3.魔王国(2) 錬金精霊の里に行ってみる
魔王城に何日か滞在して、錬金精霊の里に向かう
長い間同行してきた四天王のフォイエルもここでお別れした。というかまだ居たのか。
マオへの細かな話の説明は彼に任せよう。
錬金精霊の里までは結構山林が多く道もくねくねなので、空路で行くことにする。
ここからは近い。
尖った数多くの山が見えてきた。雨風の浸蝕で出来た山だ。
里の入口に着いた
「念珠さあーん、居るぅ?」
〈おう、ようきたのぅ〉
長が出てきた
「あれぇ?念珠さんは?」
〈いま病でのぉ、寝込んでおるわぁ〉
「大変じゃないですか」
結構年だしね。
「エリクサー持っているけど要る?」
〈そんな物よう気軽にもっとるのぉ、助かる、やつがおらんと呪い玉が作れんからのぉ〉
「それは一大事じゃ無いですか」
「呪い屋本舗危うし。って錬金精霊じゃ作れないの?」
〈共同作業でつくるんじゃ、どちらがおらんでも作れんわぃ〉
とりあえず長とともにエリクサーを持って家に駆けつける。
「ごほっ、ごほっ、よう、ロイ、久しぶりだな」
「エリクサー持ってきました、飲んでください」
「ありがたい、お主こんな物も作れるのか?」
「はい、色々研究しています」
「年には勝てんな、病は治っても老化は防げん」
顔色は良くなっていくが元気は無い。
栄養を摂って休むように促す。
ここでも、極新鮮乾燥野菜をお土産として渡しておく。
チャイ菜は栄養が豊富。でも病気で胃腸が弱っていそうだから、戻す前に粉々にしてから水に浸ける。
チャイ菜ドリンクの出来上がりだ。青汁みたい。
これ良いな、健康食品として売り出そう。加工時に割れたり粉になってしまったものを集めて原料にすればれば良い、粉砕するだけだ。捨てるものも使うエコな商品。早速チャイ帝国に居るフォーリンに連絡だ。メディの店にも健康食品として置いてもらおう。
形の良いものは『極新鮮乾燥野菜』として、粉にしたものは『極新鮮粉末健康野菜』として売る。
忙しい、話は明日聞こう