表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
無職くんと薬剤師さん  作者: 町歩き
するまでが とても長すぎる決意
43/126

屋上からの景色 鏡に映る自分の姿

以前から読んで下さっている皆さまへ

田口と志保子(子供)のお話は基本そんなに加筆修正はしていません

多少表現が変わっていたりしますが大元は大体同じとなっております

一目惚れの田口はまだしも 志保子の方は少し説得力が薄かっった

感じがしたので 多少の加筆はしてあります 


自宅の傍の会社の寮に使われているビルの一室


私は志保子と出会った頃の思い出に つい口元を綻ばせつつ

窓から差し込む少し眩しさを感じた太陽の光から 目を逸らす為

そのままの姿勢で視線を横に動かすと

私の居る場所の右手にあった姿見に 写る自分の姿が見える


他人の家のしかも女性の部屋で その部屋主の下着を握り締めながら

他の女性の思い出に耽る


そんな自分の姿に 

つい今し方まで浸っていた志保子との思い出て温かくなっていた心が

ほんの少し冷めてしまい気持ちが落ちてしまう


これではまるで変態じゃないか・・


まるでも何も充分に変態なのだが

自分に都合が悪い事を見なかった事にするのは 私の得意分野なので 

そのスキルを発動し気を取り直すと下着を戻して立ち上がる


一応だが女子寮の寮室は あらかた調査を終わらせたので

大して得る物が無かった分 軽いままの鞄を片手に屋上まで上がってみようと

私は五階の中央ホールまで戻ると 屋上へと続く階段を登りだす


扉の前に着くとノブを回すが やはり鍵は掛かっていたので

マスターキーを取り出すと 鍵を開けて注意深く屋上の外に出てみる


さすがに五階建ての高さがあるので二階建ての我が家とは違い

かなり遠くの方まで見渡す事が出来るので

周囲をくまなく観察して見る事にする


まず自宅がある海側を眺めてみると 

海から上がる水蒸気が妙に赤い色をしている事に気が付く


海岸線に近い所に住んで居ない方はご存知無いかも知れないので

少し注釈すると夏の暑い時などは海水が蒸発しそれが煙のように

空に漂い地面の割と近い所に薄く雲のような物が出来ると

思っていただければ良いかと思う


確か「けあらし」と呼ばれる現象だったと思う

但し水が元だけに普段はあんな色はしていないはずだが・・


水蒸気じゃなく工場から上がる煙なのだろうか

位置的には港の倉庫がある辺りなのだが・・・


不思議に思うがこの場所ではこれ以上確認のしようも無いので

場所を変えて違う方向を見てみる事にする


そして他の方向を見てみて気が付いたのだが 

妙に駐車中の車の数が少ない事に気が付く


普段なら気にも止めないが 

今は非常事態宣言等が発令されている 非常事態であるはずだ

いくら社畜の国とはいえ こんな時まで仕事に行くのだろうかと疑問に思う


そう思いさらに大きい道路がある方に 場所を変えて見てみると

何やら、えらく渋滞しているようで車が鈴なりで止まっているのが見えた


我が家が大きい通りから少し奥に入った位置にある為

今まで通った場所は生活道路と呼ばれる その地域に生活する人が

住宅などから主要な道路に出るまでに利用する道だったので

人気が無かっただけで 少し出ればちゃんと人がいるのかと

安心していたが どうも様子が可笑しい事に気が付く


渋滞で鈴なりに止まっているのを確認してから

それなりの時間が経過しているのに

鈴なりに止まっている車はまったく動かず 

クラクションが鳴る音もせず とても静かなのである


もしかして車に誰も乗っていないのかも知れない

見える範囲には全く人影が見えず 他に何か動きがある物も見えない

一度そばまで行ってみて確認した方が良いかも知れない


そう考えを固めると私は屋上から入口に戻るため


階段を降り始めるのだった




でわ次回で

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ