442お母さんにお願い
フィオレートが先にボルフィスに行っちゃって、リリースとお話できなくて、僕達ちょっとしょんぼりです。それにリリースが言ってた良い事聞けなかったし。でももうすぐボルフィスに着くもんね。そしたらいっぱいお話しよう。
それからお母さんに、フィオレートの気持ち悪いニヤニヤ止めてってって、フィオレートにお願いしてもらおうかな? だってじぃじはお友達になってって言ったけど、気持ち悪いニヤニヤのままだと、お友達になったけど遊べないよ。
うん、お母さんにお話しよう!
僕は夜のご飯食べ終わった後、みんながダラダラゆっくりしてるときに、お母さんにフィオレートのことお話してみました。そしたらお話聞いてたお父さんがブッて、それからお兄ちゃん達もクスクス笑ったんだ。
何でみんな笑うの? 僕大切なお話してるんだよ。キミルにわたぼこ攻撃してもらおうと思って、攻撃の格好したら、お母さんが違うのよって。
「みんなユーキちゃんのこと、笑ったんじゃないのよ。みんなお兄様のこと笑ってるの」
「フィオレート?」
「そう。だからわたぼこ攻撃はしないでね」
何でフィオレートの事笑ってるの? ん?
「かあしゃん、おはなしちてくれる?」
「ええ、ちゃんとお話するわ。でも治るか分からないわよ。お兄様は小さい時からあの笑い方してるの。自然にそういう笑い方になってしまうのよ。だからもし治らなくても、お友達止めないであげてね」
え~、お母さんがお願いしてもだめなの? う~ん、もしかしたらお友達だけど、ずっと遊べないかも。
「さぁ、ユーキ。明日はいつもよりも早く起きて、ボルフィスに向うからな。そろそろ寝なさい」
お兄ちゃん達と一緒に歯磨きとおトイレ。それからお着替えして、お兄ちゃん達におやすみなさいします。お兄ちゃん達はそのままお兄ちゃん達のお泊りしてるお部屋に。
「なぁ、ユーキは母さんにお願いしてたけどさ」
「無理だろうね。フィオレートおじさん、完璧に気持ち悪いニコニコで、ユーキ達にインプットされちゃったね」
何かお話しながらお部屋から出て行ったお兄ちゃん達。ドアが閉まるときクスクス笑ってました。
次の日はいつの間にか僕馬車に乗ってたよ。朝のご飯は?ってお父さんに聞いたら食べただろって。食べたっけ? はぁってため息して、お父さんが馬車を止めて、アメリアにサンドウィッチ持ってきてもらって、すぐに馬車は動き始めて、僕はサンドウィッチをもぐもぐ。
それから今日はお休みしないでボルフィスまで行きます。そしたらおやつの時間くらいにボルフィスに着くんだよ。
どんどん走る馬車。そしたら急にお外が騒がしくなりました。お外からマシロがまた来たぞって。
「先に行ったのではなかったのか?」
ってエシェットも。お母さんがとっても大きなため息です。それで大きな声で御者さんに、そのまま止まらないで進んでって言いました。僕は窓からお外見て、何がまた来たのか確認です。
あっ、リリースだ! それと…気持ち悪いフィオレートでした。馬車の横に降りて来て、でも飛んだまま、お外からお話してきます。
「待ちきれなくて来てしまったよ」
「お兄様、用事はすんだのですか?」
「勿論だとも。今日の昼までにすべて終わらした。まぁ細かい事は残っているが…問題はない! ああ、あとウイリアム。これを」
フィオレートが窓からお父さんにお手紙渡しました。お父さんがすぐにお手紙読みます。それで僕の方見て、今日はお城にお泊りだぞって。王様じぃじがお城にお泊りしに来て良いって、お手紙くれたの。僕達みんな万歳です。嬉しいけど、お母さん、後でフィオレートにお願いしてね。
またまた少しして、ボルフィスの大きな壁が見えて来て、それから長~い列も見えて。僕達はその列の横を通って、騎士さん達の入口から街の中に入りました。それでそのままお城へ。それで大きなドアの所でエイムさんが待っててくれました。
「お待ちしておりました。陛下がお待ちです。と言うか、ユーキ君をお待ちです。お部屋はいつものお部屋をご用意してあります。」
お母さんとすぐにお部屋に行ってお着替え。今日はねえ、お父さんと同じ、カッコいいお洋服着たんだよ。お揃いなの。
お洋服着替えたらすぐに王様じぃじが居るお部屋に。僕の後ろついてくるみんなを見てエイムさんが、また列が長くなりましたねって。
うん。ぷにちゃんとルルちゃん。みんな1列に並ぶから、とっても長い列になっちゃうんだ。
お部屋の前について、エイムさんがコンコンドアを叩きます。中からサルバドールさんのお声が。最初にお父さんとお母さんがお部屋に入ってご挨拶。それからお兄ちゃん達が順番にご挨拶して。やっと僕の番です。
「おうしゃまじぃじ、こんにちは!!」
「おお、良く来たのう!」
王様じぃじが僕のこと抱っこしてくれます。それからちょっといつもより早い夜のご飯の時間まで、ずっと王様じぃじとお話しました。ぷにちゃんとルルちゃんの事紹介して。おうさまじぃじとっても喜んでたよ。
「楽しそうでよかったわ。…あら? お兄様、どうかしたの?」
「…いや、何でもないよ。私もあの中に入れたらと思ってね」




