お約束《フラグ》
『つまり、大魔王とは、その特別な力をもつ者のことである』
それが、俺の特別な能力――お約束の誓約だ
『大魔王とは、魔王の中でも抜きん出た力をもつ魔王のことである。その力は魔王たちとは比べ物にならず』
な、なぜ、当たらない!? 嘘だ!? なんで!? どうしてっ!?
よもや、貴様……まさか……その力……
それに魔王はカリスマ性がないと務まらないから、魅了の呪文を習得しているというパターンもある
男嫌いの私が、なぜか虜になる顔
どうか、ボクを!! 弟子にしてくださいっ!!
わたしは、貴方のことが好きよ。初対面の人間如きに、ココまで好感をもつなんてはじめて
『大魔王は、この世の理を操る』
俺には、主人公補正があるからだ
お約束は成った
この世界には、起こるべきことが起こるという“完璧な理”が存在している
俺のお約束と誓約のせいで、第二の魔王と第三の魔王が目覚めたとしたら
『大魔王とは、魔王を従える者を云う』
ご安心ください! この第二の魔王、最早、貴方様の力の信奉者!
魔王に好かれるなんて、そんな村人Aなんていないんじゃないかなって
『大魔王は、最期に現れる魔王である。魔王たちが役割を終えた後、この世に下り立つであろう。これ以降、世界に脅威が現れることはない』
お迎えに上がりました
『大魔王も、魔王も、最初から魔王であったのではない。
彼らもかつては――』
だって、この身体になったわたしよりずっと強いし
そもそも、魔王に母親?
師匠、買い出しに行ってきました!! 昔なじみのおじさんが、野菜を安く売ってくれました!
『彼らもかつては――』
……大きくなったね
『彼らもかつては――人間』




