異世界戦況観察
異世界生活の始まりです
気がつけば、草花に血飛沫の舞う光景を目の当たりに、コウセイは草原の上に降り立っていた。
「・・・血かよ。・・・あそこなら隠れられるな・・・」
コウセイは岩陰に隠れて、(メニュー)と念じる。
するとファワンと小さな効果音とともに、画面が現れた。
「さて、とりあえず状況確認をするか、(マップオープン)」
コウセイが念じると、画面が切り替わった。
辺り3km以内の簡易マップが表示され、コウセイが青色マーカー、周りには赤色=モンスターと白色=人間のマーカーが細かく点滅を繰り返している。
赤色は450個、白色は30個、数では人間が不利な状況になっていた。
「・・・人間の個体能力が気になるが、数ではモンスターの方が多いな、少し様子を見て、隠れて援護すべきかもな・・・」
岩陰から、身を乗り出し、見つからないように戦況を見つめるコウセイ。
ジージー、ガッガチャガチャン、ジーー。
虫の音と武器同士の僅かな音を聞き分けながら、その方角へ徐々に視線を向けていく。
視線の先には鎧を被った無人アーマーと、棍棒を振り回す大型のゴブリンっぽいモンスターが何かと戦っている。
「うわー。キモいなあれ、鎧の方はなんか強そうだし・・・」
戦況を見つめるコウセイは内心ウズウズしていた。
(戦ってみてー!)
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