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優しい家族と、たくさんのもふもふに囲まれて。〜異世界で幸せに暮らします〜  作者: ありぽん


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106僕のやる事

 アシェルが急に、僕の目の前に立ちました。お父さん達見てた僕は、何も見えなくなっちゃって、顔をアシェルの横から出そうとしました。その時アシェルが言いました。

「ユーキ様。カバンの中にはまだ、お菓子が入っていますか?」

「ふゆ?」

 聞かれた僕はカバンの中をがざごそ。中から何個かお菓子出したけど、アメもクッキーもおせんべいも、全部ボロボロになっちゃってました。どうして?僕の気持ちはしょぼんです。お菓子…。

「そう思って、ユーキ様見てください。」

 アシェルの方見たら、何か茶色の袋持ってます。さっきまでどこにも持ってなかったのに。どこから出したの?アシェルはその袋を僕にわたしてきました。袋の中確認したら、たくさんのお菓子が入ってました。

「おかしでしゅ!!」

「ユーキ様、新しいお菓子をカバンに入れて、ボロボロのお菓子はこの袋に入れてください。交換ですよ。好きなだけ入れて良いですからね。でも、入れすぎるとまたお菓子がボロボロになってしまいますから、気をつけてください。いいですか?」

「はいでしゅ!」


 僕はカバンの中に入ってたお菓子を、カバンをひっくり返して全部出しました。出した時に折り紙も全部出ちゃって、ちょっとだけ失敗。でも折り紙も大事だけどお菓子はもっと大事です。さっさと折り紙を拾ってカバンに入れて、今度は袋の中のお菓子を入れます。どれ入れようかな。クッキーがいっぱいがいいかな。それともアメがいっぱいが良いかな?

 ニコニコしながらどんどんカバンにお菓子を入れる僕は、ピタッて止まりました。僕の手には緑とオレンジの小さなおせんべいが。これお野菜のおせんべい。うん。これは要らない。そうっと袋に戻します。

「ユーキ様。」

 びくってなりました。そっとアシェルを見ました。アシェルは今日会ってから、ニコニコしてる時の方が多いです。そのニコニコお顔のまま、

「ユーキ様、それも立派なお菓子です。ちゃんとカバンの中に入れてくださいね。」

「…ぼく、おやしゃい、あんまりしゅきじゃないでしゅう。」

「ダメですよ。ちゃんと食べなくては。ほら入れてください。」

 うう。僕はカバンにお野菜のおせんべいを入れました。いいや。後でマシロ達にあげようっと。そう思ったら今度は、

「マシロ達にあげてはダメです。ユーキ様が食べてくださいね。」

 何で僕の考えてる事分かるの?アシェルはそういう魔法が使えるのかな?だってお野菜嫌いなんだもん。何か苦いのとか、辛いのとかあるし。皆んなどうして食べられるのかな?このお野菜のおせんべいは、あとでどうにかしなくちゃ。

 少しして僕のカバンは、お菓子でパンパンになりました。うん。これでいいかな。あとはボロボロになっちゃったお菓子を、袋に入れるだけです。

「おかし、これどうしゅるでしゅか?」

「これはケーキとか、別のお菓子の材料になるんですよ。」

「またおかしになるでしゅか?!ぼくしょれたべちゃいです。」

「お屋敷に帰ったら、作ってもらいましょう。楽しみにしていて下さい。」

 どんなお菓子になるのかあ。僕とっても楽しみです。


 ぱっと前を見たら、もうアシェルは僕の後ろにいて、お父さん達のこと見えるようになってました。よく見たら、変な黒いねずみみたいなのが、エシェットの肩とかに乗ってました。

「あれまじゅうでしゅか?」

「魔獣でしょう。ですが、私も見たの初めてです。」

 なんでも知ってるアシェルが知らない魔獣なんだ。そのねずみ魔獣が、今度はお頭の上に乗りました。そして…。どんどんお頭が消えていきます。あれルドックの影に入って行ってるのかな?もしかして逃げようとしてるの。ダメだよルドック。ちゃんとお頭に皆んなに謝ってもらわなきゃ。そう思ってるうちにお頭消えちゃいました。

 お頭が消えちゃってから、エシェットの結界が消えたから、僕は皆んなの方にたたたって走り出しました。そしたら石かな草かな?何かにつまずいて、顔からべしゃあって転んじゃった。おでこもお鼻も体も痛い…。

「ユーキ様?!大丈夫ですか?」

 アシェルが僕のこと起こしてくれます。

「いちゃい…。」

 お父さんも来てくれて抱っこしてくれました。でも走るんじゃないって怒られちゃった…。おでことお鼻に擦り傷できちゃったよ。ディルがすぐに治してくれました。今度からデコボコ道は気をつけてゆっくり走ろう。お怪我しないようにゆっくりね。


 僕はお頭がどこに行ったのか聞きました。そしたら皆んな虐めたでしょう。だからお仕置きだって。僕のお仕置きはおやつなしだけど、お頭はとっても悪いことしたから、ずっとずっとお仕置きできる所に、ルドックが影で連れて行ったんだって。

 ふーん、そっかあ。でもしょうがないよね。悪い事したんだもんね。他の悪い人達も全員捕まえて、後からお仕置きする所に行く予定です。


 僕は周りを見て、悪い人達居ないの確認。誰もいません。僕はルドックに抱きつきました。それからキミルの事も手でなでなでです。

「おともだち、うれしいでしゅ。これからずっといっしょでしゅよ。みんなでたくしゃんあしょんで、おかしたべるでしゅう!!」

「…ああ、そうだな。ありがとうユーキ。」

「僕もありがと。」

 隠れてた小さい魔獣の子を全員呼びました。まだどこかにいるかもしれない悪い人達全員やっつけて、魔獣の子のお父さんやお母さん、皆んなここに集まる事になりました。気づいたらマシロとエシェットとルドックが居ません。どこ行ったのかな?お父さんが、

「これ以上何もしないでくれよ。」

 って、何か心配してました。皆んなの家族迎えに行ってくれたんだって。もうすぐ皆んな会えるね。良かった!


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