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お約束は――成った
最初から。最初から、そうだった。
勇者も。魔王も。
――だーいじょうぶ! 善い行いは神様もわたしも視てる! だから、シキは、立派な善人になりなさい!
あの言葉さえも。あの行いさえも。あの感情さえも。
なにもかもが。
すべてが、一から十まで、最初から――このための、お約束だった。
「……そうか」
――その能力は、きっといつか、=で結ばれる
「俺が」
俺は、門をくぐり抜けて――そっと、ささやく。
「俺が……大魔王か……」
お約束は成った。
この話にて、第二章は終了となります。
ここまで読んで頂き、本当にありがとうございました。
次話より最終章となりますが、最後までお読み頂ければ幸いです。




