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雲乗竜変の英雄譚  作者: ゆずりんご
4/5

岩の鎧

ここなに書けばいいんだろ()

「終わっ…てない!」

あの時あいつを解体したのはただ素材のためだけじゃない!

「甲羅の構造はこうなってるのか。成分はおそらく周りの岩と一緒だから大体普通の岩か…」

変化の完成度を上げる方法は構造の理解だけではない。


あの肉また食べたいな…そこそこ時間経ったし体にも馴染んできた。

変化する対象を「食べる」ことでも変化の質が上がるのだ。

【変化:岩の鎧(ロック・アルマ)】!

ガキンッ!

「強度十分!」

よっ…着地。

シュッ

「危な!しれっと着地狩りしてくるなよメイドさんよ!」

腕に纏った岩の鎧のおかげで気づけば投げナイフの対処はできる…問題はあの大斧、あのサイズじゃ食らって反撃も難しい。しかも軽々と振り回してくるから隙もあまりない。

「どうするかなんて考えても埒が開かない!今はとにかく避け続ける!」

「めんどくさいのでさっさとくたばってくれませんか?」ヒュンッ

「俺にはやらなきゃならないことがあるんでな!うお怖っ」

ガキン!斧振りに合わせてナイフも投げてきやがった。油断してたらすぐ一発もらうな。

「というかお仲間は来ないのですか?」

「仲間?俺1人だよ」

「え…わざわざ山に来て1人焼肉…」

それ知られてんのかよはっず!!!

だけどおかげで一瞬隙ができた。

ようやくお前の出番だぜ短剣!

狙うは腕!前に…跳躍!

「しまっ…!」

シュッ

ちっ…浅い。だが…

「これでもう片腕しか使えねぇなぁ!」

跳躍脚(バウンドレッグ)はあと2分。3分使って成果は腕に若干の傷か、再使用までの5分間を耐える術は俺にはない。

2分でできることといえば…

「なぁメイドさんお互いこれ以上傷を負う前に話し合いで解決することにしないか?」

交渉!

ヒュンッ、ガキン…

お返事は投げナイフで、はい、そうですよね…てか斬った方の手で投げてたよな今、そんくらいはできるか。

あと2分で戦闘不能にさせる方法は…ある。

【クラブハンマー】によるアッパーだ。あれは普通にアッパーを入れた後に鋏を勢いよく閉じることで2発入れることができる。決まれば気絶させるくらいできると思うが…

「まずはアッパー入れれるくらいの隙を作んないとだな。」

片手になって勢いも落ちただろうしさっきよりも間合いを詰めて行動しよう。

ピョンッ!

近づいたらまずは、振り下ろし、横に軽く跳べば避けれるを

そのまま横薙ぎ、ちょっと後ろ下がる

投げナイフ、ガキン…腕でガード

ちょっと詰めて薙ぎ払ったのをそのまままた真横に、同時に避ける先を予測して投げナイフ…

片腕をナイフ使用に限定したせいでナイフの精度は上がってるが、大斧のスピードは落ちたし動きは単調になったな。


動きの確認はできた。狙うは「横薙ぎの後…かな。」

ナイフさえ何とかできれば攻撃のチャンスがある。

となれば早速…跳躍!

若干斜めに振り下ろし!これは避け…



【斧術:木崩し(きくずし)

横薙ぎ!?

ドンッ!バキンッ!

「…は?」

咄嗟に岩の鎧(ロックアルマ)でガードしたまではよかった。がまさかワンパンで砕けるとは…。鎧のおかげで若干ダメージ抑えれたが短剣を持っていた方の腕は痺れてほとんど動かせない、

それよりあの速さは何だ?あのスピードでの急な方向転換…来る前提で動いてないと次はないな。

跳躍脚(バウンドレッグ)もあと1分…チャンスはあと一回、決めるしかない!

覚悟決めろ俺!こんなところで死ねないだろ!

全力で跳躍!

相手の前で…ヒュンッ!

横に飛んで避ける!

【斧術:木崩し】

来る!上に跳躍!ギリ避けた!

ナイフも飛んできたか!剣で…弾けた!

着地…と同時に後ろに!

そのまま相手に向かって跳躍

―――――――――――――――

(やけになって刺しに来たみたいですね。これで終わりです!)

【斧術:薪割り】

ドンッ!

若干避けられたけど剣はやった!これでも私の勝…

何で……笑って

嫌な予感がする…

――――――――――――――

剣は落とされた…そっちの腕はもう使えない。

「この勝負俺の勝ちだ。」

攻めはずっと短剣でやってたからもう終わりだと思うよなぁ!剣はブラフだぜ!

間合には入った。

踏み込んで… 本命!【クラブハンマー】!!!



――――――――――――――

(まだ技を隠してたの!?)

斧を手放して離脱?それでも避けられない!

私は差し違えてもお嬢様を守らなくてはならない!

間に合え!!間に合え!!!

【斧術:逆割り(さかわり)

――――――――――――――




ダンッ!ガキンッ!ドンッ!



2人の攻撃が終わった時、雲乗竜変は斧の振り上げをもろにくらい中を舞っていた。

あのメイドは…



ふらっ…バタン…

地に伏していた。

竜変ができる最大の動きをしてなお結果は引き分け。

クラブハンマーが弱かったり不発だったりしたわけではない。しっかり2発目まで入った、しかしそれでもメイが最後に放った攻撃は確かに竜変に届いたのだ であった。


跳躍脚(バウンドレッグ)ももう切れた…腕は最後の攻撃を受けてどっちもダメになった、受け身は取れないし取ったところでこの高さでは死ぬだろう。

あぁ…もっといろんなことに挑戦してみればよかった…

「英雄になりたかったなぁ…」


雲乗竜変は全てを諦め目を閉じることにした。



――――――――――――――

「早く帰らなきゃ!あの人が言ってたことは本当だったってメイに言わないと!」

さっきから衝撃音がする…多分2人が戦ってる音だよね…急がないと。

ガキンッ!

「今までよりもすごい音…メイ大丈夫かな。」

「ん?空になんか上がって……人!?」

やばいやばいやばいやばい!あの高さは死んじゃうって!

【火炎:炎翼(えんよく)

普通に飛ぶだけじゃ間に合わない!

【火炎:火旋風(かせんぷう)

お願い届いて!

ぽす…

キャッチ…危なすぎ…

「メイはどうしてるかな。え、メイも倒れてる…相打ちだったんだ。」

メイと相打ちか…この子結構強いんだね。

とりあえず2人とも屋敷に運び入れよ…疲れたから引きずるよごめんね。ザリザリ…

南家当主ちゃんとメイさんのフルネームは次回ででるお


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