470難しい依頼、新しい袋
「今日はボク達が選んで良いの?」
「うん! えと、さいしょぼくたちえらんで、だからきょうはリュカたち」
「よし!! 選ぶぞ!!」
ディル達が依頼書が張ってある所に、飛んで行ったり、走って行ったり。
今日は朝ご飯を食べて、すぐに子供ギルドに来ました。それでまず最初に、昨日ルルちゃんとぷにちゃん、それから僕の選んだ依頼書と見つけた物をギルドのお兄さんに渡して、プレゼントをもらって。ちゃんとプレゼント貰えました。
それでね、今日と明日は冒険がお休みの日。お父さんが明日は1日ゆっくりしたいって。だから今日のうちに、依頼書選んで、冒険に必要な物買いに行くって言われたんだ。だから僕はリュカ達に、依頼書選んで良いって言いました。ルルちゃんとぷにちゃんも良いって。
最初に僕達選んだから、次はリュカ達の番。最後の冒険の時はみんなで選べばちょうどでしょう。最後の日は、1つの依頼はもう決まってるけど。他のはみんなで選べば良いよ。
リュカ達がお父さんに依頼書を読んでもらって、2つの依頼書を持ってきました。僕が2つ?って聞いたら、ちょっと難しい依頼書を選んだんだって。
「これは、前に行った湖の中から、石を探す依頼だって。ちょっと難しいみたい。でもボク達にはぷにやルトブルが居るし、ジュード達もいるから、大丈夫だと思うんだよね」
『もう1つはこれなのぉ』
『木の実を探す依頼だよ。でもとっても高い木になってる実で、大きさも小さいから、見つかりにくいんだって』
ちょっと難しい依頼。時間がかかるといけないから2つにしたって言いました。そうだね。だって依頼が終わったらリリースに攻撃教えてもらうし、アース達が会いに来てくれるはずだし。いっぱい冒険だとダメダメだよ。
ギルドのお兄さんに依頼書を見せに行きます。そしたらギルドのお姉さんに変わってました。
「おはようございます。依頼ですね」
依頼書を見るお姉さん。
「あら、少し難しい依頼をやるんですね。頑張ってくださいね。難しい依頼に挑戦して成功した子には、特別なプレゼントがあるんですよ」
「とくべちゅ!!」
『何だろう?』
「僕、頑張る!」
特別なプレゼント。頑張らなくちゃ! 僕は依頼書を返してもらって、すぐにカバンにしまいます。ちゃんと出来ると良いなぁ。みんなと一緒にやるんだから、絶対出来るよね。
依頼書を選び終わったから、お兄ちゃん達を外で待って、大人ギルドから出て来たお兄ちゃん達と一緒に、次は昨日使っちゃったお道具と、他にも何か必要な物がないか、買い物に行きます。
袋とか入れ物とか、今日は最初は僕達、お父さんやお母さんに何も聞かないで、必要なお道具選びました。それで選び終わったら、お父さんに確認してもらって。1つずつ確認するお父さん。
「よし、ちゃんと選べてるぞ」
お父さんが僕達の頭をなでなでしてくれます。良かった。僕ちゃんと選べたよ。
「ただ、今回は他にも必要な物があるから、それは一緒に選びに行くぞ」
お父さんと一緒に行ったのは、袋を売ってる所。それでその中から1つの袋を取って僕に見せてくれます。見せてもらった袋には、たくさん穴が空いてました。小さい穴がバババババって。何で袋に穴が空いてるの?
「これは濡れた物を入れるのにちょうど良い袋なんだ。次の依頼は水の中の石を探すだろう?」
濡れてる物は、普通の袋に入れると、中に水が溜まっちゃいます。それでその水が溜まってる袋をカバンにしまって。その時に別の依頼もやってて、その依頼が濡れちゃダメなものだったら。
袋の中のお水が零れて、他の依頼の奴が濡れたら、依頼失敗でプレゼント貰えなくなっちゃうかもしれないの。
「だから良いか。先ずはこの穴の開いた袋に石を入れて、木につるしたり、他のなにもない場所に置いておく。そうするとこの穴から水がでて、袋に水はたまらない。それで帰る前に、水が溜まってないことを確認して、別の袋に入れて持って帰るんだ」
「?」
「分かるか? 良し、後でどうなるか見せてやる。多めに袋を買って帰ろう」
後でお父さんが見せてくれるって。
買い物が終わった僕達。お昼のご飯を食べた後、街で少し遊んでお宿に帰りました。それで帰ってから、お父さんに袋を見せてもらいました。
お風呂で昨日見つけた石を濡らすお父さん。濡れたまま穴の開いてる袋に石を入れます。それから袋をしめて、棒があったからそこに袋をひっかけて。
「おお~」
すぐに穴から水が落ちてきました。ポタポタ。ポタポタ。
「どうだ? 水が出て来ただろう。こうやって水を袋から出して持って帰るんだ」
これならお水がすぐになくなるね。あっ、でも。お父さん達風魔法で乾かせない? そうお父さんに聞いたら、依頼で石や花を探してる時に乾かしてたら、依頼ができないだろうって。
「でも、マシロもエシェットも、すぐかわかちましゅ」
「ああ、まぁ、それはマシロ達だからだぞ。普通はそんなにさっさと乾かないんだ。普通の冒険はこうなんだぞ」
お父さんはマシロ達の方を、変なお顔して見て言いました。
新しい種類の袋もカバンにしまって、これで準備は完璧です。次の冒険も頑張るぞ!




