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無職くんと薬剤師さん  作者: 町歩き
するまでが とても長すぎる決意
105/126

行くべき場所を考えて

章設定のため 二章導入部だけ先に投稿しました

私は、少しずつ強くなっていく雨音に耳を傾けながら

何が起きたか分からないけど、何か起きてる世界という訳のわからん世界から

運んできた「ウオノエ(仮)」が入っているプラスチックケースを

「あちらのお客様が・・」と、セバスチャン風な小芝居をかましつつ

バーテンダーがカクテルを作る感じで、シャカシャカと全力で振ってみる。


硬い外殻のせいで「パコーン!パコーン!」と少し間の抜けた音を出しながら 

死んだふりが上手いだけで、実は生きていないか確認するが、きっちりちゃんと

お亡くなりになっている様なので、私は少し安心する。


「返事がない。ただの屍のようだ」状態というやつである。


蓋を開けてじっくりと見てみるが、やっぱり見た目は幼い頃に見たウオノエ

そのものであり、それ以外の何者でもないのだ。


ただ・・大きさが生後一週間前後の子猫サイズはあり、私の知っているウオノエの十倍以上で、しかも体長と同じくらいの長さの脚が四脚付いているのが見える


新種か?。とも思ったが、私はウオノエ博士でも何でもないので

私が知らなかっただけで実は前からいたのかも知れない。


アニメなら「こんな事は初めてだ・・」とか「こんなの見たことない・・」と

みんなが語っていたり、思っている時には。


必ずパーティの知恵袋的な、眼鏡でなんか前髪が長すぎるキャラが

「そういえば聞いたことがある・・」と、ここぞとばかりに説明して

くれるのだが、私はソロなのでそれも不可能なのだ。


大きさはともかく、知ってるウオノエには無かった脚を良く調べるため

持って帰ってくる時にタッパに入れるのに使った菜箸で持ち上げてみる事にする


軽く挟んで少し力を入れると、脚の先っぽの方からどんどんと細い触手のような

得体の知れない物が伸びてくる。


まあコレ自体が得体が知れないのだから、得体の知れないものが出てきても

可笑しくはないが、あまりの気持ち悪さに、慌てて菜箸に入れた力を抜くが

出てきた細い触手は元に戻らず、出っぱなしでビローンてな感じで伸びている。


つついても反応が無いため、どうやらウオノエ(仮)本体の物らしい。


何か見た目が子供の頃に宮田君たちと見た記憶がある。カマキリのお腹から

うにょうにょと出てきたハリガネムシのようで、寄生虫の類なのかと思った

からだ。


だがそもそもウオノエ自体が「海のニート」とも呼べる生物だったはずである。


そして寄生生物に、更に寄生するモノを確か「重複寄生」と呼ぶことを思い出す

それによって新機能を搭載されたウオノエなのだろうか・・。


それに・・人間の口の中にいた事も気になる。


ウオノエ自体は魚の口内に入り込むと魚の舌を壊死させて、そこに住み着き

寄生した魚から体液を吸い取って生きている生物なのだ。


捕食寄生にジャンル的には入るのだが、寄生した魚を食い殺したりはせず

まあそれでもヒドイが栄養障害や発育阻害などを引き起こす。 


どちらかといえば「労働寄生」たしか盗む寄生とも呼ばれるそれであり

他にも他種族の幼体を連れ去り、自分達の利益になるよう奴隷化させる種類

などの「社会寄生」などと同じようなジャンルに分けられていたように思う。


人間にも寄生する種類なのだろうかと考える。色々と確認したいが元になる

知識が半端なため、これだと確定する事が難しすぎると感じる。


テレビはともかくネットが使えればWikipediaで、情報の正確性に

多少の不安はあっても、ある程度は調べられるのだが・・と思いつつ

それと似たような事ができる場所を思い出す。


図書館である。


ネットが無かった時代に調べ物といえば図書館だったのだから、現状で何か

調べたい事がある場合は、やはりそこに向かうのが一番のように感じる。


確か近所に図書館があった事を思い出し、 テーブルに広がっている地図を

確認すると、私の住む場所から歩いて二十分くらいの場所に、

日立市立南部図書館がある事が確認出来た。 


余り足を運ばない方角なので何度か外観を見ただけなのだが

結構大きな図書館だった事を思い出す。


あそこから図書を運んでくるか、もしくは安全そうなら現地で調べ物をするのも

良いかもしれないと思いつつ、地図に引かれたルートに図書館も加えると

他に何かないか私は思案するのだった。




でわ次回で

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