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サンダーバード・ヒルズ 3

「そーいえばガミ君て彼女居ないの?」

 布団を奪われて仕様がなくソファに転がった俺に向かってさらっと問題発言してくれるミナ。

「……今は、な」

 大学出て、それっきりのアイツは今は何をしているのだろうか。

 ミナを見やれば、布団の近くに落ちてた本を拾って読んでいる。

 赤く火照った肌、はだけられたワイシャツから覗く鎖骨。

 目を逸らす。

「お前も明日仕事なんだろ、いいのか帰んなくて」

 ん?と鳴く謎生物。

「帰ってほしい?」

 それがからかうような口調だったら、一も二も無く頷いて居ただろう。

 けれど、その言葉には隠しきれない寂しげな、儚い響きが有った。

 何となく捨て猫を思わせる彼女を外に放り出す気にはならなかった。

 一つ溜め息。

「さっさと寝るぞ」

 そう言って電気を消す。

「ありがと」

 その言葉を聞きながらソファに体を横たえる。

 さて、眠れるだろうか。

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