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「満月の夜、僕は学校で一番の美少女に拳銃を突き付けられた。~クラスで隣の席に座るアノ子は、超絶凄腕エージェント~」  作者: GOM
第2部 ボーイ・ファイト・ウイズ・ガンガール

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第17話(累計 第64話) アーシャちゃんを温かく迎えてくれたクラスメート。

(ひいらぎ)さん、お帰りなさい!」

「植杉君も、お帰り」


 恐々とプレハブ造りの教室に入ったアーシャちゃんを向かえたのは、クラスメートの暖かい言葉だった。


 ……僕がおまけなのは、しょうがないよね。


(それがし)もいるでござるが?」

「ウチは、……。うん、今は関係ないわな」


 ユウマくんとリナさんが背後でボケかましているのは、まあ「お約束」としておこう。


 何人もの女の子達に囲まれているアーシャちゃん。

 びっくりしたのと嬉しい顔の半分半分。

 僕の方をちらちらと見て不安そうにしてくるアーシャちゃんに、僕は笑顔で頷いた。


 ……アーシャちゃん、笑って!


「うん、やっぱりアリサ姫には笑顔が似合うの。植杉くん、姫の笑顔を守ってくれてありがとう!」


「僕もアーシャちゃんの笑顔は大好きだからね」


 泣き笑いしながら皆と話すアーシャちゃんを見て、僕は彼女に日常を戻せたことに感謝をした。


 ……大人の皆さん、僕たちを守ってくれてありがとう!


 僕は、目じりに浮かんだ涙をぬぐった。


「で、ウチの事。いつ紹介してくれはるの?」

「某の事も忘れないで欲しいでござるぅ」


 ……キミらは吉本の芸風なのかい?


  ◆ ◇ ◆ ◇


「そうか。植杉も大変だったんだな」

「いやいや、僕はまだマシだよ。アーシャちゃんに比べたらね」


 リナさんをクラスの女の子達に紹介しているアーシャちゃんの姿を横目で見ながら、僕は男子たちと話している。


「後から聞いてびっくりしたよ。敵のボスを植杉がパワードスーツに乗って倒したっていうんだからね。武道もやってたって聞いて、そっちも似合わないって思ってたんだけど」


「僕、どうやらパワードスーツオペレーターの才能があったみたいなんだ。元々、爺ちゃんのとこで合気道習っててバランス感覚とかは得意だったし」


「そうなんだ。植杉くんは可愛い顔してて強いんだね。どっかのお姫様とお似合いだよ」


「ちょ、あんまり僕を持ち上げないでよぉ。恥ずかしいなぁ」


 既に僕が戦った事は、皆に知られている。

 こと、同じクラスの子達はアーシャちゃんの事や彼女と僕の関係を良く知ってくれているから、暖かく受け入れてくれた。


「そういやー、この間沖縄でパワードスーツ使ったテロがあったみたいだけど、最近そういうの多いのかな? 植杉は、何か聞いてる?」


「え、えっとぉ、ごめんね。守秘義務もあるし、僕自身も全部は知らないんだ」


 間違っても、僕が現地で戦っていたなんて言えない。

 そして敵ボスを仕留め損ねた事なんて、もっと言えない。


 ……ミハイルは、あの場所に居なかった。量子暗号通信を利用した遠隔操作だったんだ。


 戦闘後、擱座した敵パワードスーツ「パラディン」のコクピットを力任せに開けた際、僕はスプラッタを予想していたが中には遺体は無かった。

 そこに居たのは、のっぺらぼうのマネキン。

 ユウマくんが後から調べたところ、遠隔操作で動く人形(パペット)で、最初からミハイルはこの機体に乗っていなかった。


 ……ミハイル、タイムラグがある遠隔操作であれだけ強いんだから。実際に戦う時が今から怖いよ。


 アーシャちゃんを守る為には、ミハイルとは必ず再戦する事になるだろう。

 次までにもっと強くならなければと、僕は思っている。


「植杉くん? どうしたの?」


「あ! ごめんね、惚けてて。ちょっと考え事をしてて」


「そうか。SNSでの噂じゃ、襲ってきたパワードスーツ達を一機のパワードスーツが撃破したって話があったけど、まさかね」


「どこからその様な話が漏れているでござるか? 某、ちゃんと情報消去はしたでござるが?」


「あ、ユウマくん。今、それ言っちゃ!?」


 話の流れは恐ろしい。

 いつも僕がやらかすミスを、珍しくユウマくんがしてしまった。


「え? ま、まさか」


 周囲の子達はザワザワとして、僕の顔を見てくる。

 たぶん、今僕の顔は赤くなったり青くなっていると思うが、冷や汗が止まらない。

 僕は別に何を言われても平気だけれど、アーシャちゃんがまた酷く言われてしまうのは嫌だから。


「ユウマはん、ごめん。もしかしたら、それウチ経由かもしれへん。お父ちゃんやお母ちゃんに色々話してしもうたんや」


「あー。もうリナちゃんもダメじゃないの……。はぁ。皆、もう分かったと思うけど、ナイショにね」


 アーシャちゃんが皆にナイショって、口に立てた右人差し指を当てて可愛く話してくれる。

 その様子を見て、クラスの中の騒ぎは止まった。


「植杉、お前も大変な人生になっちまったんだな。間違っても死ぬなよ。宗方(むなかた)先生の様な事はもう嫌だから」


「そうだね。皆んな。ありがと。僕、絶対に皆んなの幸せを守るし、僕自身もアーシャちゃんと一緒に幸せになるよ」


 苦笑しながら僕の肩にポンと手を置いて励ましてくれたクラスメートに、僕は微笑み返した。


「マモル殿、ひゅーひゅーでござる。照れずに愛の話をできるくらい成長したのでござる!」


「で、マモルはん。ウチは何時になったら男子に紹介してもらえるん? ウチ、そんなに存在感薄いんかなぁ」


「そんな訳あるかいな! って僕がどうしてツッコミ役しなきゃならないんだよぉ」


 金髪美少女が吉本ギャグするから、クラスは再び騒然となる。


「植杉。一体、あの金髪グラマー美少女は何者なんだ? またお前の関係者なのか? スレンダーな柊だけじゃ満足できないのか?


「ダレェ? 今、わたしの胸のサイズについて話した人はぁぁ??」


「ちょ、アーシャちゃん。今のは何も、いや。あの、その。アーシャちゃんは、そのままが……。あ、痛い! ちょ、蹴りは痛いし、スカートの中見えそうになるからやめ、ぎゃー」


「マモル殿。キジも鳴かずばでござるぅ」


 その後、しばらくお怒りのアーシャちゃんに蹴られまくった僕であった、ぐすん。

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