煽りメイドとクッキングドラゴン
筆が乗った。
ちょっと短いけどキリがいいからあげちまえ!
「それじゃメイ、厨房に案内してあげて、私はちょっと…ふぁぁ…魔力を使いすぎちゃったから寝るわ。」
「かしこまりました。おやすみなさいませお嬢様。」
「では行きますよ。」
そんなこんなで俺は昨日の敵と2人で厨房へと向かうことになった。
正直怖ぇよぉぉぉぉぉ!昨日戦闘前すげぇ酷いこと言っちゃったし!会ってみてめっちゃくちゃいい子だったし紗南さん!謝るか?自分から言った方がいいよな…よし言え今言えlet's go
「あの」「竜変さん」
「「あ…」」
被ったー!俺の人生「完」かこれは、せめて先を譲ることによって服従の姿勢を見せよう。
「メイさんからお先にどうぞ。」
「ではお言葉に甘えて…お嬢様のこと」
あ、終わった。俺ここで死ぬんだ。
この人なんでこんなに怯えているんだろうとメイは訝しんだ。
「ありがとうございました。」
「え?」
「え?私何か変なこと言いましたか?」
「いや…感謝されるような事をした覚えは、なんなら昨日はひどい事を言ってしまった気が」
ほんとになんで感謝されるんだ…新たな嫌味か?そんな事を考えているとメイさんから予想外の言葉が返ってきた。
「もちろんその件は怒っていますよ!でも感謝もしているから今回だけは見逃してあげます。」
「マジでごめんなさい…それでなんで感謝して、」
「それは教えません。あなたじゃわからないでしょうけどね、」
ずっとほとんど無表情だったはずなのに今一瞬笑った?
「メイさんそれ煽りですか?!」
「ふふっ、煽ってませんよ。事実陳列です。」
「なっ、メイさんそんなこともするんですね。」
怖い人だと思ってたけど紗南さんのことが大好きなだけで良い人なんだなこの人も…
「ほら、着きましたよ。多分あとは見ればわかるので私はここで。お料理待ってますね。」
「案内ありがとうメイさん。飯は任せろ!」
「ごちになります。」
そして1時間後に戻る〜
毒抜きもしてじっくり煮込んだメタルアルマの肉美味そうすぎる。でもまだちょっとかかるな…
「人様の家の冷蔵庫を開けるのは本来よろしくないが…仕方がない!開けさせていただく。」
バン!(※実際は優しく開けています)
「ほぼ空……いや探せばきっと…お、野菜室にキャベツだけ残ってる。使わせてもらおう。」
「あと麺類は買い溜めしてるらしいから袋タイプのうどんが…あった。よし!これで主食と一応の野菜は手に入ったな。」
〜30分後〜
「完成!!!」
「あんまり材料なかった割には結構な出来なんじゃないか?」
これどこに運べば良いんだろ。わかんないからとりあえず2人を呼びにさっきの部屋まで…
その瞬間、厨房の扉が勢いよく開いてピンクと白のしましまの寝巻きを来た子供が入ってきた。
「美味しそうな匂いがするわ!メイも早く来て!」
「ちょ、お嬢様早すぎます。転びますよ!」
「おっ!ちょうど良いとこに来たな。ご飯できたぞ。」
「匂いだけじゃなくて見た目も美味しそう…これはなんて料理なの?」
「メタルアルマの赤ワイン煮、焼きうどん、キャベツの味噌汁だ。メタルアルマの肉は初めてだったから上手くできてるといいんだが…」
「やっと追いつきました…」
「メイさん、3人分運ぶのきついからちょっと手伝ってもらえますか?」
「…わかりました。」
「ひっさしぶりの!まともなご飯ー!」
「紗南さんすごいテンション高いですね。」
「お嬢様は寝起きのテンション高いんですよ。あと…見た目と香りだけでメイドの私が嫉妬するくらいの料理なんですから、テンションも上がるでしょう。」
「料理出来ない系メイドさんからのお褒めの言葉ありがたく受け取っておきますね。」
「ふふっ、煽りですか?」
「さっきの仕返しですよ!というかそれは自称してたでしょ。」
「2人とも!早く運んで!さっさと食べるわよ!」
「「わかりました。お嬢様/紗南さん」」
「2人とも息ぴったり…いつのまにそんなに仲良くなったのよ。」
この日は久しぶりに賑やかな喋り声が南家の廊下に響いていた。
そんなこんなで配膳が終わって…
「「「いただきまーす!」」」
「美味しい〜〜」
紗南さん凄い勢いで食べてるな…あんなに美味しそうに食べてくれると光栄だ。
「お口にあったみたいでよかった。んー…もうちょい煮込んだ方が柔らかさはちょうどよかったかな…メイさんはどうですか?」
「…今度私に料理教えてください。とても美味しいです。」
「「ごちそうさまでした」」
「お粗末さまでした」
「それで竜変さん、早速話なのだけど…」
「あなた私の従者にならない?」
「…え?」
少し前までは村で退屈な生活をしていた竜変、名家の従者に誘われる…竜変の返答はいかに!?
メイさんは竜変よりは低いけど女子にしては長身、
白〜銀くらいの髪色でくそ長髪のイメージです。
髪色言及した覚えがないけど言及してたらこれに変えてやる、これが癖なんだ!