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 夜ダンジョンジョンブックを見始め、最後のページを読み終わり外を見るとダンジョンの入り口から光が差し始まる。


 今日はダンジョンの二階層を探索しつつ、一階層完全要塞化計画を進める。二階層が追加されたため今まで作成していた生活拠点の全てを二階層に移動させる。


 かなり、時間がかかるがこれはやっておかなければいけない。早速セバスチャンに伝令を頼む。


「俺は一足先に二階層に移動したダンジョン核でも見に行きますかね」


 ダンジョン二階層の入り口は一階層の最奥にあり、先日までダンジョン核が置いてあった場所に巨大な坂のようなものがある。


「これじゃ、二階層から一階層に上がれないじゃん」


 その階段を表すなら斜めった巨大な穴というのがぴったりに当てはまる。二階層への階段はこれから整備が必要らしい。


 しかし、セバスチャンに伝令を頼んでいるためそのうち荷物を抱えたモンスターが大量に押し寄せるだろう。そうなる前に階段を作成しなければいけない。そうなるとやることは一つ。


 早速俺は魔素を消費し土に浸透させていく。浸透しきったのを確認すると粘土をこねる要領で形を成形する。ある程度形を決め終わると、本格的に作業をし始め形を固定させる。これで階段の完成だ。


 壁に蝋燭を立て、明るさを調節しておく。かなり長い階段なので途中転んでもそのまま落ちないように平坦な部分も作成してある。俺が作ったにしてはかなりいい出来だな。


 だが俺がイメージしていた物とは程と遠い。かなり質素な雰囲気を醸し出している。


 出来上がった階段を下りていくと、そこには一階層とは比べ物にならない程、巨大な空間が広がっていた。そして不思議なことにダンジョンの地下なのに天井に光源があることと、川が流れていること。ほかにも森林があり、鳥のさえずりが聞こえる。


「ほぇ~」


 初めて見る異様な光景に言葉を失う。それほど美しい光景が広がっていた。


 早速ダンジョンコアを見に行くと少し小さくなっているように感じた。最初は俺の見間違いかと思ったが、明らかに小さくなっている。


「あの上にある光源からダンジョン核と同じ魔素を感じるんだが?」


 考えられるのはダンジョン核が二つに分かれたということ。一つはダンジョンを照らし、一つはダンジョンの魔素を吸収する役割を得て、役割を調節しているのかもしれないな。


 ただ、ダンジョンで光を作成し続けるとなると多大な魔素が消費されるのだが、そういった傾向は訪れていない。そうなると思いつくのは、ダンジョン入り口にある光を吸収し、それを二階層で放出していということ。


 「ダンジョン核の場所も確認することが出来たし、生活拠点を建てられそうな場所を探すとするか」


 俺は階段の成形で疲れ切った体に鞭を打ち、生活拠点にふさわしい場所を探していく。

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