這い寄る幼女2
でもたしか四回目の世界の魔王は、灰も残らず消し飛ばしてやったはずなんだが。
さっき話を聞いた中だと魔王が何十人もいる。俺が魔王を倒してから一体この世界はどうなっちまったんだ?
「あぁハヤト様。会いたかったです。ようやく、ようやく会えた。今までどこいってたんですか?魔王倒してからなんで戻ってきてくれなかったんですか?私との約束は?私は守りましたよ?ずっとこの姿のまま待ってたんですよ?もうあれから十数年経ってますよ?いつまで待たせるつもりだったんですか?」
怒涛の言葉責めだ。自分が悪いので何も言い返さない。素直に謝るか。
「あぁ。すまなかったなアミカ。今、全部思い出したよ。」
あぁ全部思い出した。なんで何度も召喚されてた理由がな。
「ホントですか?あの時隼人様が呪われて!魔王に隼人様がトドメを刺したと思ったらいつのまにかハヤト様がいなくなって!…ホントに心配したんですからね?とりあえず約束を守らないと!さぁハヤト様こちらに。」
色々話したい事もあるがそれよりこの体に刻まれた呪いが解除できるかも気になる。
まぁ取り敢えずアミカについて行くとしよう。
「わかった。…でもアミカ、本当にこの体の呪いって解けるのか?別にアミカを疑っている訳じゃ無いんだが俺が自力で解呪できないくらいには強力だぞ?」
「今の所は、はいとしか言い様がないですね。まぁ解ける呪いは一つだけですが。」
「一つでも充分だ。あとアミカ、もう一つ質問いいか?」
「どうぞ。」
「なんで魔王を倒した筈なのに増えてんだ?」
「あー、それはですね。隼人様が魔王を倒した後に魔王の居なくなった魔国で魔族の反乱が起きたらしく小国群になり、その影響で魔王を名乗る輩が随分と増えました。」
「そうか。まぁ事情はわかったよ。」
割と無茶苦茶な事になっている事はな。
「ちょ、ちょっと待ってくれ隼人君にアミカ様。おふたりの関係は?それに隼人君はこの世界に来たことあるのかい?それに『少し黙っていてください。私は 今!!隼人様と会話しているのです。』ハイ、分りましたすぐ黙ります。」
尻に敷かれてんな〜、初代勇者。
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