227お手伝いの準備とおままごと
「おてちゅだいのじゅんび、しゅるでしゅよ~。のりものくっちゅけてくだしゃい!」
「こっちは良いよ。」
「キミルの方も。」
今日から僕お父さん達のお手伝いです。お父さん達今日からとっても忙しいから、僕はお父さん達の荷物運ぶお手伝い。この前のお手伝いと一緒で、乗り物に荷物乗せてみんなの所に運びます。今はそれの準備してます。
乗り物いっぱいくっついてます。今全部で6個。アシェルがホプリンが乗るのも作ってくれたの。あと1番最後の乗り物はグリフォンの卵を乗っけます。だって卵の中の赤ちゃん卵の中でも、みんなのお話とか何して遊んでるとかわかるから。ずっと同じ場所にいたらつまんないでしょ。みんなと一緒に遊んだ方が絶対卵の中の赤ちゃん嬉しいよね。だからアシェルにお願いして卵載せる乗り物も作ってもらいました。
でも今日はお留守番だよ。お手伝いは1階に行ったり3階に行ったり、いろいろな所に行くから危ないでしょ。早く赤ちゃん生まれないかなぁ。そしたらずっと一緒に居られるのに。
後ねお母さんとアメリア、僕朝起きておはようございますしたら、すぐにお仕事で森に行っちゃいました。朝のご飯一緒に食べられませんでした。森に行くって言ったから、僕くろにゃんかモリオン一緒に行くと思いました。だって2人が居たらすぐに帰れるでしょう。
そしたら今日はくろにゃんもモリオンも連れて行かないって。お母さんとアメリア2人だけでお仕事じゃなかったです。イルスさんや他に冒険者さんが一緒に森に行くから、くろにゃん達の魔法見せちゃダメって。
「かあしゃん、しゅぐかえる?」
「う~ん。少し遅くなるわ。ユーキちゃんが3回寝たら帰ってくるわ。」
3回。お母さんずっと居ないの? 僕お母さんにぎゅうって抱きつきます。だってじいじもばあばも居ないの。お母さんもアメリアも居なくなっちゃうの僕ヤダ。寂しいです。
「ぼくやーでしゅう…。」
「でもねとっても大切なお仕事なのよ。ね。」
うゆ~。僕また泣いちゃいます。寂しい。でもお仕事大切だから我慢しなくちゃ。僕一生懸命泣くの我慢です。
「偉いわユーキちゃん。ユーキちゃんはお家でお父さん達のお仕事のお手伝いよろしくね。それからお父さんがお仕事辞めて遊ばないようにちゃんと見ててね。これはお母さんからのお願いよ。」
「はいでしゅ!」
「おいおい、やめてくれ…。」
ん? あれそう言えば、お母さん達冒険者さんの格好してます。お母さん達のお仕事冒険すること? そう聞いたら冒険者の格好だけど冒険のお仕事じゃないんだって。よく分かりません。
玄関の前でお母さん達に行ってらっしゃいです。キミルにお願いして元気が出る木の実とお怪我が治る木の実たくさん出して貰いました。それを袋に入れてお母さんに渡します。ちゃんとアメリアにも渡しました。それから大きな声で行ってらっしゃいです。
「いってらっしゃいでしゅう!!」
お母さん達がお馬さんに乗ってどんどん行っちゃいます。泣きそうになったけど我慢我慢。お口ギュってして泣くの我慢です。
お母さん達が見えなくなるまでバイバイしてお家に入りました。よし朝のご飯食べたらお母さんのお願い頑張らなきゃ。お手伝いとお父さんがちゃんとお仕事してるか見るの。
お父さんとお兄ちゃん達、ハロルド達と朝ご飯です。人少ない…。やっぱりちょっと寂しいです。たくさん朝ご飯食べて今日はいつもよりパン1つ多く食べました。だってお手伝いたくさんかもしれないでしょう。たくさんお手伝いするとお腹空いちゃいます。
朝ご飯の時にハロルド達もお仕事忙しいか聞いたら、3人もとっても忙しいって。今日は3人はお家の中でお仕事です。じゃあ3人のお手伝いもしてあげよう。特別だよ。
朝のご飯食べ終わって、お兄ちゃん達学校だから行ってらっしゃいして、それからすぐお遊びのお部屋に行きました。それで今お遊びのお部屋でお手伝いの準備してます。
「のりもの6こでしゅ。たくしゃんはこべるでしゅう。」
「主階段は任せろ。我とエシェット、ルトブルで運ぶ。」
うん。階段大変。前滑って下りたらお父さんにとっても怒られちゃったし、お手伝いの荷物乗り物から落ちちゃうかも知れません。階段はマシロ達に運んでもらおう。
乗り物の準備終わりです。お手伝い呼ばれるまでお部屋の中で遊びます。今日はおままごと。たくさん道具が増えたからいろいろなおままごと出来ます。いつもは冒険者ごっこだから、今日は商業ギルドごっこ。えっと前にオリバーさんが説明してくれました。
商業ギルドは、自分で作った新しい料理とか道具とか、珍しい物売ったり買ったりできる所だよね。キミルの出してくれるお花とかマシロやエシェットが見つけてくれる綺麗な石とか売ったり買ったりできる所!! と思います。ん? 違うかも…。良いやそれで!!
最初にお花がいっぱい入ってる僕達が中に入って遊ぶ入れ物から、お顔洗う入れ物持ってきてお花中に入れました。それからおすべり台の下の所とトンネルから、冒険者ごっこで置いてあった綺麗な石持ってきます。それを持ってエシェットとルトブルの座ってる所に行きました。2人がギルドの店員さんです。
みんなでギルドに渡すもの1つずつ持って並びます。僕は綺麗な黄色いお花持って並びました。
「ボクとディルはこの石ね。」
「ふむ。こういうとき人間はお金と交換だったか? お金はないからな。代わりにこっちの小さい石と交換だ。」
エシェットが交換してくれた小さなキラキラ光る石は、前にモリオンと会った地面の下でマシロが見つけてくれた綺麗な石です。たくさんあるから交換するのにバッチリです。みんなで順番に交換して、もう1回並びます。
いっぱい遊んでたらお昼のご飯の時間になっちゃいました。アシェルがご飯ですよって呼びに来てくれたの。ちょっとだけ変な感じです。いつもアメリアが呼びに来てくれるから。でもでも、ちょっとだけ嬉しくて楽しかったです。アシェルが僕とお手て繋いで一緒に歩いてくれました。こんなにたくさんお手て繋いだの初めてです。僕嬉しくてスキップしながらアシェルと一緒にご飯のお部屋に行きました。
ご飯のときお父さんにお手伝いまだか聞きました。そしたらこれからたくさんお手伝いになるって。そっか。あっそうだ。僕お父さんお仕事してるか見に行くの忘れちゃってました。失敗失敗。
お父さんが何して遊んでたか聞いたから、商業ギルドごっこのお話しました。そしたらお父さんが、
「ユーキ間違ってるぞ。」
って。え~、違うの? だってオリバーさんそう言ったもん。
「旦那様。これはゆっくり教えるしかないのでは?」
「はぁ、そうだな。ユーキには少し難しいだろうが。まあ、ギルドに入れるようになるのは当分先だ。教える時間はたくさんある。」
どこが間違いだったのかな? う~ん。でも僕気づいたの。冒険者ギルドも商業ギルドもあんまり違わない。だって僕どっちのおままごとも遊び方ほとんどおんなじだもん。それお父さんに言ったら、それも違うって言われました。うゆ~。何で?
(ザクス視点)
「それにしても、この屋敷も傷んでた所が全部綺麗に直ったな。それに街の外壁もさらに強化されたか?」
今日は俺の所に次男クイントン兄貴と4男のコンラッド兄貴が遊びに来ていた。
「前回かなりの褒賞金を貰ったからな。」
俺が守り治めているラグナスはまあいろいろあって、屋敷も外壁も至る所が昔のままだった。今まではだが。この前の「死黒の鷹狩り」事件で、俺達兄弟の功績も認められてかなりの褒賞金が出たため、この機に全てを直し強化したのだ。そのおかげで街はだいぶ様変わりをした。
「まあカージナルも完全に無事とはいかなかったが、死人が出なかったんだ。それは喜ばしいことだ。そして俺達は褒賞金も貰えたしな。」
「さて、これから毎年の恒例のあの時期だが。今のところここは大丈夫そうじゃないか。」
「ああ。もう調べもだいたい終わってるからな。兄貴達の所はどうなんだ?」
聞けばコンラッド兄貴の治めている街は問題がないらしい。
良かったと胸を撫で下ろし、クイントン兄貴の治めている街ポートリーナの話に移ろうとしたときだった。ドンドンドンと勢いよくドアが叩かれた。部屋に招き入れればクイントン兄貴について来た騎士が慌てた様子で部屋に入ってきた。
「クイントン様大変です今早馬が! ポートリーナに知らせと報告が届いたらしいのですが、今年はポートリーナが通り道だと。その数例年の5倍です!!」
「「「何だと!!」」」




