就職して涙、パチンコ狂い時代幕開け
信辛は仕方なく就職した。
ちょうど氷河期、選択肢には碌な会社がなかった。
1つはレオタードを着て踊る消費者金融
これは先生が「回収に回されると地獄そうだから」そんな理由でやめといたほうが良いと言った。
信辛はその時は良くわかっていなかったがその後、確かにそうだろうということがわかった。
後に、恫喝動画がネットにも流布され、最後は潰れた。闇の多い会社だったようだ。
1つは小さな貴金属店
実は信辛は宝石が好きだった。キラキラと光る凄まじい価値を持ったところも良かった。
しかしここはボーナス込みで求人の中では最低賃金だった。時給換算したら380円くらいしかないような、そんな感じだった。潰れろがクソがと見送った。
そして決めたのは、仕方なく決めたのは後に外国人が社長になってレバノンに逃げるアホタレの会社だった。
そこの営業だから底辺であった。メーカーではない。ただの販売員。
メーカーから雇われ社長が来てそこに媚びるだけの上司と暴力と恫喝しかなかった。
入社式もやった。
そこで信辛は今からパチンコの新装開店に並べなくなると涙した。
すごく悲しくなった。
そして最前列で居眠りした。
その年だけ大量に社員を取ってみたが育成ツールも何もなかった。
入社式もこの年でたしか終わった。
そのまま暴走族みたいな拠点に配属された。
新入社員は半年以内に85%辞めた。
信辛は外回りに行くと言っては寝るかパチンコ屋にいた。
たくさんパチンコが打ちたかった。
スロットの裏物もあった。
10数万円の給料を賭けた戦いを毎日していた。
会社には23時まで幽閉されたりとここでも地獄は続いた。休みが3週間なかったこともあった。
信辛を支えているのはピカデリーサーカスから始まるギャンブル欲、現在はパチンコ欲だけであった。