自由すぎる国王様
太陽がガンガンと照りつけて、
部屋の温度が高くなる。
暑い、暑すぎる。
どうして、何故
「目の前に海があるのに
飛び込めないんだー!!」
「うるっさいなぁ。
叫んでる暇あったら手動かしなよ。」
くっそ。なんでこんなにあついんだよ!
「だから手動かせって!」
オレはレイ。まぁこれは本名じゃないけど
詳しいことはあとでな。
さて、オレは今目の前にある大量の書類と
戦っている。
いろいろあってオレは国を創った訳だが、
「こんなに忙しいなら、国つくるの
止めればよかったかねぇ」
「何言ってるのさ。
この国を立派にするって決めたばっかりじゃん。
そんなに簡単に諦めないでよ。」
そして、オレを手伝ってくれてるこいつは
レオン。
レオンは今でこそ優秀な補佐官だけど
元々は奴隷、だったんだ。
今はオレが買い取って、解放したから
奴隷じゃなくて一般人だけどな。
オレが創ったこの国の重要人物は
ほとんどが元奴隷なんだ。
皆オレが買い取って解放はしてあるから
今は一般人だけど。
まぁ、だからこそあいつらは皆
人の痛みが分かるから
重要人物になっているんだがな!
「なー、レオンー。
ちょっとくらい休憩しようぜー
ほら、疲れてたら集中力が無くなって
終わるもんも終わらねぇだろ?な?」
「はぁ。仕方ないなぁ。
いいよ、休憩しても」
「いよっしゃあ!」
「そのかわり、
この書類明日までに終わらせてね?」
「お、おぅ!
そ、そんくらいパパッと終わらせやるよ!」
レオンはちょっと、いやかなりオレに厳しい
休憩するとは言ったものの
することがない、暇だ。
にしてもあっちぃなぁ。そーだ!
「魔法使えばいいじゃん!」
手に魔力をこめて水をだす。
そのあとその水を霧状にして、オレの上に
降らせる。
「あー、きもちー。涼しいー」
そう言って服をパタパタさせる。
「全く、貴方は一応、一応ですが女性
なのですからもう少し気を付けたらどうです?」
「うっわ!ビビったー!!
急に現れんなよ、リオン!!」
いま急に話しかけて来たのは
さっき話した重要人物の一人でリオンだ。
「ってかよー、今さら気を付けろって
言われたって、オレ女としての自覚とかねーし。
オレに女を求めたって無駄だろ」
「確かに、それはそうですが…
まぁ、いいでしょう。
ところでレイ、貴方仕事は?」
「えーっと、休憩中!」
「ほぉ、こうやって私たち政務官が
忙しく働いているときに貴方は涼みながら
休憩中なのですか。へぇ。」
あ、どうしよ。リオンがすっごい笑ってる。
リオンがあんな笑いかたする時って
オレ、ヤバイかも…
「だ、大丈夫だって!
あしたには!あしたには絶対!終わらせるから!
だから今日はまだ見逃して下さい!」
「はぁ。仕方ないですねぇ。
あしたには絶対…ですよ?」
オレは必死で頷く。
ちなみにレオンとリオンは双子の兄弟だ。
口調こそ違うけど、さっきの反応がすっごい似てた
流石双子だな!
そーいえば、皆気になってるかもだけど
オレこんなんだけど一応女だから!
話し方はこんなんだし、格好も男っぽいけど
一応女なんだ。
なんでかっていうと、今はこの国に居るわけだが
昔は元々の身分を隠して旅してたから
男装してたんだ。それの名残だな。
オレの元々の身分は、前いた国の第12王女だ。
本名はレイア・アルバート。
レイアを略してレイだ。
まぁ、簡潔に言うと
オレには前世の記憶がある。
それで、オレが転生したのはよくある
乙女ゲームの悪役だった訳だ。
だから、城を家出して今に至る。
だってオレ第12王女だったし
なにより、あんな貴族同士の駆け引きとか
オレには向いてないしな!
ああいうやり取りはオレはキライだし。
「あ、シオンだー!
何やってるの?仕事は?」
ふわっと花の香りが広がる。
パッと後ろにいる人物に振り返り
抱きつく。
「アイラー!会いたかったよー!
アイラはオレの癒しだ!」
優しい花の香りがするこの女の子はアイラだ。
アイラはちょっと特殊な体質のせいで
奴隷にさせられて、貴族の間で売り買いされてた。
もう、ほんと!アイラはかわいすぎる!
かわいいからそばに置いときたいのも
分からないことは無いけど
こんないい子を悲しませるなんて最低だ!
あ、こいつ女なのに何言ってんだよって
思ったでしょ。大丈夫、恋愛感情じゃないから!
「そーだ!
ねぇ、アイラー。今から遊びに行こう!」
「え?仕事は?いいの?」
「いいの、いいの!」
この後城下に遊びに行ったことが
レオンやリオンにばれた
レイはこっぴどく怒られました。
------------------------------------------------------------------------
ぐだぐだで申し訳ありません!
初の作品です。
この小説の現在に至るまでとこれからを
書いてみたいので
感想等頂けたら幸いです。