第8幕 出発
リア充とは何なのか...
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唐突
次の日、朝起きて飯を食べたらすぐさま外に出た。
戦闘訓練をするために修練場に行きたいのだ。
いくら怠惰な俺でもコレぐらいはする。だって、命に関わって来るわけじゃん?
だから、「ヤベッ戦いの練習してないから負けたわ」な〜んて事ができないわけよ。
ーーーせめて、あいつらに会うまでは...
なんてことはさておき、修練場に向かう。この街の地図はもらっているので、徒歩5分程でついた。
昼に昼食がてら依頼の詳しい内容を聞く予定なので、30分前には移動したい。
今は午前8時、一日36時間なので後6時間半ある。
俺は、精霊道士の動作確認も兼ねて、個室で訓練することにした。
まず、どれ位強い妖精を何体召喚できるのか。
結果としては
・4級以下の妖精はフェリアさんの所にはいないらしいので検証不可
・3級レベルの妖精は8体
・2級レベルの妖精は3体
・1級レベルの妖精は1体
...ヤバイ。此処までだけでもすでにヤバイ。
1級レベルを召喚できるだけでも、俺は1級を超えていることと同義なのだ。
まあ、どれか1択を選んで召喚した時点で魔力切れになってしまうわけだが...
しかし、このことすら霞んで見える程のことが発覚したのだ。
なんと、フェリアさんが召喚できるのだ。....しかも、「魔力をほぼ使わずに」だ。
フェリアさん曰く、
[私の場合、正式には召喚じゃなくて乖離なの。乖離の場合、体から抜け出すだけなので魔力を必要としない感じね。んで、統合...つまり、また貴方の体に取り憑くときはほんの少し、3級の妖精を1体召喚する時の2分の1でOKだから、実質魔力不要で戦えるわよ。]
つまり、俺のまさしく、チートである。コレで負けるはずがない。
魔法も一通り唱えてみた。違和感なく唱えることができ、俺の体に馴染んでいる感じだ。
後の3時間はひたすらに剣技を磨いた。
....妖精たちとの実技訓練で
コレで依頼もバッチリだろう。
流石に、フェリア様に勝てるような強者がこんなどこにでもありそうな町を襲うはずがない。
18時。つまり、正午になった。細かい依頼の内容を教えていただこう。
「さて、依頼の件についてですが、最近この街の東側から妙に知能の高い全身装備の魔物がよく襲い掛かってくるんです。門でテレポートさせようとすると光の粒子になって消えていくんですよ。
「それって、あのカードから召喚されてるってことですよね」
「はい、我々もその考えに至り、東に少し兵を送り探索させたのですが何も見当たりませんでした。それどころか、帰還途中に兵士が一人殺されたらしく...」
「それはつまり、召喚している何者かが遠回しさせて東側から攻めさせている、と?」
「そこから先を、貴方に調べてほしいのです。流石に一人では危険でしょうから、回復者を援護に回したいのですが、よろしいでしょうか?」
「承知しました。では、1時間後ぐらいに出発しますね。」
「...ご武運を」
その声を尻目に、俺は部屋を出ていった。兵士に案内され、別の部屋に向かうとそこにはいかにも回復者!って感じの女性が立っている。杖を持ち、白い装束の所々に金色などの刺繍が入っている。
本人もなかなかの美人で、整った顔立ちにはまだ幼さを少し残している。桜白色に近い白い肌。髪は黒寄りの茶色で、ショートボブに仕上がっている。
この人が今回お世話になる回復者さんか。
「宜しくお願いします。」声をかけてみる。
「はわわっ!?よ、よよよろしくおねががいしししましゅ!」
緊張しすぎだ。
いくら俺ががイケメンだからって...
とか考えていると、噛んだのが恥ずかしいのか顔を真赤にして下を向いてしまった。
やれやれ...厄介ごとの予感...
暇つぶしゲー、だよね
http://game16.net/burage/actiongame/super-smash-flash-2/