撃退
8月7日 事件発生40分後 横須賀基地
「周辺を航行していてもっとも近い艦はいるか!」
「はい、『いかずち』がもっとも近いです」
「よし、すぐに向かわせろ」
基地では突如として現れた軍に混乱していた。だが政府の素早い決断のおかげで自衛隊も素早く動くことができたのである。
「他の艦の出航を急がせろ、奴らどうやら陸地ばかり攻撃して後ろにいる我々には気づいていないらしい」
「陸自から入電、現在敵を包囲する形で掃討中敵艦を撃破されたし、だそうです」
「『いかずち』より入電、現在敵と交戦中、数が多いから援軍をよこしてくれと言ってきています」
まだ出航準備が整っていない艦がほとんどなのにどうやって援軍を送れというのだ
この基地の司令官である久坂 智之は小さく嘆息してしまうのであった。
「しかたがない、政府からどうしても必要な時だけヤツを使っていいと言っているから惜しみなく使うとしよう」
「あの新造艦ですか!?」
「別にいいんじゃないのか、非常時なんだし」
副官は彼の適当さにただただ呆れてしまうのだった。
「では みかづきを出せ」
それはまだ誰も知らない護衛艦の初陣であった。
一方、陸自は
「くそ、数が多い」
徐々に殲滅していたのだが侵入した敵の数が多く、弾薬がすで切れかけていたのである。
「まさか、初の実戦の相手が漫画やアニメに出てくるゴブリンみたいなやつとわなー」
宮本 真志2尉がぽつりと言った。
「まあ、生きてるうちにこういうの見れただけでもいいじゃないですか」
「違う形で見たかったけどな」
「よし、じゃあ他の部隊の援護にいくか」
「「「了解」」」
そうして真志は部隊をひきいて別の場所へ向かっていった、これから待ち受ける運命も知らずに。
「敵の船を包囲することに成功しました」
若い将兵が報告する
「やつらの船の性能には驚かされたが数はこちらのほうが上、包囲すれば我がほうが有利」
そうして一斉攻撃を命じようとした時、包囲していた船が爆散した。
「今度はなんだ!」
それはあの船と同じ灰色の船だった、だが形状が違う、なんなんだ本当になんなんだわれわれはどこに喧嘩を売ったというのだろう。
イージス艦『みがづき』CIC
「艦長、攻撃準備完了いたしました」
初の実戦なのでクルー全員緊張気味だ。皆の緊張をほぐそうと宮本 龍雅が言った。
「みんな、肩の力を抜け、いつもどりにやればいい演習と違う点があるとすれば、それは敵が撃ちかえしてくるということだ」
「では、いくぞ対水上戦闘よ~い」
「指定兵装主砲、撃ちぃ方はじめー!」
『みかづき』の登場により、東京湾内にいた軍艦は殲滅された。陸自も敵を殲滅し事態は収束した。これは後に『東京湾攻防戦』と名付けられた。そしてこの事件より2週間後、政府は拉致被害者がいることを確認し、救出と補償確保のため、門の向こうに自衛隊の派遣を決定した。




