夢を見る
ある夢を見た。その夢は残酷で地獄そのものだった。町一体が炎に包まれ、人々は逃げ場を失い泣き叫んでいる。またある者は死を悟り神に祈りをささげていた。しかし、一人だけ炎の中心で高らかに笑っている男性がいた。男性は天に拳を挙げてぶつぶつと何か言っている。それと同時に徐々に男性の拳に炎が集まっていく。
「さあ、もうこんな世界終わらせてしまおう!!」と男性は大声で言い放った。男性は禍々しく全身黒く染まっていた。そこに一人の女性が近づく。男性はその女性に気付く様子はない。女性は男性の後ろに抱きつき、「愛してるまたね」と告げた瞬間男は光の粒子となってどこかに消えた。
そして、、、
ビリビリと目覚まし時計がなり僕は目を覚ます。
(うっ!体中が痛い今の夢は)
僕がベットで頭を抱えていると、ドアの向こうからダルそうな女性の声が聞こえる。その女性の名はエフィであり実働課の医療係をしており、いつも医療器具をバックに詰め白衣姿で活動している。
「ロイ~いつもの健康チェックだよ起きてる~?」
「あぁ、起きてるよだけど着替えがまだだ、入ってくるなエフィ」
「そうは言ってもなぁこっちにも時間があってだなじゃあドア越しでもできるやつからやるか」
「頼む」
エフィはボードとペンをバックから取り出して質問を始める。
「じゃあ最初の質問な昨日は何時に寝た?」
「夜の9時ぐらいかな」
「じゃあ次、起きた時何か異変は?例えば、起きたら指がないとか」エフィは笑いながら質問した。
「ふざけた質問をすんなよでも」
「でも?」
「起きた時体中が痛かったな」
「ほうそりゃ気になるね。んじゃ直接見させてもらおうかな」そうエフィは告げるとバックからカードキーを取り出しロイの部屋に入る。
「てめぇ何勝手に入ってんだよ着替えの途中だって言って」
「あぁそういう照れ隠しいいってほんとは嬉しいだろ。お姉さんに体見られるの」
「嬉しくねぇよくそドクターそもそも何で僕の部屋のキー持ってんだ。おい僕の話を聞け。バックから器具を出すな。写真をとるな。」
(フムフム特に魔力に異変は見られない目立った傷もなしか)
「何か見つけれたか?」
「いや特に、まあとりあえずは様子見以外ないな」
「そうか」
「さっ、チェックは終わりだ。もうすぐ朝礼の時間だ遅れんなよ~」
チェックが終わったエフィは器具を全てバックにしまってロイの部屋を後にする。