13.ムーンストーン採掘(4) 月へ(3)
トラブルは、シタールとの遭遇だけで、なんとか月に着きました。宇宙戦艦は軌道上に停止させ、着陸船を月地表に下ろし、月面基地を建設する。月面基地と言ってもシールド発生機と、出入りするためのエアーロック室と小型機の収納庫、貨物室とかぐらいだ、居住スペースはマイワールド『月面基地』である。
見かけは小規模だ。
着陸したのは、キングが以前来たところ、つまりど真ん中だ。
月にもドラゴンサットを配置した。ここでも4台配置した。3台だと見にくいからね。
まずは、ドラゴンサットと小型艇で探索をする。探すのはムーンストーンとスペースキングドラゴンの鱗だ。宇宙人は居ないようだ。良かった。侵略前線基地とかあったら嫌だし。まあそのときはシタールを呼ぼう。たよりになりそうだ。
ドラゴンサットの龍脈センサーではやはり龍脈は無い様だった。小型艇がいくつかムーンストーンの鉱脈を発見した。採掘はホムンクルスにやらせよう。さっそく採掘機を派遣した。
スペースキングドラゴンの鱗は3枚ほど見つかった。まだそれほど広い範囲を見ていないので、探せばまだありそうだ。
それから一週間ほど採取をつづけた。ムーンストーンは50トンほど、鱗は15枚ゲット出来た。
当面これだけあれば大丈夫だろう。月面基地はそのまま設置しておくので、戦艦で来なくてもマイワールド経由でいつでも来れるし。
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その時、警報が鳴った。何事?
警報を出したのは、アイス。ドラゴンサット担当だ。
「月の裏側に光るものを発見!」
何か発見した様だ、こちら側が明るい満月を滞在期間の真ん中に目指して来たから、今はちょうど満月、つまり裏側は真っ暗。光る物があれば目立つ。地表を進むと結構時間がかかるので戦艦で向かう事にする。もちろんその光る物の真上には行かない。砲台だったらズドーンとやられてしまう。ドラコンサットの龍脈センサーに少し反応がある。
「ターゲット拡大」
戦艦にはドラコンビジョンが備わっている、周回軌道はドラコンサットよりも高度が低いので、より大きく拡大出来る。
何か建造物が見える。
「ターゲットより南10kに着陸船を降ろし、小型艇2台で向かう、俺とドラファ、ライディとアイス、戦艦は軌道上で警戒態勢で待機」
「なんで私と一緒じゃないの?」
アイスから苦情が出た。
「デートじゃ無いんだ、危険があったら俺が対処する、危険な方に乗せる訳にはいかない」
「そ、そうね、ありがとう。でも、だったら戦艦の方が安全じゃ?」
「大きいから狙われやすいからだ。行くぞ!」
えっと適当に決めたんだけど、理由を後付けしちゃった。
着陸船で降りて、小型艇で光る場所に2方向から向かう、まとまって行くと攻撃を受けた場合一発で全滅だ。
もちろんシールドと、今回採取したスペースキングドラコンの鱗を前面と背面に付けている。付けていると言っても内部からリモートで移動可能だ。だってずっと前後にあると見えないし。今回は未知の物体のため前後に配置し、戦艦のドラコンビジョンの映像を見ながら進んでいる。左右に配置すると、なんか宇宙戦争物語の帝国の小型艇みたいになると言ったらまたライディがプッと吹いた。このネタが分かるのは地球人だけだ。
小型艇が2隻なので、画像をコピーして見ている。
謎の科学機器も日々進化している、努力の賜物だ。
さて目的地に近づいた。ゆっくり進もう。




