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帰ってきたよ
それから、更に時は過ぎていった。
和子が、庭の草むしりをしていると、
「ただいま!」
と男の声がした。
義一だった。
一瞬、誰だかよく分からなかった和子。
しかし、キャーキャー叫んで、義一に寄った。
笑う、義一。
もう、今まで何してたの?身体は、元気なの?
捲し立てるように、声を掛ける和子に、義一は、笑っては、大丈夫だよ、と言う。
とにかく、二人で家に入って、話を続けた。
和子は、とにかく、義一が帰ってきたれくたことが嬉しくて、たまらなかった。
夜、家に帰ってきた義雄、菜奈も、急に帰ってきた義一に驚いたが、少し時間が経てば、特に変鉄もなかった。
その日、一家四人が久しぶりに一つ屋根の下で眠りに就いた。
和子は、なかなか眠れなかった。
早朝、和子は、義一の部屋をソッと覗く。
寝ている義一。
(もう、どこにも行かないでね)
そう思い、和子は、台所に朝食を作りに向かった。