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wars world 自衛隊戦記  作者: ほわいと
8/24

出会い

「探せ、ヤツを逃がすな」


後ろからは茂みの中もくまなく探すカサカサという音と盗賊たちの怒鳴り声が聞こえてくる。


「(どうすればいいの...)」


彼女は祈った。

いるかどうかわからない神に。

そして、もう一度駆け出した。


「いたぞー!」


見つかった。

矢がどんどん飛んでくる。

そして、彼女の肩に矢が刺さってしまう。


「く....」

「お願いです...だれか助けて!!」


そして街道に出た。

誰かとぶつかった。

神が救いを出してくれたとその時、彼女は思った。


日本時間 9月5日 9時10分 シーミスト王国自衛隊医療テント


「シェリーちゃん、調子どう?」

「ええ、とってもいいわ」


そう、シェリーレクティスは答えた。


「それにしてもこの‘くるまいす‘というものは便利だな」


歩けないものでも、押してもらったり自分でこいで進めるのはとても便利だとシェリーは興奮した様子で語った。


「それと、この服もすごいわね伸び縮みするなんてほんとすごわ!さすが、異世界ね」


真志はこんな17歳くらいの子がもうすぐで30歳になるような奴にこんな口調だとさすがに驚いてなにも言えなくなってしまう。


「あはは、そうだねぇ~」


適当に受け流す。


「まあ、行こうか」


真志は車椅子を押して医療テントを出る。


「遅いぞ」


龍雅が文句をいう。


「ああ、すまん、すまん、じゃあ観光に出発だ!」


シェリーは行くところを詳しく説明してくれた。


「この時計塔はシーミストが建国した時からあってシーミストが2度戦火にさらされた時も倒れることのなかったのよ」


時計塔についてはとても熱心に語ってくれていた。


「なんかこの時計塔に思いででもあるの?」


様子が違うシェリーを見てなにか思い出でもあるのかと思い真志がたずねる。


「この時計塔は祖父が建てたものなのよ」


その言葉はどこか誇らしげであった。


「そうか、おじいさんは今どこに?」


これを建てた人ならぜひ会ってみたいと龍雅は思い聞いてみた。


「亡くなったわ、5年前に....」

「すまない...」


気まずく思ったのか、龍雅は慌てて謝った。


「いいのよ、あーあなんか空気が重たいな」


暗い話をしたのでいつの間にか空気が重くなっていた。

雰囲気をどうにかしようと真志がこう提案した。


「なんかうまいもん食べよう、シェリーちゃんどこかいいとこない?」

「あるわ、町はずれだけどとってもおいしいところが」

「けど、街道があるけど盗賊が稀にだけど出るから気をつけてね」

「けど、リスクがあるってことは、それだけうまいってことだろ、ならいくっきゃないね」


一行はそのアブナイ食堂へと向かって行ったのである。


そして、話は冒頭に戻る。


「おい、あんちゃんその娘こっちによこしな」


どこぞのヤンキーみたいな口調のリーダーが言う。

どうやら、肩に矢が刺さっているようだ。無理に抜かないほうがいいだろう。


「お願いです...助けて..」


格好はアニメに出てくる魔法使いそっくりだった。


「だいじょうぶだ、安心しろ」


なぜかそう答えてしまっていた。


「さっさとよこせつってんだろが!!」


真志はこういう強い口調で言われるとあまり言い返せないのだが今回は違った。

しびれを切らしたリーダーが弓を部下からひったくり矢を放った。

そして、その矢は真志の顔に切り傷を入れ、後方に消えていった。


「被弾を確認」


ホルスターから9㎜拳銃をそっと抜く。


「正当防衛射撃を敢行する」


そう言い放ち左に飛びながら撃つ撃つ撃つ。


勝負は一瞬の内に着いた。


「ふぅ、まさかこんなことになるとはな」


盗賊たちは地面をのたうちまわっていた。

死んでいるものは誰一人としていなかった。


「あーあ始末書だなこれ」


どこか、楽しそうに龍雅が言う。


「まったく、他人事だな」

「ねぇ、そんな会話してるんだったらこの子、運びましょう」

「そうだな、悪いが食事は後回しになりそうだな」


真志はそう言い、少女を担ぎ医療所に向かっていった。































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