28.ベータ5(3) ダンジョン
ベータ5の地下世界へ踏み入れる事になった。
直ぐに分かった、そこは死の世界。自然破壊され尽くしていた。
生物は居ない様だ、あちこちが黒い霧に覆われている
これどうしようも無さそうだなぁ。
太古の文明の遺跡の様なものがあちこちに点在している。もちろん人はおろか植物も無い。
地上への龍脈の吹出口と思われる山に来てみた。この龍脈に穢れフィルターを取り付けてあげよう。
この地下世界で出来る事はそのぐらいだ。
戻ろう。
これでこれ以上汚染される事は無いだろう。
ここでもアルファ3と同じようなことが起こり、地下世界に逃げ延びた人類が地下世界でも自然破壊を行い、そして滅びた、破壊しつくされて精霊も滅んで穢れを残した。そういった事だろう。
地上世界に干渉して、発展しすぎて滅亡するのを加速するだけか。いつまでも干渉し続けられるわけじゃないし。人類はあるがままに任せたほうが良さそうだ。
地上に戻り、龍脈の要所々々に穢れフィルターを設置した。
「精霊さん、これでいいい?」
精霊さんに、地下世界の状況を話した。
〈おお、ありがとう。穢れが少しづつ減っていく様だ、しばらくしたら回復しそうだな〉
「念の為に森には結界を張っておくよ、人種は入れないようにね。
他の精霊の里にも結界を張るから伝えてくれ
自然は守られるだろうが、人種が自然の恵みを受けにくくなってしまったな」
〈わかった、余裕ができたら人種の地にも恩恵が及ぶように努力するわい〉
それからしばらく、街の会話を盗み聞きして、間もなく戦争に突入することが分かった。
ここからは干渉しない。見ないほうが良いな。
「精霊さん、ありがとう、また来る」
〈約束だこれを持っていけ〉
眼の前にサンストーンが現れた。
不思議。
せっかくだもらっておこう。
大事なものなのだろう。大切に保管しとこう。
あれぇ? これ地下世界にいっぱい落ちていたような気がする。
こそっと地下世界にいって、落ちているサンストーンを大量に拾い集めた。落ちてるのを持ってくるのは問題ないよね。『無菌室』に放り込んで、浄化した。
それからベータ5の地図をつくって、カメラで色々撮影したりした。
最後に銀河を眺めてまったり過ごしてから帰還することにした。
今回はやるせない気持ちになったが、銀河が心を洗い清めてくれるだろう。




