開戦
2036年7月7日 東京湾
海の上に少女が立っていた
その少女は誰に聞かせるでもなくこう言った。
「あなた達が最後の希望です。どうかわたし達の世界を救って.......」
その少女の悲痛な願いは誰にも聞こえない。
そしてこれから起こる災厄をまだ、だれも知る由はなかった。
それから1か月後.....
「はぁー今日も朝が気持ちいねー」
早朝から漁に出る漁師としてとても珍しい彼女は海に何か異変を感じた。
「ん、なんだあれ」
海の上になにか透き通った門のようなものがたっていたのだ。
「とりあえず、写真撮ってブログに乗せとこ」
彼女はここら辺では滅多に取れない魚などをとった時やなにか身の回りの珍しいことをのせているのだ。
その写真がきっかけで取材にくるテレビ局や研究者さらに野次馬まで集まってしまう。
「なんか、あの門しだいにはっきりしていってないか」
そして唐突にそれは起きた。
門が開きはじめたのだった
そして中から竜や船に乗った兵士達が溢れ出してきた。
そして竜は手短な人を襲い船の兵士たちは積んであった大砲や弓で攻撃をはじめた。
野次馬はパニックに陥り蜘蛛の子を散らすような勢いで逃げていく。
「きゃ~~~」
「たすけてくれ~」
たちまち東京湾周辺は制圧されてしまう。
警察も拳銃で応戦するが、兵士は倒せても竜の鱗を貫通できず、逆に興奮させてしまうだけであった。
その一方的な虐殺とでもいえる戦いを見物していた部隊の司令官はどこか嘲笑うかのようにこう言った。
「異界の敵はどんな強者かと期待していたが、しょせんこの程度、我が軍が全力出撃するほどではない」
司令官がそういうと配下のたちが一斉に笑い出した。
すると、真横にいた船が爆炎に包まれた。
「なんだ、何が起こったのだ」
司令官はそう言うと配下たちの視線に気が付いた、なにか灰色のものがこちらに大砲を向けているのだ。
「あれは船なのか.....」
それは司令官も問いたいところだった、海の上を進んでいるからには船なのだろうが、まずその大きさだ我が軍でもあそこまで大きな船を作ることはできないだろう。しかもなぜあの大きさなのに大砲は一門だけなのだろう。
司令官たちは知る由もないが、その大砲とはイタリアのオート・メラーラ社が開発した62口径76mm単装速射砲であった。そしてそれを発射したのは、海上自衛隊横須賀基地所属DD-107『いかずち』であった。
初めてであれっとこれ違うだろっと思う場面もあるとおもいますので生暖かい視線でどうか見てください。