第四話
ステータスと登録を済ませて、カードを王妃に見せたら驚かれた
うん♪俺も驚いたぞ!?
まず、基礎ステータスが異常に高いぞ!
鬼人・魔人・獣人・エルフでも無いのに高い
鍛えてもないのに!
特性:???って何だ?
まだ目覚めてないって事か?
種族:人間・・・どの種族とのハーフだろうか?
最後に虹色の波動(全+?)って?
全ってのは光・闇・火・水・風・土だろうな・・・?(はてな)って?
「人間なのに、始めっから特性が付いているなんて、珍しいわね。虹色の波動って、伝説の属性じゃない!!」
「うむ・・・出鱈目だな。やはり、二歳の時に何かがあったんだろうな」
王妃の言葉で周りが五月蠅くなった
陛下は当たり前だと言わんばかりに納得しているみたいだ
「静まれ!・・・そんなカムイ君にはプレゼントがあるんだよ」
王の威厳で周りを黙らせて、俺に小さな包みを渡してきた
俺にだけ?
渡させた包みを開いたら短剣が入っていた
刃渡り30センチくらいかな?・・・子供から見たら短剣って大きさじゃないよね?
短剣は両刃で刀身は全体が黒で、白・赤・水・緑・茶が星のように散りばめられていた
「それは光・闇・火・水・風・土竜の牙から造られている特別製だ」
「そんな物を俺に?」
「3年前、君と一緒に見つかったドラゴンの死骸から造った物だからね」
その話俺他人からしか聞いた事ないから、良く解らないんだよね
「そんな事より!」
そんな事なんだ!
「カムイ君は珍しい遊具を作ったらしいね!!」
かなり興奮気味の陛下
将棋・チェス・囲碁・オセロの説明をして、陛下とチェスで対局中
「うぐぐっ!」
頭を抱える陛下
今陛下はピンチです
俺が有利♪
「普通、陛下に勝たせるものじゃないの?」
ミルキィがこっそり俺に話しかけてきた
「普通わね。だけど陛下には強くなってほしいからね。接待対局をしてても強くならないから」
「厳しい事を言ってくれるね」
陛下がチェス盤を睨みながら言ってきた
「チェスの経験は、戦場で役に立つからね。陛下的には、キングを陛下と考えて戦場だと考えた方がやりやすいのでは?」
「なるほど!」
陛下は一国の王であるので、強い方だと思うんだけどね
結局、陛下はかなりの追い上げをするが、後一歩及ばず俺が勝った
「いや~、危なかった♪」
「くっ、負けた。それにしてもコノ遊具は頭を使うな」
元々は貴族がやる模擬戦争ゲームだからね♪
陛下は大変気に入ったみたいだ
その後陛下と雑談して王座の間から出た
その時に、チェスなどを貴族にどうかと推薦しといた
俺らは見習いと事で1人ずつ師を付けられた
クロードが闘王、ミルキィが魔術王、俺が騎士王だった・・・六王かよ!!
普通は下級兵か、中級兵だろう!上級兵でも1対1は有り得ないぞ!
因みに下級兵は戦士クラス
中級兵は狂戦士クラス
上級兵は聖戦士クラスだ
ガロンさんに兵士になったと話たら、見習いとは言え、兵士になったので武器を買った方が良いと言われた
正確にはクロードとミルキィのだ・・・俺は短剣貰ったし
防具は直ぐに成長するのでいらないとガロンさんに言われた
お金は陛下に貰いました
俺だけ短剣を貰えて、2人には何も無いの?と脅迫・・・失礼、脅して・・・間違えました、言って貰った
「クロードはナックルで、ミルキィは杖?」
武器屋で武器を見ながら、2人の称号に合いそうな武器を言ってみた
武器屋と言っても城の中にあったが・・・
「そうだな・・・あとレギンスも買いたいな。足技も習得したいし」
ナックルとレギンスの両方を見ながらクロードが答えてくれた
「そう言えば、クロードは特性で鬼火があったな?だから土と火の二種類使える事になるのか?」
「俺が鬼火を使えたなんて始めて知ったから、両方練習しなくちゃな」
「そっか、頑張れよ?」
「ミルキィは?」
「私は媒介無しで魔法を使えるから、魔法の補助として短剣でも買おうかな?」
短剣を見ながら言うミルキィ
「確かに媒介無しでも大丈夫だけど、あった方が発動が早いし、威力も上がるよ?剣を使うなら・・・指輪型の媒介は?」
何も飾られていない、金で作られた指輪を見せた
「指輪?」
「穴の大きさは魔法で変えられるからね」
「ならそうしよ♪」
クロードは鉄のナックルとレギンスを買った
ミルキィは俺が渡した指輪と刃渡り15センチの短剣を買った
「訓練所に行って体を動かすか?」
「そうだな」
「ええ」
俺らは軽く体をほぐしながら訓練所に向かった
「おう!どうしたんだ?」
訓練所にはガロンさんが居た
「少しでも武器に慣れておこうかと思ってね」
自分達の武器を見せる
「どれ!俺が相手をしてやろう!」
ガロンさんが木刀を二本持って構えた
確かに一番効果的だけど・・・
「ガロンさんのカードを見せてくれませんか?」
ガロンさんがニヤニヤしながらカードを見せてくれた
名前:ガロン・アクバレン
年齢:42歳
筋力:?
体力:?
魔力:?
敏捷:?
精神:?
運勢:?
称号:?
特性:?
人種:人間
属性:?
二つ名:?
「?(はてな)で見えないんだけど」
「だろうな♪」
楽しそうに言うガロンさん
なんて意地悪な!!
「個人情報防止の為に他人には見えないように、ロックの魔法がかけてあるんだ」
「クロードとミルキィのは見えたよ?」
「それはまだロックが、かかってないからだろうな」
「ふ~ん」
「ロックは初期の魔法だ。カードに集中して『ロック』と唱えれば出来る」
「ロック!」
カシャッ!
頭の中で鍵がかかる音がした
「これでずっと見えないようになった」
「他人に見せる時は?」
「渡す時に念じれば大丈夫だ。渡した相手に一時的に見えるだけだし・・・ほら」
今度は見えるようにして渡してくれた
名前:ガロン・アクバレン
年齢:42歳
筋力:S
体力:S
魔力:C
敏捷:A
精神:C
運勢:A
称号:二刀戦士
特性:刀氣術・バーサーク・属性付加・風精霊の恩恵
人種:人間
属性:緑色の波動(風)
二つ名:疾風
「刀氣術?」
「武器に氣を纏わせて威力を上げるものだ。剣版のな。」
属性付加は何となく解るぞ!
バーサークってバーサーカーの事かな?
それにしても・・・
「ステータスが高いね!」
「ありがとうな!俺よりも強い奴なんて沢山いるぞ?お前達も俺よりも強くなるよ」
乱暴に俺らの頭を撫でるガロンさん
恥ずかしいけど、ちょっと嬉しいな
「じゃあ、やるか!こい!」
ガロンさんが構えた瞬間に俺とクロードが飛び出した
俺とクロードが前衛、ミルキィが後衛だ
2人でミルキィの詠唱時間を稼ぐ!
俺が右から、クロードは正面から突撃した
「うら!」
クロードが顔面を狙って突くが左手の木刀で受け止められた
その隙に俺は背後に回って右股を狙って斬り掛かる
「ふっ!」
しかし右手の木刀で弾かれた・・・後ろに眼があるのか!?
「止まってるぞ!」
ガロンさんは自分の周りに突風を発生させ、俺らを吹っ飛ばした・・・魔法も使えるのかよ!
「くっ」
「がっ!」
地に足が着いていた俺は後退するだけになったが、クロードは顔面を狙うために跳んでいたので、モロに吹っ飛んでミルキィの後方の壁にぶつかった
「ミルキィがガラ空きだぞ!」
ミルキィに向かって駆けていくガロンさん
ミルキィは怖がって詠唱を中断してしまった・・・ヤバい!
足に力を入れて、前屈みになり、走り出した瞬間に貯めていた力を爆発させる
ドン!
「くっ!(あの距離を一瞬でだと!?)」
目を瞑っていたので、狙いを付け忘れたがガロンさんに体当たりをしたみたいだ
「ああ!」
獣の用に叫びながら、剣に意識を集中させて斬り掛かる
「何!」
ガロンさんの驚く声が聞こえた後に温かい水が顔にかかった
「くっ!」
右手の木刀を横に降って俺を吹っ飛ばした
木刀は俺の腹にモロに入った為、俺は意識を失った
side―ガロン―
最後の猛攻は何だったんだ?
一瞬にして10メートルくらい詰めたり、木刀とは言え刀氣術で強化している武器を叩き斬りった
さらに俺に傷を負わせた
【ガロンの左肩から胸にかけて、傷がある】
本当に五歳児か?
クロードも恐がりもせずに突っ込んできたし、ミルキィもあのまま魔法が放たれてたらどうなっていたか・・・
「恐ろしいな・・・おーい!誰か救護班を頼む!」
これは陛下に話してみる価値はありそうだな