暑気過ぎて
掲載日:2026/09/24
晚暑の熱が残る風も いつやら涼風に押し流されるようになり 「そろそろ世の中の色が代わる」 などとふと想いが過ぎる
未だ滴る汗も されど乾きは早く 見上げる天を覆う蒼海と白雪も昨日と違って見える
匂いにどこか土気が混じり コンクリートが焼けるだけだった時とは違い 折々の香道に彩りを添える
軒下に置き去りにした寝床で 姦しく親に駄々を捏ねていた燕子たちは 今はどこで何をしているのだろう
気付けば吸う息も吐く息も違う 見える景色も 鼻を通る匂いも 聴こえる声も 肌に触る風と同じく
澄んだ空気に 少しだけ背筋と襟を立ててみる




