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無職くんと薬剤師さん  作者: 町歩き
するまでが とても長すぎる決意
111/126

初めて誰かと過ごす夏休み

ペーストミスで 文章後半がまるまる抜けていたので張替えました

夏の夕暮れの放課後に、寄り道をした田口くんの部屋。


私は彼に毛足の長いカーペットの上に仰向けに寝かせられ

両の手を軽く左手で抑えられながら、右手でブラウスのボタンを外され 

スカートの裾を捲られていくのを、何とか止めようとしているのです。


「大丈夫だよ。峰打ちだから!」との彼の明るく弾んだ声に

私は意味がわからず戸惑ってしまい、何と答えれば良いのか迷っていると

そんな私の思いをよそに、彼の手は迷いもなくどんどんとエスカレートして

気が付けばあっという間に、ほぼ半裸の状態にされてしまったのです。


恥ずかしさで身体を捩らせている私に、彼は楽しげな口調で

「さわるのはダメでも見るのは大丈夫だと思うんですけど、どうでしょう?」と

「いや、そっちも駄目だから!」と言いたくなる事を伝えてきます。


慌てて私は「だ・・駄目だよ・・」と伝えたのですか

彼は心底驚いた表情で「やっぱり触らないと駄目かな?」と

「違う・・そうじゃない!」と更に言いたくなる事を伝えてくるのです。


そうしてその大きな暖かい右手で、私の頬や首筋をお腹の横や太腿を

順に手を添えて優しく撫でては、たまに指先をそっと這わせてくるので 

余りにこそばゆくて、私は身体をモジモジとさせてしまうのです。


私は少しだけ責める声音と口調で、一生懸命にジト目をしながら

「こういう事。まだ駄目って言ったのに・・」と伝えたのですが・・


彼はケロッとした表情と元気な口調で

「でも、僕は志保子さんの胸元とかには触れてないよ?」と言うと

「だから峰打ちなので大丈夫!」と全然大丈夫じゃない事を伝えてくるのです。


それでも、その表情と口調に思わず私も大変な状況なのに

つい笑ってしまうと「武士の情けってやつだね!」と

更に可笑しな事を言いつつ、私の首筋に顔を寄せて唇をつけると 

かるく這わせてくるので、つい変な声が出てしまいます。


このままでは大変な事になってしまうと思い、焦った私は

彼を何とか止めるために、さっきよりも強い口調で

あやくん・・駄目だよ・・」と伝えます。


すると彼は私の横で起き上がると、きちんと正座して私のオデコに

手を添えて撫でながら、解放されて自由になった両の手で

慌てて身体を隠す私を見て 


「志保子さん こういう時はね」と言葉を一旦切ると


「田口殿!殿中でござる!!殿中でござるぞ!!って言わないと駄目だよ」と

悪戯っぽい表情で伝えてくるのです。


彼の表情と言ってる事の余りの可笑しさに、私はついお腹を抱えて

大爆笑してしまいゴロゴロと、カーペットの上で転がってしまいました。


そんな私を見て微笑んでいた彼は、少しだけ笑いがおさまった私の

オデコに手を添えて丁寧な手つきで撫でながら

「志保子さん・・すごく綺麗だから、やっぱり少しはさわりたい・・」と

悲しげに囁いてくるのです。


自分の好きな男の子に、こんな風に言われて

断れる女の子はいるのでしょうか・・。


何やら自分が彼に対して、酷く冷たい感じに接している様な

そんな気持ちになった私は思わず

「す・・少しだけなら・・」と答えてしまったのです。


すると彼は、さっきまでの悲しげな表情と口調は

何処か遠くに吹き飛ばすと、満面の笑顔と明るい口調で

「でわ!さっそく・・・」と、さっきの続きをしてくるのでした・・・。


上手い事言いくるめられてしまった感じもありながら

それでも温かく優しい彼の手に、未熟な自分の身体を丁寧にふれられながら

不思議と心休まる気持ちの中で、吐息を漏らし、私は目を瞑るのでした


その後・・夏休みに入り、ほぼ毎日のように会っていた私達は

互いの家に行ったり来たりしながら過ごしていたのですが


そうして「峰打ち」という言葉は守りながらも、慣れてきたのか 

私の弱いところを上手に攻めてくる彼を

私は出来る限り、何とか窘めようとしたのです。


ですが・・「縄跳びの新しい使い方を発見した!」と両手を縛られ

「ハチマキ本来の使い方はこうだったんだね!」などと目隠しされて

結局は為すがままにされてしまうのでした・・・。


そんな風ではありますが、それでも楽しく彼から料理を習ったり

二人で心ゆくまでお話やゲームをしたりしながら 

生まれて初めて誰かと過ごす、楽しくわくわくする夏休みを


私は満喫していたのでした。



でわ次回で

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