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「満月の夜、僕は学校で一番の美少女に拳銃を突き付けられた。~クラスで隣の席に座るアノ子は、超絶凄腕エージェント~」  作者: GOM
第1部 ボーイ・ミーツ・ガンガール

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第47話 エピローグ3:先生のお墓参り。そして新たな戦いの序曲へ。

「先生、遅くなってごめんなさい。ユウマくんの退院を待ってたら、こんなに遅くなってしまいました」


「先生なら、少々遅くなった程度で文句は言わぬでござるよ。それに、先生には地獄の門で悪党を待たずにさっさと天国に行ってもらわねば困るでござる。なにせ、裁判は数年単位でかかりそうでござるし」


「そうよね。先生には、向こうで男前捕まえて欲しいわ」


 秋のお彼岸、四十九日になる前に僕たち三人は宗方先生の墓参りに来た。

 事件後の様々な事についての報告を兼ねて。


 ……お葬式には、ユウマくんも病院から抜け出して無理やり参加したけど、傷口が再び開いて入院期間伸びちゃったんだ。だから、ユウマくん。まだ松葉杖だけど、しょうがないよね。ユウマくんは先生が大好きだったからお焼香時に号泣しちゃったんだ。僕もアーシャちゃんも涙枯れるまで泣いたけどね。


  ◆ ◇ ◆ ◇


「先生。学園ですが、廃校はなんとか免れました。生徒は随分と減ってしまいましたけれど」


 僕は、先生の墓前に事件後の事を報告する。

 あれから学園も、僕たちも、そして犯人たちも色々とあったから。


 事件後、天馬学園は母体維持の危機に陥った。

 事件に巻き込まれるような危ない学校に子供を通わせられるかという保護者が多かったからだ。


「校長先生殿が随分と頑張ったおかげで廃校は免れ、通信制として存続する事になったでござるよ」


 校舎の大規模破壊、内部での激しい戦闘、死傷者多数。

 そして教師たち、生徒たちが学園を多く去り、全日制としての維持は困難となった。


 しかし事件の原因たる政府からの助成、そして他ならぬ残った生徒の保護者や生徒からの声援もあり、通信制としての再起動となった。


「なので、わたしもマモルくん、ユウマくんも学籍は天馬学園のままです、先生」


 僕たちだが、学生がおおっぴらに戦った事で大問題になった。

 アーシャちゃんは元々公安組織の者だったので、殺人に対する報告書作成以外のお咎めは無し。

 しかし、ただの学生である僕やユウマくんが戦った事は過剰防衛、更には少年兵問題に抵触するのではないかと議論になった。


「先生。僕、アーシャちゃんと同じ公安組織の人間になっちゃいました。事件前に特別公務員としてパワードスーツの訓練をしていたって事にして、僕が罪に問われるのを免除してもらいました」


(それがし)も同じ組織情報部の特別公務員になったでござる。これはこれで、とても面白い人生でござるよ」


 僕はアーシャちゃんと出会い、仲良くなることで人生が大きく変わった。

 でも、その事に一切後悔は無い。

 運命の出会い、そう今も思っている。


「ごめんね、二人とも。わたし、貴方達をすっかり巻き込んでしまったわ」


「僕は、ずっとアーシャちゃんと離れるつもりは無いからね。今度、僕から勝手に離れたら怒るよ?」


「某も同様でござる。先生にも誓うでござる。某とマモル殿でアリサ姫を守っていくでござる。先生は早く天国に行って男漁りでもしてくださいな」


 冗談半分に茶化しながら、先生に報告する僕たち。

 まもなく正式に公安組織からの呼出しも僕たちに来るだろう。

 ただ、官僚とか国会とか対応で遅れ気味らしい。


 ……僕たちの様な未成年者を集めた組織になるらしいから、法律的にも色々決め事が多いんだって。アーシャちゃん一人の時とは事情が大きく違うからみたい。


「そうそう。犯人どもですが、先生を殺したヤーコフは僕に投げられて背骨痛めたとか。彼、医療刑務所でしばらくは寝たきりっぽいです。聞こえてくる話では、一応普通の生活できるくらいまでは治るらしいですけどね」


「いい気味でござる。ヤーコフは、一生苦しんで己の愚かさを後悔するでござる」


「わたし、アイツを殺さなくて良かったわ。簡単に殺したら、アイツが苦しんでるのを見られなかったもの。だから先生は地獄の前で待っていないで、早く天国行ってね」


 その後も僕たちは、色々と先生に話しかけた。


「先生、また冬にでも報告に来ますね。次は吉報を待っててください」


「某も先生に喜んでもらえる様にがんばるでござる」


「先生。またね! マモルくん、ユウマくん。行くわよ!」

「はい」

「御意」


 紅葉が始まりつつある秋の空。

 僕は先生に誓った。

 皆で幸せになってみせると。


  ◆ ◇ ◆ ◇


「へぇ、ヤーコフ教官がアーシャちゃんに負けちゃったのか。それも殺されもせずに逮捕されちゃうなんて、面白いや。貴方は、どう思われますか?」


 ある場所ある時、PCモニターからの灯りだけが照らす暗い部屋の中。

 灯りに照らされた青い目、銀髪の少年が、背後に座る人物に話しかける。


「ミーシャ、遊んではいられませんですよ。昔からアーシャはとても強かったですからね」


 男とも女とも、子供とも老人とも分からない声の人物は、暗闇の中でアリーサの事を褒める。

 まるで、アリーサの事を昔からよく知っているかのように。


「はいはい、気を付けておきますね。貴方の『望み』を叶える為にはアーシャちゃんが邪魔になりそうだもん。ヤーコフ教官ってば、国から追い出された恨み晴らせるからって嬉々として戦いに行ったけど、案外弱かったんだね」


「ヤーコフ様は短気ですし、獲物を弄ぶ悪い癖が昔からありましたからね。だから戦士としても三流。子供たちが恨む対象として教官になった訳ですし」


 PCに映ったアーリサの最新映像を見て、にんまりする少年。


「アーシャちゃん。また一緒にボクと『遊ぼう』ね」


 ミハイルは暗黒のような笑みを浮かべた。


(第一部 完)

 これにて、物語は一区切りです。

 しかし、マモルくんとアーシャちゃんの冒険、イチャコラはまだまだ続きます。


 しばし、お時間を頂き、8月中旬より第二部の連載を再開する予定なので、よろしくお願い致します。

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