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ミッション6 死闘

殺させるか!!


オレは明にミサイルが撃ち込まれた時、そう思って反射的にガトリングの引き金を引いた。

距離はギリギリガトリングの弾が届くか届かないかくらいだったがオレの撃った弾は運よくミサイルを全て撃ち落とした。


ミサイルの迎撃に成功して、オレは明の前に滑り込む。


「お前何勝手に死のうとしてんだよ!!」

「うるせぇ!オレだってがんばったんだよ!!」


オレと明は軽くそう言い合うと今さっき明に向けてミサイルを放ったやつを睨む。


「ダイダロスなんてまた厄介な相手と戦ってるわね。」


七美がそう言って後ろからダイダロスに向かってバズーカを放つ。バズーカの弾は見事に命中するがダイダロスの機体には少しの傷しか付いてなかった。


「何て装甲だよ!!」

「七美!とりあえず明を連れて撤退しろ!!」


オレは七美に後退を促す。たった三機ではコイツには勝てない。応援を呼ばないと・・・


「絶対いや!!」

「なっ!?」

「後退したらまた諒は一人で戦う気でしょ!?もう諒が傷つくのなんてみたくない!!」


オレは言葉に詰まった。七美の言うとおりだからだ。しかしオレは七美に言い返す。


「だからって二人共死んだら元も子も無いだろ!!」

「死ななきゃいいんでしょ。」


さっきから七美はバズーカを、オレはガトリングを撃っているがダイダロスには全く効いている様子は無い。ダイダロスも機体の武器全てを使ってオレ達を攻撃してくる。


ズガン!!


「きゃっ!」

「七美!?」

七美の乗っている機体の腕がダイダロスのガトリングによってへし折られる。

明を助ける為に強行突入していったせいですでにオレと七美の機体はボロボロになっていた。


「このくらい大丈夫よ。諒は自分だけに集中してなさい!!」


七美は機体を持ち直して攻撃を再開する。不思議だ・・・七美を見ると勇気が出てくる。オレは何故か七美を見て力が湧いてきた。


「仕方ないな!七美、ダイダロスのヘッド部分に集中砲火しろ!」

「分かった!」


七美はオレの指示通りヘッド部分にバズーカで集中砲火し始めた。オレはレーザーサーベルを抜き、単機でダイダロスに突っ込む。


機体に弾が当たり、衝撃が来てもオレは機体を止めなかった。狙うは・・・ダイダロスの制御回路!!


だがダイダロスはここで思わぬ動きに出た。正面を向いたまま後ろに後退を始めたのだ。ダイダロスに近接武器は付いていない為、おそらく近接攻撃を警戒したのだろう。


「クソッ!あともうちょっとなのに!!」


ミサイルが目の前に迫る。悔しい・・・生きたい・・・


しかしミサイルは諒の機体に当たる直前で爆発した。


「諒、行け!!」


明が片足を失って倒れたままでマシンガンを撃ったのだ。さらに後退していたダイダロスの動きが急に止まる。

その脚部のキャタピラはベルト部分が完全に千切れていた。


「諒!足は止めたわよ!!」


七美がバズーカを持ったまま叫ぶ。


「サンキュウ!七美、明。オラアァァァァァァァァァッァァァ!!!!!!!!!」


オレはレーザーサーベルをダイダロスの首部分に力いっぱい突き刺した。


ギャギャギャギャギャギャッ!?


強烈な機械音と共にダイダロスの動きが段々と小さくなっていく。


ギャギャギャ・・・ギッ・・・ガッ・・・・


そしてついにダイダロスはその動きを完全に停止させた。


「・・・勝ったのか・・・?」

「勝ったんだよ。」


オレと七美はコックピットから出る。


「オレは・・・生き残ったんだよな・・・?」

「ホントだぜ。あんな無茶な突撃しやがって、ヒヤヒヤしたじゃねぇか!」


明がそばに来てオレの肩を背負った。


「そうよ、あんな無茶なことして・・・バカ・・」


七美もオレのもう片方の肩を背負う。前はあんなに周りがどうでもよかったのに・・・


「七美。」

「何?」

「・・・・何でもない。」

「なによぉ。」


君が生きている。ただそれだけで・・・そして・・・


「おぉ〜い。味方がきたみたいだぞ。」


明がそう言うと遠くから味方の声が聞こえた。こうしてオレ達の紅華壊滅戦はその幕を下ろした




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