魔王城の扉って無駄に仰々しいよな。
さて、あれから襲って来る兵士を倒しながら魔王が居ると思われる悪魔が人を襲っている彫刻がしてある仰々しい扉まで来たわけなんですが。
「これさぁー中にまぁまぁ強い竜種の気配してんだけど。」
「まぁまぁ何ですか?なら絶対大丈夫ですよー。ハヤト様ですし。」
お前のその楽観的思考見習いたいわ。俺は少しでも危険は減らしたいタイプなんだよ。
「ま、いいや。じゃあ入るかー。お邪魔しま…」
ドアを開けようとしたが開かない。薄い結界が張ってあるし。
うーん、結界破るのって難しいんだよなぁ。
指先に魔力を集め結界に指を這わせて対結界の魔法陣を描いていく。
よっしゃ!三分程かかったが壊せた!
「良し、アミカ。今度こそ入れるぞ。お邪魔しま…」
また目の前に結界が復活した。
「…は?」
入れる気無いじゃん。イラッとしたんだが?
「そぉい!」
目の前の結界に無理やり手を突っ込み引きちぎった。
「えぇ…。」
アミカの引いた声が聞こえたが無視だ。
次に結界の無くなった鉄の扉目掛けて力を溜めて思っい切り蹴り破る。
「オラァ!!」
あ、扉が吹き飛んじゃったー。…なんてな。
「何やってんですか!結界なら私に任せてくださいよ!物理で無理矢理とか何処の世紀末ですか!」
「テヘペロ。」
「何ですか!その微妙に許したくなる顔は!」
そんなおこるなよー。むかついたんだから仕方ないだろ?
「グギャアアアアア」
あ、飛んでいった扉がドラゴンに当たった。ラッキー。