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優しい家族と、たくさんのもふもふに囲まれて。〜異世界で幸せに暮らします〜  作者: ありぽん


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509じゃがいもさんが変身!?

 アメリアがお手々を動かして、それに合わせて僕もお手々を動かします。そしたらジャガイモの上の所が動きました。僕ビックリしてお手々を放しそうにそうになっちゃって。でもアメリアと一緒だったから大丈夫だったよ。


「ユーキ様、放そうとしてはダメですよ。それからゆっくりです」


 ゆっくりゆっくり。言われた通りゆっくりお手々を動かします。そしたらジャガイモの上の所がカパッて。蓋みたいに取れたんだ。湯気が出てたけど、もっといっぱい湯気がブワッて出てきました。


 それからもそっとお手々を動かす僕とアメリア。いつの間にかお母さん達に抱っこされてたディル達が、僕達の周りに集まって来てて。それで『何だ何だ』って言ってます。


「さぁユーキ様、もうよろしいので、こちらに置きますよ」


 ジャガイモの蓋を、ジャガイモの隣に置いてあったお皿の上に乗っけます。ふぅ。もうお手々を放しても良いって。大丈夫? 僕、失敗しなかった?

 僕はジャガイモの蓋がなくなったジャガイモを見ました。もうディル達が覗いてたよ。アメリアが大きなスプーンをジャガイモの中に入れます。それから小さいお皿にスプーンで取った物を入れて。


 僕もディル達の間から中を覗いてみました。


「ふわ!! クリームスープ!!」


 ジャガイモさんの中には、ジャガイモさんとお肉のクリームスープが入ってました。僕はアメリアが取ってくれたお皿を見ます。お皿の上にはスープと大きなお肉が。

 あのね、スープの中に入ってたお肉、とっても大きなお肉で、それをアメリアが切って、お皿に入れてくれてたの。


 僕はすぐにお椅子に座ります。アシェルが来て、スープは多いから、みんなに分けても良いですかって。うん! だって僕の採ったジャガイモ、みんなに食べてもらいたいもん。ディル達がやったぁ!!って。


 アシェルがどんどんスープを分けていきます。ちょうど全員分のスープだったよ。それでね、僕それで終わりだと思ったら、アシェルがまたお料理するお部屋に持って行くって。ジャガイモ持って行っちゃいました。ジャガイモの蓋も。僕の前に置いてもらおうと思ったのに。アシェルが戻って来たら言わなくちゃ。

 そう思ったんだけど、ぜんぜんアシェル戻って来ませんでした。


 クリームスープ、とっても美味しかったです。ジャガイモはホクホク、フワフワって感じで、食べるとすぐになくなっちゃうの。お肉もおんなじで、ホロホロって感じですぐになくなっちゃいました。

 

 あと、お野菜は…。みんな美味しいって言ってたけど、僕いつもと変わらなかったよ。お母さん達はとっても甘いって言ってたけど。甘い? 甘いってお菓子みたいに? え~。絶対甘くないよ。いつもとおんなじ味だよ。お菓子の甘いはとっても美味しいんだから、一緒にしちゃダメ。

 僕がそう言ったら。大きくなったら分かるって。僕大きくなってもお野菜きらいだもんね。


 スープを食べ終わる頃になって、アシェルがやっと戻って来ました。あっ、ジャガイモ持ってる。良かった、持って帰って来てくれた。

 アメリアが僕やみんなのスープのお皿を片付けて、アシェルがさっきみたいに、僕の前にジャガイモを置いてくれます。あれ? また湯気が? 持って行ったときは湯気が少なくなってたのに。


「ユーキちゃん。その大きなジャガイモは、さっきのスープから別のお料理に変身したのよ」


 そうお母さんが。別の料理? 変身? モリオンが僕の頭の上に乗って来て、チーズの匂いがするって言いました。くんくん。あっ、ホントだ! チーズの匂いだ!


「ユーキちゃん。このお料理は、そのジャガイモを切らないとないといけないのだけれど。それからさっきみたいに、みんなで分けても良いかしら」


 切る? ジャガイモ切っちゃうの? 僕、このままが良かったな。でもお料理作ってくれたおじさん達も、それからジャガイモを育ててくれたおじさん達も。ちゃんと全部食べた方が嬉しいよね。それにジャガイモ美味しいもんね。残しちゃったらもったいない。僕は頷きました。


 アシェルがニコッて笑って、お部屋の真ん中に。台の上にジャガイモを置いて、長い包丁を持ちました。お父さんが側で見て良いって、抱っこしてくれて台の前に立ってくれたよ。


「では切りますね」


 アシェルが真ん中からジャガイモを切りました。それで半分になったジャガイモを広げて。


「ふおぉぉぉ!!」


 半分に分かれたジャガイモから、とろ~。チーズが溢れてきました。それでそのチーズはお池みたいに、お皿全体に溢れて。ディル達も凄いって、アシェルの周りを飛び回ったり、お父さんや僕の頭やお肩の上で騒いで。


 次々にアシェルがジャガイモを切っていって、それが終わったらお皿にジャガイモを取って。最後に大きなスプーンでチーズをとろ~って、ジャガイモに掛けてくれました。

 僕達はすぐに自分のお席に戻って、ジャガイモチーズがみんなの前に並ぶのを待ちます。僕のジャガイモチーズ、1番チーズをのせてもらったんだ。


 準備ができたら、スプーンを持って。


「ユーキちゃん、熱いから気を付けるのよ。とろけているチーズは危険だから。熱いチーズが垂れたら大変よ」


 大丈夫。ふぅふぅするもん。あっ、でもあんまりふぅふぅしたらチーズが固まっちゃう? 良し、ちょっとだけふぅふぅだね。


「ふぅふぅ、ふぅふぅ。パクッ!! …!!?」

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― 新着の感想 ―
[良い点] ジャガイモ、チーズ、ほわほわの湯気・・・飯テロ爆誕!食べたい~。お野菜も美味しいですよ。ユーキくん。 [一言] お疲れ様です。 コミックス3巻、購入して即読みしました~。まだまだ序盤のお話…
[一言] 更新、お疲れ様ですm(_ _)m なんとも、お腹が減ってくるジャガイモ料理の数々( ̄¬ ̄)
[一言] お疲れ様ですm(_ _)m わあっいいな~ でも、火傷しそう~
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