第6話
僕は一回ため息をついた。それから僕は口を開けた。
「どうしてそこまで産業革命にこだわる?」」
「産業革命?確かにいいけど、でも、今の状況から考えると無理だ。非現実的だ。」
「だったら、あいつらを巻き込むことはやめてくれ。」
「じゃあ、なんであいつらをここにお前は連れてきたんだ。」
「…あの環境があいつら、お前にとってよくない者だと思ったからだ。」
「それってさ。お前のエゴじゃないか?」
「ちがう!」
「いいや違くない。お前が気付いていないだけだ。第一本当にこの状況をどうにかしたければ本当に考えてみろ。どれを犠牲にすべきか。」
「…犠牲か…」
「そうだ。マンガや小説みたいに犠牲なしにことを成し遂げることはできない。お前がフェミニストだろうが平和主義者だろうとそんなの関係ない。本当にこの十年を考えるんだったらこうするしか方法はないんだよ。」
「十年先?それで今誰かが傷つけられそうになっていても。」
「そうならないように、俺たちはあいつらを支える。俺たちが負う責任って、そこじゃないだろ?」
「責任?」
「そうだよ。俺たちはことを興すときに知識を初めに重視するが、俺の考えからしたらどうみんなに責任をとるかが問題なんだよ。考えても見ろ。あの無策な官僚の失敗は俺たちが責任を取らなくてはならない。だから、あんな無策な官僚でもああやってのうのうと生きていける。しかし、自然は違う。責任の所在を明らかにしていかないとこの自然では役に立たない。その結果果たせないのなら排除をする。ただそれだけだ。だから、今だけは協力してくれ。お前の受ける屈辱を俺はどんな手でも償うつもりだ。」
そういうとリバーは紙を出した。そして、船から持ってきたペンと十徳ナイフを出した。
「これは俺の念書だ。これを破れば俺を煮るなり焼くなり好きにしていい。」
リバーは思いっきり自分の手のひらを切った。その血で手形を作ったこれがリバーの覚悟なのだと初めて分かった。
僕が人生の中で使える時間ってそんなに長くないんだな