はいかが?あまりの気持ちよさに寝落ちする人物が続出すること間違いなし!
{考案者コメント}
いや、寝落ちしたらダメだろとかそういうツッコミはともかくとして、クッションの取り合いが始まりそうな予感がしている。
1人1時間等、時間制限を定めるべきだろう。
考えるのに随分と時間がかかったが、空たちからは概ね好反応を貰えた。将来的にはもっとアトラクションを増やすつもりだが、とりあえずこれだけあれば十分だろう。
そして、こちらが材料一覧である。
・VOLCANO
〈線路(600m)〉
太陽石 6個
鋼 6000個
〈溶岩対応乗り物(6台)〉
太陽石 12個
ミスリル 600個
鋼 1800個
鉄 1200個
火焔龍の内皮 72枚
火焔龍の外皮 24枚
晴雲羊の毛 36個
曇天羊の毛 36個
〈火山内走行車(5台)〉
ミスリル 500個
鋼 1500個
鉄 1000個
ゴム 80個
火焔龍の内皮 60枚
火焔龍の外皮 20枚
晴雲羊の毛 30個
・Fly away!
〈タワー(50m)〉
カメレオン石 50個
ミスリル 200個
鋼 2000個
セメント 1000個
砂 4000個
〈乗り物(4台)〉
鋼 1000個
飛龍の皮膜 8枚
曇天羊の毛 24個
晴雲羊の毛 72個
・Twinkling stars
〈線路(1200m)〉
カメレオン石 600個
ミスリル 1200個
鋼 12000個
〈支柱〉
鉄 5000個
鋼 1000個
〈乗り物(3台)〉
鋼 600個
曇天羊の毛 60個
晴雲羊の毛 120個
・森廻特急
〈線路(1000m)〉
深緑岩 100個
ミスリル 1000個
鋼 10000個
〈機関車〉
鋼 40000個
ガラス 1000個
晴雲羊の毛 200個
花緑龍の内皮 200枚
・審判の道
〈ロープ(1500m)〉
金属蜘蛛の軟糸 1500本
ミスリル 500個
鋼 500個
〈駅〉
小屋(カタログ収録)
〈乗り物(12個)〉
ミスリル 1200個
ガラス 1800個
鋼 120個
・空のふわふわ旅行
鏡石 1600個
ガラス 1600個
鋼 800個
スライムゼリー 200個
・Ride on MONSTER!
柵(カタログ収録)
結界(神様にお任せ)
・スカイウォークパレード
〈フィールド形成装置〉
神様にお任せ
〈特製シューズ(20足)〉
宇宙石 40個
飛龍の外皮 10枚
スライムゼリー 10個
・アクアベール
水スライムの核 40個
ベンチ 20個
ーーーーーーーーーーー
計
太陽石 18個
深緑岩 100個
宇宙石 40個
カメレオン石 650個
ガラス 3800個
ミスリル 5200個
鋼 77320個
鉄 7200個
セメント 1000個
砂 4000個
火焔龍の内皮 132枚
火焔龍の外皮 44枚
花緑龍の内皮 200枚
飛龍の皮膜 8枚
晴雲羊の毛 458個
曇天羊の毛 120個
金属蜘蛛の軟糸 1500本
スライムゼリー 210個
水スライムの核 40個
……ハイ。
「現実は無常ですね……。」
「プティ。黄昏れる気持ちも分からないではないけど、そろそろ現実に戻っておいでー。」
「はーい。」
何があってもやってやる!と意気込んだものの、やはり現実は厳しかった。神様に呼びかけられて窓の外へと向けていた視線を中へと向ける。
材料の量や必要な物に関しては神様や空、イアさんと相談して決めたのだが、やはり鋼の必要な量が多すぎた。77320個って、なんですか?鋼って一体どれくらいの頻度で手に入るのでしょう……。
もはや龍とやり合う方が難易度的に低いように思えるが、実際は違うらしい。
「えっと、まずこの中から初めに手に入れるべきものは火焔龍の素材、なんですよね?」
「そうだよ。火焔龍は所謂レイドボスってやつで、20人から100人で倒すことを想定されているんだ。
僕たちだけで集めることが出来ないから、先に声をかけないといけないんだよ。」
「20人……。イアさんは人数に含んでいいんでしたっけ?」
「すまない。無理。
私達は神に戻ってしまったから、以前のような直接的な手伝いは不可能。」
「ですよね……。」
そう。イアさん達を含めず、20人集める。戦力的な点で言えば神様は非常に頼りになるのだが、今回必要なのは人数なのである。
ルカさん、アキトさん、デュランさん、メルフィーナさん、妖華さん、トアさん……この世界の知り合いをあげていくと気づく。
絶望的なまでに足りないし、何より忙しい人達ばかりではないか、と。
あれ。おかしいですね……。私って実はお友達少なかったんですね……あ。現実でも少ないんですし、ある意味当然でした。
「うーん。どうしましょう。
とりあえず、ルカさんにでも連絡を取りましょうか。」
「いいんじゃない?彼女なら力になってくれるよ。」
「そうですかね?」
妙にいい笑顔で頷く空に違和感を覚えつつ、ルカさんを人数に含めることを決める。
ルカさんとアキトさんはセットのようなものでしょうし、ルカさんを誘うのは悪くない案ですよね。
「デュランも力になってくれるとは思うよ?」
「デュランさんですか?」
「ああ。僕が声をかけたら来てくれると思うよ。
彼、戦うの好きだしね。」
デュランさんといえば、運営側の人でルナさんの件では随分と力になってくれた人だ。神様の同僚の方でもあるため、神様が言うのなら間違いないだろう。
そういえば、嬉々として神様に斬りかかっていた過去があったような……。
戦うのが好きという言葉に納得しつつ、来て貰えそうだと少し安心する。
「あと15人は必要ですね?」
「いや、彼ら、ファミリアのマスターとサブマスターだよ?他にもそれぞれ5人くらいは集まると思うんだけど。」
「そういうものなんですか?」
「うん。声をかけたらすぐだと思うよ。博打好きと戦闘好きが集まってるんだからね。」
つまり、誘う時に火焔龍の討伐に行くから協力者を連れてきてねっと言えばいいのだろう。
ルカさんなら……あ。いえ、アキトさんにお願いしましょう。ルカさんは私と同じくお友達が少ないですからね。アキトさんの方が沢山誘ってくれそうです。
「なるほど。分かりました!
アキトさん達にも他の方を誘ってきて下さいねって連絡してみます!」
「そうだね。メールの仕方は分かるかい?」
「えっと、フレンドのところから送るだけで良いんですよね?」
「そうそう。誰なら送れそう?」
少し不安になりながら尋ねれば、神様から肯定が返ってきた。
実質初めて触るフレンド欄に戦々恐々としながらも見てみると、何時交換したのか見知った名前が並んでいる。メールの送信は一応、全員可能なようだ。
この中で頼れそうな人……メルフィーナさんは、後が怖いので今回は却下で。それ以外だと……。
「アキトさんとルカさん……あ。あと、妖華さんもですね。」
「じゃあ、デュランには僕から送っておくよ。
素材の数からして10回は討伐したいから、何回参加出来そうかも聞いてね。明日は日曜日だし、1日で目標は達成出来ると思うよ。」
「はいです!」
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翌日。
「来たぞ!」
「え。何人集まってるんです?これ。」
集まった人数は想定を超え、80人にまで膨れ上がっていたのだった……って、何故です!?
次回、火焔龍討伐
因みに、連れてきた人数はそれぞれ以下の通り。
妖華=20人
デュラン=20人
アキト=35人
ルカ=5人
エンプティ「えっ。ルカさん、5人も連れてきたんですか!?」
ルカ「アタシをなんだと思ってんのさ!?」
エンプティ「……友達いない同盟?」
ルカ「アタシだって作ろうと思えば友達くらいつくれますー。」
エンプティ「わ、私だって……やっぱり無理な気がします……。」
ルカ「……あー。元気だしな。アタシよりアキトのバカの方がヤバイし。」
アキト「呼んだか?」
エンプティ・ルカ「読んでないです!(呼んでねぇ!)」
アキト「なんで怒られてるんだ?オレ。」
それでは、これ以降も良き暇つぶしをお送りください。




