14.ムーンストーン採掘(5) 月へ(4)
近づいてみると祠の様だ。
なんでこんな所に?
砲門では無い様だ、更に近づく。
何か書いてある『封印』
誰かが何かを封印した。
心当たりが一つある。
『月の女神様が、スペースキングドラゴンを封印した。』
のかな。そっとしておくのが良さそうだ。
『まてぇー』
聞こえなかったことにしよう
『お願いだー』
聞こえないー、聞こえないー
『お願いだー、お願いだー』
きりがないな、仕方ない
「何んなの」もう
『やっと聞いてくれた、ありがとう』
「どうせ助けろとかだろ、できるわけ無いし」
『なんで分かる』
「それしか無いでしょ」バカか
『この星にぶつかったら、月の女神に封印された』
「当然でしょ」
『反省してる』
「それだけ?」
『もう何千年もこうしている』
「じゃあ次に来るときにね」
『来ないつもりだろ』
「俺にメリットがない」
『なんでもする』
「女神様に怒られる」
『もう忘れているさ』
「さっき思い出したそうだ」 聞いちゃったからね色々
『女神様にお願いしてくれんか』
「女神様からは月の重さの1%以内しか持ち出しちゃいけないと言われている、お前を出したら20%以上にはなるだろ、重力バランスが崩れるから駄目だ」
『我は、亜空間に封印されているから大丈夫だぞ』
「あーいえば、こーいう」
『じゃあ、お前の従魔になる』
「女神様に交渉してみる」
仕方ない、聞いてやるか。
ナビくん、月の女神様に連絡してもらえる
ーー了解
ーーロイ様の管理下なら許可するらしいです
ふーん、信頼されてるんだ。
「許可が出てしまった」
『よしっ、封印を解いてくれ』
「いきなり暴れたら、もっとひどい所に入れてやるからな」
『わかった』
「解呪!」 これ万能呪文だね
ぼんっ 出てきた、月の裏側で良かった。
「ティム! 名前は『バジル』」
鑑定したらメスみたいだ。見ただけじゃわからん
「人化しろ」
ぽひゅん
人間サイズになったけど、宇宙空間でも大丈夫みたい。
「バジル!戦艦に行くぞ」
『りょーかい!』
人化するとキャラが変わるのか?
「お前、シタール、いやシタールは最近つけた名前だった、スペースキングドラゴンの長は知っているか」
『もちろん、あいつにこの月に突き飛ばされた』
「あいつが悪いのか?」
『主はあいつ知ってるの?』
「先日名付けしてやった。従魔じゃないが友魔?かな、呼ぼうか?」
『顔見たくないー。
ねーねー、主は何してるの?』
「ムーンストーンの採取に来たんだ、良かったなたまたま見つけてもらえて」
『私、超ラッキィーだね』
「いや、ラッキィなら封印などされてないだろ」
おばかかなぁ、フェンとどっちが下かなぁ、まあ何かの役に立つかもしれないけど。デカすぎて役に立たない可能性大だ。まさにお荷物。メリット無し。
『ねーねー、ムーンストーン沢山あるとこ知ってるよ』
「前言撤回、役に立った」