表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
mother questions  作者: みつ
2/4

家族の温度差


義一が行方不明になった。和子は、とても動揺した。義雄にも、必死で助けを求めた。しかし、義雄は、


「単なる家出だろ。そのうち戻ってくるよ」


と流した。さすがに和子は、その言葉に怒った。

初めてといっていいほどの大喧嘩をした。


しかし、その後で、義一から電話があり、


しばらく好きにやらしてもうから


というサバザバした声を和子は聞いた。


家族に、それを伝える和子。


やはり、そんなことだよ

と、義雄。


しょーもない、お兄ちゃん・・


と、菜奈。


家族の素っ気ない反応に、和子は一人喚いたが、だから、どうなるはずもない。



そして、時は流れていく。


時々、義一から電話があった。何をしているのかは、よく分からなかった。


でも、母である和子は、それで安心する。そして、和子には自分の家で暮らしている家族のこと、生活を共にしている者に囲まれて、変化は、さほどなかった。



ただ、義一がいないだけ。



その事実だけが、あった。


それも、いつしか和子は、受け入れていた。


「どこかで、元気にやっているならば・・あの子は決して悪いことはしない」


変わらぬ自分の日常で、和子は、そう思っていた。


いつか、義雄が言っていた。


「菜奈が、同じようなことになったら、そりゃ、俺だって何としても探しに行くんだけどな」


じゃあ、義一の場合、なぜ、そうしないのか?


和子は、敢えて、それは聞かなかった。


きっと、また


「男には・・」


と、和子には、よく分からない諭し方をするのは、分かっていたからた。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ