ありがとうございますの番外編
皆様、いつも読んで頂きありがとうございます。
何と、ブックマーク登録数が100を突破しました。
これもいつも読んでくださる皆様のおかげです。ありがとうございます。
100突破記念の番外編を書きましたので、もし宜しければ御覧ください。
本編からズレたく無い方は、こちら飛ばしてください。
これからも皆さんに、楽しんで頂けるように頑張りますので、宜しくお願いします。
本当にありがとうございました。
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「マッシロ、マッシロ、どっこでっしゅかー。」
僕は今、マシロ達とお家とお庭で隠れんぼ中です。僕が鬼です。ハンデとして僕にはディルとリュカが一緒に探してくれています。シルフィーは…、僕のお部屋でお昼寝中。
隠れんぼじゃないって?だってこうしないと、夜になっても見つけられないもん。僕の今の体じゃ、そんなに動けません。しかももう、だいぶ探してるし…。疲れてきちゃった。
「どこにもいないでしゅ。ちゅかれた…。」
「あいつ、本気で隠れすぎじゃないか?相手はお子様と小さい妖精だぞ。」
「大人げないよね。」
僕は疲れて、廊下の真ん中でお座りです。
「まだまだ見てない所いっぱいあるけど、ユーキ大丈夫?」
「ふええ、もうちゅかれました。さがしゅとこ、おおしゅぎでしゅ。」
「あ、オレいい事思いついたぞ。リュカ、あれ使おうぜ。」
「あれって?」
「ふわわ、らくちんでしゅ。ちゅぎは、あそこでしゅよ。」
2人が用意してくれたものは、今度は言葉が分かる粉じゃなくて、生まれたばっかりの妖精さんが使う、飛べるようになる粉でした。生まれたばっかりの妖精さんは、あんまり上手く飛べないから、この粉使うんだって。
妖精さん用だから、あんまり力はないけれど、それでも少しは飛べるよになったよ。お父さんのお膝くらいかな?歩かないから楽ちんです。
「ねえ、いいの。かってにこんな事して。ボク達また怒られない?」
「だってこのままじゃ、いつまでも終わんないぜ。ユーキ疲れちゃってるじゃん。」
「そうだけど、…ま、いいか、ボク達も動きやすいし。ユーキ、さっさとマシロ見つけて、おやつ食べに行こうよ。ボクケーキが食べたい。」
「オレも!」
体が浮いてるから、移動が早いです。次々お部屋を探せます。
やっと全部のお部屋探し終わったけど、マシロ見つからない。どこいったの?お父さん達のお部屋は探してないけど、みんなのお部屋は誰もいない時には入らないお約束。あと、お仕事のお部屋も。
これだけ探して居ないんだから、今度はお外へ探しに行きます。
「マッシロ、マッシロ、どこかなどこかな?」
…。ほんとにどこいっちゃったの?ぜんぜん見つけられない。お庭も広いけど、隠れる場所少ないと思ってたのに。せっかく粉かけてもらったけど、だんだん飛べなくなってきちゃった。今はほんのちょっとしか浮かんでない。
「なあ、もう探すとこないぞ。後は屋根ぐらいだぞ。」
「そうだね。ユーキ、僕達が見てきてあげようか?」
「ぼくもいっしょにいきたいでしゅ。」
「無理だよ。ユーキ屋根まで登れないでしょ。」
にゅう…。でも、ちゃんと鬼が見つけないといけないんだよ。
「なあリュカお前、あとどのくらい粉持ってる?」
「ん?あと袋1つだよ。」
「オレもあと1袋。これ全部かけたら、屋根までだったら飛べるんじゃないか?」
「そうだね。そうしよう!」
「マシロー、みちゅけたでしゅ!」
マシロはお屋根の上で、お腹出して寝てました。本気で隠れんぼしてたんじゃなくて、絶対僕が見つけられないと思って、お昼寝できる場所探して、本気で寝てたみたい。…ひどくない?
その後は、飛べなくなった僕を、マシロが背中に乗せてくれて、みんなでおやつを食べに行きました。でも…。
「ユーキイイイー!お前は何やってるんだ!」
「うええ…。」
僕は今、お父さんに怒られてます。もちろん隠れんぼのことで…。なんで?僕隠れんぼしただけだよ。ディルとリュカに手伝って貰ったけど、ちゃんとマシロ見つけたよ。何もしてないよ…。
何もしてない…。訳がなかった。
ユーキ達がおやつを食べにお屋敷の中にもどったあと、街の住民から続々と報告が届いた。
「小さな人間のようなものが!宙を飛んで行った。あれは何だ、何か我々の知らない魔獣?ではないのか。」
と言う、宙を飛んだユーキを見てしまった住民の報告が複数。また、
「大きな獣が屋根から降りて、どこかへ消えてしまった。ウイリアム様達は無事なのか。」
と、マシロの姿を見てしまった住民の報告が複数、屋敷に届けられてしまったのだ。
報告を受けたウイリアムは慌てた。そして、見間違いではないか、ここにそういった魔獣はいない、屋敷も攻撃されていないと説明したのだが、納得して貰えずに、最後には説明に困り果て、街の巡回と、街の周辺の調査をすると言うことで、無理やり納得させ帰って貰ったのだった。
屋敷の中で、ユーキが誰にも会わなかったのは、まったくの偶然だった。もし出会っていればその時点で、今回の騒ぎは防ぐことが出来たのだが、それは叶わなかった。こうして自分がどれだけ非常識な事をしているか、分かっていないユーキを、誰も止めることが出来なかった。
ウイリアムはユーキのやらかしを叱りながら、どうやってユーキに常識を教えるか悩んでいた。本人に自覚がないのが問題だった。
怒られて泣くユーキと、ユーキのやらかしに泣きたくなるウイリアム。
今日も屋敷はにぎやかに、1日を終えようとしていた。
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いつもと書き方が少し違うのですが、ある日のユーキのやらかしな1日を書いてみました。
宙を飛ぶって、人としてかなりのやらかしだと思うんですが(^^;;
少しでも楽しんで頂けたらと思っています。
次は本編に戻ります。それではこれからも頑張りますので、よろしくお願いします。




