初恋が、終わらない
前作「初恋は、繰り返す」の続編です。
単体でもお読みいただけます。
「好きだよ」
大切な少女に想いを告げたのは、夕暮れに染まった幼い日。
震える唇から語られた彼女の想いに、狂おしいほどの恋情を知った。
君を見つめるのが当たり前だった。
君の視線を感じるのが当たり前だった。
こっそりと微笑みあう瞬間が愛しかった。
だけど、時間は残酷で
中学にあがり
新しい世界で
新しい姿を見せる君
俺だけが知っていた笑顔が
他の人にも向けられて
初めて感じる嫉妬に、怖くなった。
夕暮れに染まった日
愛しい彼女に別れを告げる
君への想いが、強すぎて
君を壊してしまわぬように
だけどそうして知ったのは
君がいない日々の味気なさだけ
再会は、偶然に
変わらない姿と、無邪気な笑顔に
一瞬で気持ちが燃え上がった
初恋が、終わらない
きっと、ずっと君が好きだった
最後までお読みいただきありがとうございました。