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キラメキDaughters(ドーターズ)  作者: 千賢光太郎
6話 由良と愛良がシミ病にかかり、アスレチックで二人を治す
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第一関門:ひょうが降る場所をこえろ

語り手は明日谷大和君です。変身をする前の一人称は「俺」です。大和君が変身すると「キラナデシコ」に化けます。そのときの一人称は「私」に代わります。ではきらめく世界をお楽しみください。


挿絵(By みてみん)


1000メートルの山など、すぐ上り終える――。思っていたが甘かった。登り始めるとすぐにひょうが降った。氷の大きさが成人男性の手のひらと同じくらい大きい。


「痛い!」


マナテが氷にあたると、雪だるまに変わってしまい、ごろごろ転がっていく。


「マナテええええええ」


カナセが手を出すと氷が彼女の頭に当たり、雪だるまに変わったら私まで当たったああ~ごろごろ転がるぅ。


「やだ、オマエガイウナさんと話をしたところじゃない」


雪だるまから人に戻る。ああ痛い、痛い、痛い。


「ナデシコ、あの、左手をそ、その、どけてもらえないでしょうか。あぁっ!」


彼女のメスを触っていた。私の鼻息が荒い。彼女の吐息が私の口中に入る。


「ごごごごごご、ごめん」


「こらあ。右手僕のあそこをいつまでも握るな。ふにゃぁ!」


彼はむくむくっと固くなっている。体が熱い。


「ごめん、二人とも。本当にごめん」


「なんとうらやましい。私もやりたかった。ナデシコ、ふ、降れてよろしいのですよ」


士鶴姫はふわふわな自分の胸に手を当て、私へお近づきになる。


「冗談でもやめてください、士鶴」


「残念です。話は変わりまして、あのひょうを避けなければ、先へ進めませんね」


私はじいっとひょうと山を見る。とにかく観る。アスレチックな山だとオマエガイウナさんは述べた。アスレチックなら、頭を使えば何とか、進む糸口が見つかるはず。


「あのひょう、山全体に降っていないんだな。わっかを描くように降っているだけなんだな」


カナセが指をさす。


「どこか、降っていない部分はありますか?」


「ちょっと周りを飛んでくる」


私はひょひょいっと大きく飛びながら、山の周りをまわった。そういえば私、いつから飛べるようになったのかしら? 初めからだっけ。あの山を攻略するために、頭を使っているのに、どうでもいいことばかり疑問が浮かんでくる。あ、一か所見つけた。


「みんな、ここ」


「みなさん、回りましょう」


お飛びになり、マナカナも飛ぶ。ひょうが全く降っていない道を見つけ、初めに向こうへいらっしゃる。

――「誰」がいらっしゃった、お飛びになったって? そりゃ姫しかいないよ。敬語をつけた場合、主語は姫だと思ってほしい。今、心臓がバックバクと音を立てて状況をうまく伝えられないんだ。少しでも言葉を削りたくてさ。私、敬語なんて勉強もしていないのに、どうして使えるのかしら? 時々、私があなたにしゃべっているのか、ふと疑問に思うことがあるんだ。


「やったあ~やりました~。きちんとたどり着きました。みなさん。いえ~いです☆」


ごごごごごごご。


「どーしてーーー」


「声が大きかったので、雪崩がおきたのですね。みなさん、雪崩に巻き込ま」


ごごごろごごろごろごろっと転がる。私を挟むようにマナテが前に、カナセが後ろに抱き着く。柔らかい胸と熱く硬い突起物が私の尻と胸をイかせ、気持ちいい。数百メートル流され、私たちは雪から逃れた。白い雪に混じって、別の白い液体が見えるのは気のせいだろう。


「登っても、声を出さないで手を振る、それでいきましょ」


今度は私が先にひょいっと飛び、ふぉうっと姫、ひゅうっとマナテ、ふぅぶんとカナセと続いた。ひょうが降る地帯を乗り越え、カナセが笑う。


「仕掛けがわかれば、簡単に登れるんだな、あっはっは」


ドドドドドドドドド。

お読みいただきありがとうございます。次回はどのような展開になるか。楽しみにしておいて下さい。

評価や感想を入れていただき、ブックマーク(お気に入り保存)登録していただき、まことに感謝します。

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