30.帰還
銀河も堪能できたし、星も救った。スペースオクトパスの触手をゲット出来たし。
満足だ。サンストーンは非公開だから今回の休暇で仕事が増える事は無い。良かった。
帰ろう。故郷へ〜。
と言っても、マイワールドの扉を抜けるだけだけど
まあどのみち宇宙旅行って星が流れる様に見えるわけじゃない。ほぼ真っ暗な空間を進むだけ。
大して変わらない。
それにそんなに早く飛べない。
「バジル、ウォープで進むときの周りの景色ってどんなの」
「銀河以外はよく見えないけど、なんかぎゅーんって宇宙が縮んだ感じになるの」
「この戦艦ごと一緒に連れていける?」
「できるわ」
「やってみて」
ぎゅーん
宇宙が縮んだ様に歪んだ、星の密度が高くなって流れていく
「面白いっ」
「楽しんでもらって嬉しいわ」
「これでどのぐらいかかるの」
「一週間ぐらいかなぁ?」
「やめよう」
「えっ?」
「もう充分楽しんだ、また今度頼む、ありがとう」
確かに面白いが、酔いそうだったのだ。ごめん
やっぱりマイワールドで帰ろう。
「もう帰ってきたんですか、早すぎます、もっと遊んできてくれないと、みんなが倒れてしまいます」
「もう一度行ってきてください、今度はもっと長〜くお願いします」
「もう、みんなのことも考えてよね、ほんと、仕事ばっかりなんだから」
「宇宙旅行してたって、嘘ばっかし、こんなにすぐに戻ってきて」
散々である。
結構遠くまで行ってきたのにな。仕事も増やさなかったし。
次はどこへ行こうか。ブラックホールは怖いし。
そういえば惑星も綺麗なのがあったな、木星とか土星の様な星無いかな。
「バジル、こんな惑星無い?」
絵に書いて見せる。
「この星系にあるわよ、見に行く?
5番目と6番目の惑星だったかなぁ」
おお、近場にあった。
アルファ5とアルファ6 だな
アルファ6にはリングがあるそうだ
「行こう行こう」
追い立てられるように出かけた。
そんなに邪魔者扱いしなくてもいいのに。




