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優しい家族と、たくさんのもふもふに囲まれて。〜異世界で幸せに暮らします〜  作者: ありぽん


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216お城の中が真っ暗! 僕頑張る!!

「………ん。………ちゃん。」


 うにゅ? 誰? 僕呼んでるの? 僕ねお目め開けたくないんだ。またみんなの偽者さん会いたくないの。変な笑い方するみんな。この前みたいにここは真っ暗なんだよ。だからまた偽物のマシロ達やお父さん達出てくるかもしれないでしょう。だから目瞑ってるんだ。


『ユーキ聞こえる?』


 あれ? 今度はちゃんと声が聞こえた。モリオンの声だ。


『ユーキ。目開けて。僕ユーキの中にあった闇も、この部屋に居たみんなの闇も全部消したんだよ。それにねディルも頑張ってみんな元気にしてくれたんだ。起きてないのユーキだけだよ。ほらもうこんなに明るいよ。声のする方見て』


 声のする方? 僕やぁよ。


『大丈夫。この前も僕がユーキのこと迎えに行ったでしょ。それとおんなじだよ。みんな待ってるよ。早くしないと僕がユーキの分までお菓子食べちゃうよ。』


 お菓子…。ほんとに大丈夫? みんな偽物じゃない? でも…。モリオンこの前僕のこと助けてくれた。偽物なくしてくれた。

 僕そっとちょっとだけ目開けました。僕の周りやっぱり真っ暗です。


『こっちだよ。』


 声のする方見たら、そっちの方から暗いのが消えてどんどん明るくなってきました。僕明るくなってきた方にどんどん歩いていきます。明るい所まで来たらピカッてもっと明るくなったんだ。眩しくてまた目瞑っちゃいました。


 体がビクンってして、次に見たのはお母さんとお兄ちゃん達とそれからマシロ達。みんなが僕のこと見てました。僕お母さんに抱っこしてもらって寝てるみたい。それで僕の頭、お兄ちゃん達がなでなでしてます。マシロはお顔スリスリだよ。


「ユーキちゃん!! 良かったわ目が覚めて。」


 お母さんが僕のことギュウゥゥゥって抱きしめました。お母さん泣いてるの?


「かあしゃん、どちたでしゅか? にしぇものしゃん、かあしゃんいじめたでしゅか?」


 僕がそう聞いたらお母さんハンカチでお目め拭いて違うって。嬉しいからって言いました。嬉しいと泣いちゃうの? それからモリオンとディルにありがとう言いなさいって。モリオン達頑張って僕のこと真っ暗から助けてくれたからって。そっか! あの真っ暗の所から助けてくれたのモリオンだもんね。それにモリオンがディルが元気にしてくれたって言ってた。2人にありがとう言わなくちゃ!

 僕2人の前に立ってありがとうしました。2人がえっへんってしてます。それから2人で空中ででんぐり返ししました。


 僕が2人の頭なでなでしてあげてたら、窓からエシェット達が入ってきました。お城の中やお外や街の中、いろんな所見てきたって。街の中は真っ暗になってないけど、お城の中がいろんな所真っ暗になっちゃってるみたいです。


 1番真っ暗になってる所はお城の真ん中で、そこが今1番真っ暗で1番危ない所だって。本当は最初は僕達が居るお部屋が1番危ない真っ暗だったんだけど、モリオンが消してくれたから今は1番安全です。でも…。


「とうしゃんいるでしゅか!! たいへんでしゅう!!」


 1番危ない真っ暗なお部屋にお父さん居るんだって。それからじいじと王様じいじでしょう、サルバドールさんにシャーナも。他にたくさん人が居るんだって。早くお父さん助けに行かなくちゃ!

 僕がお部屋出ようとしたらお母さんに僕抱っこされちゃったの。


「ダメよユーキちゃん! 行っちゃ行けないわ。」


「とうしゃんたしゅけるでしゅ! はやくいくでしゅよ!」


 だって真っ暗はとってもとっても怖いんだよ。偽物さんが出てくるかも知れないんだよ。僕一生懸命お母さんにそう言ったのに、お母さん絶対ダメだって言うの。何で? お母さんにブーブー言ってたら、エシェットが僕のことお母さんからひょいって持ち上げて抱っこしました。


「ユーキなら救えるぞ。」


 あのね、僕がモリオンとリュカにたくさん魔力あげるんだって。それで2人が真っ暗無くして、それからディルにもたくさん魔力あげて、ディルがみんなのこと元気にするんだって。リュカは僕が魔力たくさんになったから、モリオンみたいに1番危ない真っ暗は無くせないけど、その他の真っ暗はリュカの光の魔法でなくせるかもって。


「試しにすぐ側の部屋の闇を祓ってみればいい。それができたのなら、強力な闇はモリオンがそれ以外をリュカが祓う。早くしなければ闇の中に居る人間達は、闇の中に囚われたままになるぞ。そうなれば死んだも同然。」


「ならユーキちゃんがここで魔力を渡して、ユーキちゃんはこの部屋に居れば…。」


「ダメだ。ユーキが側に居ることでもっと魔力は上がる。言ったであろう。早くしなければと。このままではあと数時間で城の中の人間が殆どの死ぬことになるぞ。」


「でも…。ユーキちゃん暗闇は…。」


 エシェットがね僕の頭なでなでしながら、真っ暗のこと教えてくれます。この真っ暗はね、みんなが起きなくなっちゃうし具合が悪くなっちゃう真っ暗で、とっても危ない真っ暗だけど、僕が頑張って真っ暗の側に行かないと、お父さん達もみんなもずっとこのまま会えなくなっちゃうんだって。

 

「ユーキが真っ暗を嫌いなのは分かっている。我らが絶対に真っ暗をユーキには近づけない。だからユーキ、ちょっとだけ頑張ってモリオン達と真っ暗を消しに行くぞ。」


 僕が魔力をあげれば真っ暗無くなって、みんな元気になるんでしょう? 僕、まだ魔法は全然ダメダメだけど、魔力あげるのはできるよ。それにお父さん達起きないのやだ。僕お父さんと一緒にいたいもん。たくさん遊びたいもん。起きなくて元気がなくなっちゃうお父さんいやだもん。


「ぼくがんばる!」


「よし。」


「母さん、きっとユーキは母さんが外に様子見に行ってる間に、僕達のことも撒いて、闇を祓いに行っちゃうよ。」


「だな。絶対だ!」


「ジョシュア、そう言うことはそんなに胸を張って言うものではないわ。でも…、確かにあなた達の言う通りね。絶対ユーキちゃん行っちゃうわよね。………………。分かったわ。そのかわり。」


 お母さんがちょっとだけう~んってして、でもすぐにう~んやめて、みんなで行きましょうって。お母さん達から絶対に離れないで、みんなで行くなら僕お父さん達助けに行っても良いって。最初エシェットめんどくさい邪魔だって言ってたけど、お母さんが置いてあった剣を持って、早く行くわよって言ったら溜め息して、みんなで窓の所に行きました。


 それでねパッてお母さんが窓のお外に出ちゃったの。僕ビックリしてお顔窓のお外に出しました。お母さん落っこちちゃったと思ったから。でもお母さん窓から出て、お城の壁の所から細い細いちょっと出てる所があって、そこをスタスタ歩き始めました。次にお兄ちゃん達がおんなじみたいに窓のお外歩きます。アンソニーお兄ちゃん、じいじの木から下りるの怖いからやだって、ぴょん、クルクル、ぽん、やらないのに、窓のお外歩くのはいいの?


「廊下にも闇があるでしょうからね。エシェットが外は安全と言っていたのだから、外移動した方が早いわ。さあ、エシェット。まずはリュカちゃんに光の魔法試してもらいましょう。それが成功したらまずは大広間で国王陛下達を助けます。さあ、急ぎなさい。それと、ユーキちゃんには怪我させないようにね。」


 お母さん達がどんどん進んで行っちゃいます。早く僕達も行かなきゃ! モリオンが先にお外に出て、次にマシロで次が僕とエシェットです。それからディル達が付いてきます。マシロ達は細いでてる所や窓についてる飾りみたいなのに乗りながら歩きます。スタッスタッスタッって、みんなどんどん歩くんだよ。僕も大きくなったらみんなみたいに歩けるかな?


「2つ向こうの部屋だ。その部屋が1番近い。それからリュカが魔法を使うのにちょうど良い。」


 お母さんがお部屋の前まで行って、窓からお部屋の中見ます。


「窓に触らない方がいい。もしかしたら反応して闇がこちらに出てくる可能性がある。さて、ユーキ。ユーキの出番だぞ。」


 エシェットが僕見ながらにっこり笑いました。

 これから僕がすることエシェットが教えてくれます。これから僕、魔法の練習する時みたいに魔力溜めます。たくさん溜まったらそれをリュカに渡すんだ。たくさん魔力? どのくらい?


「そうだな。いつもユーキ魔力入れてるコップがあるだろう。それを10個くらいだ。」


 ふわぁ、いっぱいだね。


「そんなことして大丈夫なの。ユーキちゃんまた倒れたりしないわよね。」


「これくらいの魔力、今のユーキには何の問題もない。モリオンとディルに同じくらいの魔力を渡してもだ。それどころか今それだけ魔力を使えば当分魔力が暴走することはなくなるぞ。ちょうど良いではないか。」


 お母さんとっても心配なお顔してます。大丈夫だよ。僕頑張る! だって練習したもんね。僕魔力溜めるの上手だよ。いつもコップに魔力入れ過ぎちゃうけど…。

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― 新着の感想 ―
[一言] 更新、お疲れ様です\(^_^)/ 皆を助けようとするユーキ、カッコいいです( *´艸`) がんばれー( ´∀`)/~~ そして、ついでに魔力使いまくって暴走を抑えるとは一石二鳥ですね(*´ω…
[一言] お疲れ様ですm(*_ _)m くれぐれもため過ぎには注意を…
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